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第2章
休暇
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ひとまず、あの恐ろしい彼らの所業をよくぞ耐え抜いたと、族長に労いの言葉をかけられる。
それなりに成長した今でも、育ての親である族長に褒められると嬉しい。
「疲れたでしょう。なんせ2年間まともに休めていなかったのですから」
今日はもう寝てしまいなさい、という族長の言葉に甘えて、私は自分の家に戻ることにした。
私はギルを連れて、家の扉を開ける。
大きな結界によって守られているこの空間は、悪しきものが侵入出来ないようになっている。
だから、家には鍵などかけない。
人のものを盗もうとする者などいないし、そもそも盗まれて困るようなものは持っていない。
私たちは信仰に身を捧げている。
高級品や希少なものは、全部神様のものだ。
私はもらってきたブルーダイヤモンドを神棚に置き、祈る。
「無事に戻ってこられたのも、神様のおかげです」
しかし信仰心の持ち合わせていない龍族の男は、私の様子を呆れた目つきで眺めている。
「よくもそんな面倒なこと出来るな」
「面倒じゃないわよ」
「面倒だろ。だって考えてみろ? もし仮に神が俺たちを見守っているんだったら、なんでお前はあんなに苦しまなきゃいけなかったんだ?」
「さあね」
私は肩をすくめる。
「神様の試練なんじゃない?」
私は2年ほど家を留守にしていたが、久しぶりに戻った家はピカピカで、埃1つとして落ちていない。
おそらく、みんなが手分けして掃除してくれたのだろう。
明日お礼に行こうと思いつつ、私は大きく伸びをする。
家に着いた途端安心したのか、異常なまでの眠気が襲ってきた。
今まで眠れなかった分が、全部今身体にのしかかっているのだ。
「今日はもう寝るわ」
私はギルに声をかける。
「ああ」
「今日はありがとう。本当に助かったわ。またお礼は後日するね」
私は1つ欠伸をし、近くにあったソファに寝転がった。
それなりに成長した今でも、育ての親である族長に褒められると嬉しい。
「疲れたでしょう。なんせ2年間まともに休めていなかったのですから」
今日はもう寝てしまいなさい、という族長の言葉に甘えて、私は自分の家に戻ることにした。
私はギルを連れて、家の扉を開ける。
大きな結界によって守られているこの空間は、悪しきものが侵入出来ないようになっている。
だから、家には鍵などかけない。
人のものを盗もうとする者などいないし、そもそも盗まれて困るようなものは持っていない。
私たちは信仰に身を捧げている。
高級品や希少なものは、全部神様のものだ。
私はもらってきたブルーダイヤモンドを神棚に置き、祈る。
「無事に戻ってこられたのも、神様のおかげです」
しかし信仰心の持ち合わせていない龍族の男は、私の様子を呆れた目つきで眺めている。
「よくもそんな面倒なこと出来るな」
「面倒じゃないわよ」
「面倒だろ。だって考えてみろ? もし仮に神が俺たちを見守っているんだったら、なんでお前はあんなに苦しまなきゃいけなかったんだ?」
「さあね」
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おそらく、みんなが手分けして掃除してくれたのだろう。
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今まで眠れなかった分が、全部今身体にのしかかっているのだ。
「今日はもう寝るわ」
私はギルに声をかける。
「ああ」
「今日はありがとう。本当に助かったわ。またお礼は後日するね」
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