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第5章
見解
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「見解……」
「そんなに身構えなくても大丈夫ですよ」
アーロ司書は、私を安心させるために少し口角を上げてみせた。
「紛れもなく、あなたはブローディアの第一王女。DNA検査でもばっちり証拠は残っていますから」
「そ、そう……」
つまり、ブローディア国王と私の血縁関係は本当かどうか、疑われていた事実はあったということらしい。
なんとも複雑な心境だ。
あの連中と血の繋がりがあるということの方が、反吐が出るほど不快だけど。
「あなたが『忌み子』として、完全に魔力を持たない子として産まれたのは、きちんと理由があると私たちは考えています」
「……実のお母様は、私が幼少期の頃、魔力なしの忌み子を産んだ罪を全部着せられて処刑されたわ」
小さい頃の話で、あまり記憶にないけれど。
泣き叫ぶお母様が兵士たちに無理やり連れていかれる姿だけは、鮮明に残っている。
「でも、そんな馬鹿げた理由じゃないってことよね? 私が私として産まれた理由は。お母様だけが悪いみたいな言いがかりじゃないって、あなたたちは考えてるってことよね?」
「左様にございます」
と、アーロ司書。
「そんな理由もない馬鹿げた理論が通じるはずありませんよ」
もちろん、そんなことは私もわかっていた。
私が忌み子として産まれたのは、全部お母様のせい――。
そんな理論が正しいはずがないというのは、他の誰でもない私がよく知っていた。
だけど実際、お父様はすべてお母様のせいにしたし、みんなからもそう罵られた。
アーロ司書にそうはっきりと言ってもらえたことは、本当に嬉しかった。
「で」
と、ウル殿下。
「単刀直入に言ってくれ。なんでマーガレットには魔力がないんだ?」
「確実なものとして」
アーロ司書は言った。
「1つあげられるのは――魔力核に備わっていた魔力が枯れ始めているということです」
「そんなに身構えなくても大丈夫ですよ」
アーロ司書は、私を安心させるために少し口角を上げてみせた。
「紛れもなく、あなたはブローディアの第一王女。DNA検査でもばっちり証拠は残っていますから」
「そ、そう……」
つまり、ブローディア国王と私の血縁関係は本当かどうか、疑われていた事実はあったということらしい。
なんとも複雑な心境だ。
あの連中と血の繋がりがあるということの方が、反吐が出るほど不快だけど。
「あなたが『忌み子』として、完全に魔力を持たない子として産まれたのは、きちんと理由があると私たちは考えています」
「……実のお母様は、私が幼少期の頃、魔力なしの忌み子を産んだ罪を全部着せられて処刑されたわ」
小さい頃の話で、あまり記憶にないけれど。
泣き叫ぶお母様が兵士たちに無理やり連れていかれる姿だけは、鮮明に残っている。
「でも、そんな馬鹿げた理由じゃないってことよね? 私が私として産まれた理由は。お母様だけが悪いみたいな言いがかりじゃないって、あなたたちは考えてるってことよね?」
「左様にございます」
と、アーロ司書。
「そんな理由もない馬鹿げた理論が通じるはずありませんよ」
もちろん、そんなことは私もわかっていた。
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そんな理論が正しいはずがないというのは、他の誰でもない私がよく知っていた。
だけど実際、お父様はすべてお母様のせいにしたし、みんなからもそう罵られた。
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「で」
と、ウル殿下。
「単刀直入に言ってくれ。なんでマーガレットには魔力がないんだ?」
「確実なものとして」
アーロ司書は言った。
「1つあげられるのは――魔力核に備わっていた魔力が枯れ始めているということです」
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