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プロローグ
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私――ジョアンナには、婚約者がいる。
彼の名前は、フラン。
2人とも恋愛小説みたいに貴族だとか珍しい能力を持っているわけでもない。
いたって普通の一般庶民だ。
私は知り合いのつてでギルド協会の受付嬢をしており、フランはそのギルドに所属する一介の冒険者だった。
私たちはそこで知り合い、自然とそういう関係になる。
その経路については、話しても面白くないので今回は割愛するが。
ともかく、私とフランは婚約していた。
恋愛小説のように、互いを運命の相手、相手がいなきゃ生きていけないなんて思えるような、大層な関係ではなかったけれど。
それでも、とても良好な関係を気づけていた。
お互いの両親も結婚には賛成していたし、相性も良かった。
ただ唯一の懸念点として、彼が不安定な職種についているということだ。
「冒険者」という職業がかなりスタンダードとなっている昨今ではあるものの、未だに危険の付きまとう大変な仕事である。
しかしその辺は私の両親のおおらかさのおかげか、対して気にも留めずに、結婚のまでの話はとんとん拍子に進んだ。
そんなある日、私たちの関係に暗雲が立ち込み始める。
そろそろ結婚式の具体的な話をしていこうかというころ、フランから1つのお願いをされた。
「このパーティ募集に応募してみたい」
フランは、1枚のポスターを私に見せてくれた。
それは、この国で「勇者」と称されている有名な冒険者がリーダーの、パーティメンバー募集だった。
「勇者のパーティメンバーになれば、『冒険者』としての格が上がる。そうすれば階級も上がって、貰える収入が増える。結婚前にすることじゃないと思うけど、これが最後のチャンスなんだ。応募だけでもさせてほしい」
確かにどういうタイミングで頼んできてるんだという、彼に対する呆れも感じたが。
私は結局、それを了承した。
私は別に彼を束縛するつもりもなかったし、彼の夢も応援していた。
彼は一か八かという、半ばノリみたいな感覚でその募集に応募し――。
どういう奇跡が起こったのか、その採用試験に合格してしまった。
彼の名前は、フラン。
2人とも恋愛小説みたいに貴族だとか珍しい能力を持っているわけでもない。
いたって普通の一般庶民だ。
私は知り合いのつてでギルド協会の受付嬢をしており、フランはそのギルドに所属する一介の冒険者だった。
私たちはそこで知り合い、自然とそういう関係になる。
その経路については、話しても面白くないので今回は割愛するが。
ともかく、私とフランは婚約していた。
恋愛小説のように、互いを運命の相手、相手がいなきゃ生きていけないなんて思えるような、大層な関係ではなかったけれど。
それでも、とても良好な関係を気づけていた。
お互いの両親も結婚には賛成していたし、相性も良かった。
ただ唯一の懸念点として、彼が不安定な職種についているということだ。
「冒険者」という職業がかなりスタンダードとなっている昨今ではあるものの、未だに危険の付きまとう大変な仕事である。
しかしその辺は私の両親のおおらかさのおかげか、対して気にも留めずに、結婚のまでの話はとんとん拍子に進んだ。
そんなある日、私たちの関係に暗雲が立ち込み始める。
そろそろ結婚式の具体的な話をしていこうかというころ、フランから1つのお願いをされた。
「このパーティ募集に応募してみたい」
フランは、1枚のポスターを私に見せてくれた。
それは、この国で「勇者」と称されている有名な冒険者がリーダーの、パーティメンバー募集だった。
「勇者のパーティメンバーになれば、『冒険者』としての格が上がる。そうすれば階級も上がって、貰える収入が増える。結婚前にすることじゃないと思うけど、これが最後のチャンスなんだ。応募だけでもさせてほしい」
確かにどういうタイミングで頼んできてるんだという、彼に対する呆れも感じたが。
私は結局、それを了承した。
私は別に彼を束縛するつもりもなかったし、彼の夢も応援していた。
彼は一か八かという、半ばノリみたいな感覚でその募集に応募し――。
どういう奇跡が起こったのか、その採用試験に合格してしまった。
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