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ゴミ箱の奥深くに沈めた手紙に対して、カタリナは文句の1つも言わずに取り出した。
「これですか? 婚約者様の――」
「さっきからそう言っているでしょう?」
過呼吸で余裕のない私は、カタリナに辛く当たってしまう。
「それ、捨ててちょうだい」
「……」
しかしカタリナは返事をせずに、手紙を開けて中身を確認する。
「なんで見てるの? 早く捨ててよ」
「……お嬢様」
カタリナは言った。
「お嬢様は、セオドア様に虐められていたのですか?」
「……」
今度は私が黙る番だった。
何も言わない私に向かって、カタリナは手紙の内容を読む。
「セオドア様の手紙にはこう書かれています。
『手紙を書いたのは、君に謝りたいことがあったからなんだ。ルーティア。今まで虐めて、散々辛い思いをさせてしまってごめんなさい』
と」
「……」
手紙の内容は、思っていたのとはだいぶ違った。
どうせブスだのなんだの、私を全否定する言葉で溢れたものだと思っていたのに。
謝罪だったとはびっくりだ。
とりあえず目先の恐怖は杞憂だったらしい。
私の息は大分と落ち着いた。
「『今までごめん。酷い言葉を吐いたり、怪我をさせてしまったり。そのせいで君が学園に通えなくなってしまったのは良くわかっている。自覚している。本当にごめんなさい』」
「……」
「『本当は君のことが好きで、でもどうすれば良いのかわからなかったんだ。お願いだ。やり直させてほしい。もう一度ちゃんとした婚約者として俺の傍にいてほしい。手始めに、修学旅行の最期にあるプロムにパートナーとして出てほしいんだ。もちろん、無理に修学旅行に来いなんて言える立場じゃないけど』」
「……」
「『とりあえず、一度でも良いから学園に来てくれないか? 俺含め、みんなルーティアのことを待ってるからさ。みんな優しい奴らだから、きっとすぐに仲良くなれるよ』
以上です」
「……」
手紙を読み終わったカタリナは、破いた封筒の中にしまい込んだ。
手紙の内容を理解した私は、その数秒後吐き捨てるように言った。
「……………は?」
「これですか? 婚約者様の――」
「さっきからそう言っているでしょう?」
過呼吸で余裕のない私は、カタリナに辛く当たってしまう。
「それ、捨ててちょうだい」
「……」
しかしカタリナは返事をせずに、手紙を開けて中身を確認する。
「なんで見てるの? 早く捨ててよ」
「……お嬢様」
カタリナは言った。
「お嬢様は、セオドア様に虐められていたのですか?」
「……」
今度は私が黙る番だった。
何も言わない私に向かって、カタリナは手紙の内容を読む。
「セオドア様の手紙にはこう書かれています。
『手紙を書いたのは、君に謝りたいことがあったからなんだ。ルーティア。今まで虐めて、散々辛い思いをさせてしまってごめんなさい』
と」
「……」
手紙の内容は、思っていたのとはだいぶ違った。
どうせブスだのなんだの、私を全否定する言葉で溢れたものだと思っていたのに。
謝罪だったとはびっくりだ。
とりあえず目先の恐怖は杞憂だったらしい。
私の息は大分と落ち着いた。
「『今までごめん。酷い言葉を吐いたり、怪我をさせてしまったり。そのせいで君が学園に通えなくなってしまったのは良くわかっている。自覚している。本当にごめんなさい』」
「……」
「『本当は君のことが好きで、でもどうすれば良いのかわからなかったんだ。お願いだ。やり直させてほしい。もう一度ちゃんとした婚約者として俺の傍にいてほしい。手始めに、修学旅行の最期にあるプロムにパートナーとして出てほしいんだ。もちろん、無理に修学旅行に来いなんて言える立場じゃないけど』」
「……」
「『とりあえず、一度でも良いから学園に来てくれないか? 俺含め、みんなルーティアのことを待ってるからさ。みんな優しい奴らだから、きっとすぐに仲良くなれるよ』
以上です」
「……」
手紙を読み終わったカタリナは、破いた封筒の中にしまい込んだ。
手紙の内容を理解した私は、その数秒後吐き捨てるように言った。
「……………は?」
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