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私はセオドアを殺そうとする代わりに、兄に彼の元までついてきてほしいとお願いした。
「直接言って文句のひとつでも言ってやりたい。あんな酷いことを散々してきたくせに、今更になって、
『君のことが好きで、どうすれば良いかわからなかったから虐めてしまった。ごめんなさい』
とかほざき出すあいつを一発でも良いからしばいてやりたいんです。でも1人だとカタリナが許してくれないから、お兄様についてきていただきたくて」
「もちろん構わないが、そんなことで良いのか? もっと他にもやりたいことがあるなら俺はいくらでも手を貸すが」
「今のところ大丈夫ですわ、お兄様」
私は早口で断った。
兄のことだ。
またセオドアを始末するとか言い出すのだろう。
それにしても、と思う。
今までの兄からは想像がつかないような振る舞いだ。
もともとそんなに話してなかったというのもあるんだろうけど、私のために泣いたりセオドアに対して攻撃的だったりと、意外すぎてびっくりする。
「お兄様ってあんなキャラだったっけ? キャラ崩壊が過ぎないかしら? ……ねぇカタリナ、あなたは知ってるんでしょ?」
「さあ、どうなんでしょうかね……」
珍しく、カタリナは苦笑して話をはぐらかした。
その日は兄に用事があったので、セオドアの家に行くのは次の日にすることにした。
私に曜日感覚はないが、世間的に言えばその日は日曜日。
遊びに出かけていなければ、セオドアも屋敷にいるだろう。
私は最低限のマナーとして事前に彼の家に連絡を入れ、兄と向かった。
兄には、大人しくするようにきちんと申しつけている。
アルフレッドお兄様は、屋敷に剣を持って乗り込もうとしていたのだ。
本来の被害者は私のはずなのに、兄の方が怒り狂っているのはなぜだろうか。
おかげでどんどん冷静になってくるから勘弁してほしい。
「直接言って文句のひとつでも言ってやりたい。あんな酷いことを散々してきたくせに、今更になって、
『君のことが好きで、どうすれば良いかわからなかったから虐めてしまった。ごめんなさい』
とかほざき出すあいつを一発でも良いからしばいてやりたいんです。でも1人だとカタリナが許してくれないから、お兄様についてきていただきたくて」
「もちろん構わないが、そんなことで良いのか? もっと他にもやりたいことがあるなら俺はいくらでも手を貸すが」
「今のところ大丈夫ですわ、お兄様」
私は早口で断った。
兄のことだ。
またセオドアを始末するとか言い出すのだろう。
それにしても、と思う。
今までの兄からは想像がつかないような振る舞いだ。
もともとそんなに話してなかったというのもあるんだろうけど、私のために泣いたりセオドアに対して攻撃的だったりと、意外すぎてびっくりする。
「お兄様ってあんなキャラだったっけ? キャラ崩壊が過ぎないかしら? ……ねぇカタリナ、あなたは知ってるんでしょ?」
「さあ、どうなんでしょうかね……」
珍しく、カタリナは苦笑して話をはぐらかした。
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兄には、大人しくするようにきちんと申しつけている。
アルフレッドお兄様は、屋敷に剣を持って乗り込もうとしていたのだ。
本来の被害者は私のはずなのに、兄の方が怒り狂っているのはなぜだろうか。
おかげでどんどん冷静になってくるから勘弁してほしい。
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