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うるんだ目で、青也を見つめた。まゆの心は、ふわふわした気持ちだった。
たくさん青也に愛してほしかった。
心ごと青也に抱かれた。
恥ずかしがってタオルケットをかぶる。

「そうだ、まゆのはどう?つらいの好き?」
「まゆのは痛いの好きじゃない」
「じゃあ、やさしくする♡♡」

まゆのは今まで出会いは、青也に出会えるためにあったのかもしれない。
であえば必ず別れがくるけれど。
精一杯結ばれて、青也の役に立ちたいと思った。

ちょっと痛くされてびくびくしていたけれど。
まゆのは青也におびえるのはやめた。

昼の12時ごろ、事務室でまゆのはお茶を入れていた。
鑑査の目を盗んで従業員の3人は詐欺にかかわりあいが深いし、
事件が社会に与える影響力は、インパクトがある。

会社の金の帳尻が合わなくなった件で従業員3人が首になった。

専務の席に行って、まゆのは一緒にお茶菓子を出した。
「人に利用されやすい専務ってどうかな。情けないね」
青也が自虐的に落ち込んでいた。
「平和な会社に戻りますし、根源みたいなのがはびこる会社を一掃できたのだし」
そばにいてまゆのは、励ます。

今回やめてもらった従業員は、青也も気づかないところで悪事を働いていた。
首を切ったが、採用した数年前。
とても期待に満ちていたし、普通では考えられないようなことをするような人ではないと思って、青也が採用した人員だったのでショックは大きい。
期待したけれど、それに応えてもらえなかった。

青也は、数時間仕事をしていたと思うと、すぐにまゆのを呼び出す。
たくさんの用事を申し付けられて忙しく1人で背負っていたら、青也が声をかけてくる。
「コピーは誰に頼まれた?今日は誰と話した?」
「営業部の木谷さんから会議に資料17人分です。」
青也はまゆのが誰に会って、誰と話しているのかいちいちチェックしていた。
「まゆのが大変にならないように注意しておかないと♡」
そういって、まゆのをみつめる。

青也は真面目に仕事をしているというより、何にも専務の仕事に身がはいらないようだ。
「いえ、木谷さんは親しくしてくれて、仕事のお手伝いできてうれしいし」
まゆのがかばうとますます気に入らないのだ。

「木谷君は塩顔のいけめんだし。気にいったんだ?一緒にいてたのしいのだろうね」
どこから、青也の機嫌を損ねているのかさっぱりまゆのにはわからない。
「もっとおそれてもいいんだ、専務の命令で窓際においやってもいいし」
青也が機嫌悪そうに言うけれど。
どこが気に入らなくて、外される、そうなるのだろう。
なんの保障もなく、まゆのにかかわると男は左遷されるのだ。
社内でも次第にまゆのは専務のお気に入りの位置についていた。

「専務は悪びれずにいられるんですね。ちゃんと仕事されてくださいね」
まゆのを気にかけてくれるのはうれしいけれど、専務の権限に脅威を感じていた。
元社長でもあるから、会社内でのおそれは大きいものである。
「じゃあ、話した相手は誰だか毎日報告してくれ♡真面目に言っているから」
青也はちょっと愛の表現が歪んでいるかもしれない。
そんなにまゆのがきになるなら、働いていられない。

「また眠れないくらい愛したいけど」
青也は本気で仕事に身が入らない原因はまゆのである。

会社のコピー室に鍵をかけて、まゆのをおびやかす行為は続く。
「どれくらいできる?」
「え、どれくらいですか?17部です」
まゆのが返事をする唇に無理やり口を重ねる。
甘い果実の香りが青也の体を熱くさせる。
うるんだ目でねつっぽくて。

「誰と話したのか、きくから話して」
「青也さん、いたい、よ」
ちょっと腕もいつのようにやさしくない。
「痛いの嫌いでしょ、やさしくしてあげるけれど」
不機嫌な原因はまゆののせいではないはずで。
青也がまゆのを独占したくて、暴走はじめているのだ。
「まゆのはさ、誰にもなびいちゃいけないってしらないとね、だからもっと知って」

まゆのが仲良くする男は徹底的に排除していく青也。
独占欲でまゆのを抱きしめた。
「ほかの人みてたらいけないし、オレをかたときも忘れてはいけないから」
青也は見た目がいいからプライドも高い。

唇を重ねて何回も深いキスを繰り返す。
「これは束縛じゃない、まゆのがいけない子だからだよ、続きは今夜させてもらうから」
いつも仕事があるからといって、だましてまゆのをおびき寄せる青也。
今夜は仕事ではなく長すぎる夜になるかもしれない。
束縛じゃないって言葉はせつない。
まゆのは身動きできなくなっていた。
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