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疑問

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 私は2人に尋ねた。

「どうして、私がユージーンと浮気しているとお思いに?」

「それは」


 フレデリック王子が答えた。

「お前たちの仲が、最近怪しいからだ」


 は?

 何言ってんだ、こいつ。


 言葉が通じないのだろうか。


 浮気していると思った理由に、そんな曖昧さはいらない。


「具体的には?」


 私はさらに突っ込んで質問する。

「具体的には、どこがどのようで、だから私とユージーンが浮気していると?」

「……お2人が、いつも一緒にいるからよ」


 さめざめと泣きながら言うリリオーネ。


 ……だから、なんなのだろう。


「2人で?」

「そうですわ。だから、怪しいの」


 いやいやいやいや。

 本当に何言ってんの?


 怪しいってだけで、

「お前は浮気している!」

 とブチ切れるこいつらの心情が全然理解出来ない。


 もうちょっとまともな理由考えてから出直してこいよ。


「2人でいるのはですね」


 私は面倒だなと思いつつ、説明する。

「ユージーンと私が、この学園の生徒会長と生徒副会長だからですよ。仕事をしてるんです」


 ――だが。

「言い訳だ! そんなものは」


 喚くフレデリック王子。

「よくも婚約者の前で言い訳が出来るな! 見損なったぞ、ローゼリア!」


 ……わからない。

 殿下の言い分が。

 全く理解出来ない。


 彼は完全に、私とユージーンが浮気していると思っているのだろう。


 この男は、異常なまでに頑固なのだ。


 結局私の手ではどうにも出来なかったこの男のアホさ加減と、リリオーネの次の言葉に、私は絶望した。


「もうお姉様が浮気をしていたこと、みなさんに申し上げましたから」

「――――――――――――は?」


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