上 下
9 / 16

焦がれ

しおりを挟む
大体今まで、青也はまゆののことを軽く見てきた。少し青也は憐みのめでみられるようになってから、そんな気持ちがあることが信じられないと気づいた。会社の男とかそのほかの男に、やきもちとか焼くなんてもってのほかである。まゆのを引きとめたい気持ちが出て、ようやくリラックスするように収まらない気持をまだましだと思うことにしたが。ブラックな会社の座をあらためて整理しないとならい。

「会社で着物着てくれるんだな。オレはみにいけないから残念」
「まゆの、お茶をいれてくれ」
3時の休憩でもする。

青也は手を焼いている会社の整理をし始めた。

ドアがノックされてまゆのがかえってきた。
「まだ肌寒いですから、あったかい黒ほうじ茶をもってきました」
「ありがとう、気が利くね」

お茶うけは、季節を感じるスイートチョコレート枚数は6枚で、きれいに全種類。
限定パッケージでは伝統的な縞模様のキャラメルとミルクの色がまぜられている。

なんとなく気に入らない。
そんな気持ちで、青也はまゆのをそんな風に見ていた。


青也は許せないでいた。貸衣装会社の雑貨も扱う下請け会社で、監査が何人も入れかわりは禁止で行われていたが。
気づいたところで、締め付けがひどいから。
やめていくものが増え、最後は青也の首を絞める結果になったし。

従業員は仕事にまじめさが足らないのか、熱量が下がっていた。
商品の在庫の管理が改ざんされ
雑貨のデザイン管理が雑で、指定枚数の訂正印さつ。
雑貨が必要なくなったといわれたとき、返品されたが盗むしまつ。

単価の引き上げに応じてもらえず、現場は不利益を被っていたし。
公正化を図るために、4つの義務と11の禁止事項がもりこまれていたから無事、解決したが。

各種のデザインポスターで広告を出す費用がかさばり。
結局責任は青也が被ることになった。
コストが低いと言いつつ見逃せない。

実は、青也のブラック会社では返品を基本的にうけつけないから。
返品してきた客に対しては「遅延利息がつきますよ」というだましでお預かりというずる日数加算の行為をしていた。ばれてしまったら結局
50万以下の罰金に処されるかもしれない。

またか、というあきらめと周りにいてくれる人は限られていた。
速やかに社長の座を下り責任を取って退かないとならなかった。

手を汚さないことに十分に検討する必要があった。

それなのに、今日はまゆのの着物姿で会場がわくと思うと。それで青也だけ見せてもらえない結果になった。
次期社長からの意見だったし、提案だった。

他の男からの視線がまゆのを見つめるかと思うと、やきもちで身が焦がれそうだった。
「機嫌がわるいですか?」
まゆのが青也の顔色をうかがった。
「お疲れなら少しお休みされてください。」
青也の気持ちを汲んでまゆのは気遣った。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

社長室の蜜月

ゆる
恋愛
内容紹介: 若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。 一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。 仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

ドSな彼からの溺愛は蜜の味

鳴宮鶉子
恋愛
ドSな彼からの溺愛は蜜の味

【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる

奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。 だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。 「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」  どう尋ねる兄の真意は……

【R18】愛され総受け女王は、20歳の誕生日に夫である美麗な年下国王に甘く淫らにお祝いされる

奏音 美都
恋愛
シャルール公国のプリンセス、アンジェリーナの公務の際に出会い、恋に落ちたソノワール公爵であったルノー。 両親を船の沈没事故で失い、突如女王として戴冠することになった間も、彼女を支え続けた。 それから幾つもの困難を乗り越え、ルノーはアンジェリーナと婚姻を結び、単なる女王の夫、王配ではなく、自らも執政に取り組む国王として戴冠した。 夫婦となって初めて迎えるアンジェリーナの誕生日。ルノーは彼女を喜ばせようと、画策する。

完結*三年も付き合った恋人に、家柄を理由に騙されて捨てられたのに、名家の婚約者のいる御曹司から溺愛されました。

恩田璃星
恋愛
清永凛(きよなが りん)は平日はごく普通のOL、土日のいずれかは交通整理の副業に励む働き者。 副業先の上司である夏目仁希(なつめ にき)から、会う度に嫌味を言われたって気にしたことなどなかった。 なぜなら、凛には付き合って三年になる恋人がいるからだ。 しかし、そろそろプロポーズされるかも?と期待していたある日、彼から一方的に別れを告げられてしまいー!? それを機に、凛の運命は思いも寄らない方向に引っ張られていく。 果たして凛は、両親のように、愛の溢れる家庭を築けるのか!? *この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 *不定期更新になることがあります。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...