古い炎

道しるべ

ひいらぎの花さくころ

その日まで大粒の雨が激しく降り続き、夜が明ける。
写し取ることで生まれる人のうつわには、
実際ありのままにかいたこと、きいたことやこころざしを
出しているし意見としてのせているはずで。
「ほろにがい味」である。
ホテルのラウンジで雑音のなか、
ぱちぱちという気泡がブルートニックに溶け出していた。
ショットグラスがブルーなのではない。
きれいに透き通るような美しいグラスに見えた。
オリオンがうちあがり
いきおいをつけて、まるで駆け抜けるように
宇宙をめぐりおよそ３８万キロの先をめざして。
氷の状態で水があるかもしれない。
「エクレウス」など放出されてから、くるくると巻き付くように
接近し、任務を経て小型探査機が地球に着水するのは、１２月１１日の予定。
あの日考えられなかった降り立ちができるのだ。

さわやかな食前酒のノンアルコールは、窓の景色を楽しむもので。
過ぎ去るものの景色をさえぎるものではなく、「有人」での宇宙船は、
２４年に迎えるのだ。

人間が想像した通りだって、君と一緒に見送れるだろうか。