20 / 23
うわさ
しおりを挟む
「しかし、僕には恋人がいますから、聖夜さんの性処理役にはなれません。すみません」
「ああ、知っているよ」
「えっ?」
僕に恋人がいることは知っているんだ。話した覚えはないけれど。
会社でも田丸のことは秘密だし。
「戸狩くんと付き合っているのはオレだろ」
「えっ?」
ちょっと言っている意味がわからない。僕は聖夜さんとつきあっていないけれど。
「オレは、戸狩くんと付き合いたかった。だから、オレと戸狩くんが付き合っているという噂を流した。もちろん、心矢に協力してもらってな」
つまりホストクラブでは、僕と聖夜さんが恋人ってわけ。うわさでは。
そんな噂流されて僕は全然、とくにならない。
お金のために僕は、ホストクラブで働いていたわけで、稼げることが魅力だった。
聖夜さんは素敵だけれど、僕の気持ちはまだ確かめていなかったわけだし。
「どうして?」
「オレが同性愛者だということにしていた方が、都合がいいからだ。オレは、戸狩くんと仲良くなりたい。で、オレは男しか愛せない。だから、オレは噂を流した」
他の人に僕がとられないように、聖夜さんの恋人にされて、聖夜さんはそれでよかったかもしれないけれど。
僕の知らないところでことがすすんでいた。
僕の気持ちは無視だったわけだ。
聖夜さんは自信があったのかもしれないし、
聖夜さんのこと嫌いにはなれないけれど。
特別な人にはなれそうにない。
「それでホストクラブは従業員同士の交際が禁止だから、僕がくびになったんだろうか」
急に仕事が首になって、ショックだったことを思い出した。
お金が稼げなくなって失敗したって思っていたんだ。
「そうだな。それもあるだろうな」
「そうですか」
やはり、僕の失態の数々でもクビにもなったんだろうな。お客様にもっと親しみを持って接しないと仕事なんだし。お客さまにいやな気持にさせてたならプロじゃない。
「まあ、気にすることはないさ」
「まあ、したかたないです」
「とりあえず、オレのことは好きにしていいぞ」
「いえ、そういうわけにはいきません。僕は本当に恋人いまから」
ただ、聖夜さんは僕に恋人がいることは知らなかったみたいだけれど。
田丸のこと紹介したらまじめそうな好青年で驚くかな。
「そうか、残念だ」
「では、失礼します」
僕は部屋を出た。
「ああ、知っているよ」
「えっ?」
僕に恋人がいることは知っているんだ。話した覚えはないけれど。
会社でも田丸のことは秘密だし。
「戸狩くんと付き合っているのはオレだろ」
「えっ?」
ちょっと言っている意味がわからない。僕は聖夜さんとつきあっていないけれど。
「オレは、戸狩くんと付き合いたかった。だから、オレと戸狩くんが付き合っているという噂を流した。もちろん、心矢に協力してもらってな」
つまりホストクラブでは、僕と聖夜さんが恋人ってわけ。うわさでは。
そんな噂流されて僕は全然、とくにならない。
お金のために僕は、ホストクラブで働いていたわけで、稼げることが魅力だった。
聖夜さんは素敵だけれど、僕の気持ちはまだ確かめていなかったわけだし。
「どうして?」
「オレが同性愛者だということにしていた方が、都合がいいからだ。オレは、戸狩くんと仲良くなりたい。で、オレは男しか愛せない。だから、オレは噂を流した」
他の人に僕がとられないように、聖夜さんの恋人にされて、聖夜さんはそれでよかったかもしれないけれど。
僕の知らないところでことがすすんでいた。
僕の気持ちは無視だったわけだ。
聖夜さんは自信があったのかもしれないし、
聖夜さんのこと嫌いにはなれないけれど。
特別な人にはなれそうにない。
「それでホストクラブは従業員同士の交際が禁止だから、僕がくびになったんだろうか」
急に仕事が首になって、ショックだったことを思い出した。
お金が稼げなくなって失敗したって思っていたんだ。
「そうだな。それもあるだろうな」
「そうですか」
やはり、僕の失態の数々でもクビにもなったんだろうな。お客様にもっと親しみを持って接しないと仕事なんだし。お客さまにいやな気持にさせてたならプロじゃない。
「まあ、気にすることはないさ」
「まあ、したかたないです」
「とりあえず、オレのことは好きにしていいぞ」
「いえ、そういうわけにはいきません。僕は本当に恋人いまから」
ただ、聖夜さんは僕に恋人がいることは知らなかったみたいだけれど。
田丸のこと紹介したらまじめそうな好青年で驚くかな。
「そうか、残念だ」
「では、失礼します」
僕は部屋を出た。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
希望が丘駅前商店街 in 『居酒屋とうてつ』とその周辺の人々
饕餮
ライト文芸
ここは東京郊外松平市にある商店街。
国会議員の重光幸太郎先生の地元である。
そんな商店街にある、『居酒屋とうてつ』やその周辺で繰り広げられる、一話完結型の面白おかしな商店街住人たちのひとこまです。
★このお話は、鏡野ゆう様のお話
『政治家の嫁は秘書様』https://www.alphapolis.co.jp/novel/210140744/354151981
に出てくる重光先生の地元の商店街のお話です。当然の事ながら、鏡野ゆう様には許可をいただいております。他の住人に関してもそれぞれ許可をいただいてから書いています。
★他にコラボしている作品
・『桃と料理人』http://ncode.syosetu.com/n9554cb/
・『青いヤツと特別国家公務員 - 希望が丘駅前商店街 -』http://ncode.syosetu.com/n5361cb/
・『希望が丘駅前商店街~透明人間の憂鬱~』https://www.alphapolis.co.jp/novel/265100205/427152271
・『希望が丘駅前商店街 ―姉さん。篠宮酒店は、今日も平常運転です。―』https://www.alphapolis.co.jp/novel/172101828/491152376
・『日々是好日、希望が丘駅前商店街-神神飯店エソ、オソオセヨ(にいらっしゃいませ)』https://www.alphapolis.co.jp/novel/177101198/505152232
・『希望が丘駅前商店街~看板娘は招き猫?喫茶トムトム元気に開店中~』https://ncode.syosetu.com/n7423cb/
・『Blue Mallowへようこそ~希望が丘駅前商店街』https://ncode.syosetu.com/n2519cc/
Black Day Black Days
かの翔吾
ライト文芸
日々積み重ねられる日常。他の誰かから見れば何でもない日常。
何でもない日常の中にも小さな山や谷はある。
濱崎凛から始まる、何でもない一日を少しずつ切り取っただけの、六つの連作短編。
五人の高校生と一人の教師の細やかな苦悩を、青春と言う言葉だけでは片付けたくない。
ミステリー好きの作者が何気なく綴り始めたこの物語の行方は、未だ作者にも見えていません。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
時の欠片
☆みゅる☆
ライト文芸
──あれはいつの事だっただろうか………
良くは覚えていないがそれは確かにあった事だ。
それには幾つもの姿があった。 ある時は「彼」であり、ある時は「彼女」であった。また、ある時は1輪の「花」、1匹の「鳥」であったかもしれない。しかし、どれも、違っていた……いや、同じなのかもしれない、姿形が違うだけで根本は一緒だったのだろうか?今となってはどうでも良い事ではあるが…
これは、そんな、何処にでもある「日常」の話しだ───
野良インコと元飼主~山で高校生活送ります~
浅葱
ライト文芸
小学生の頃、不注意で逃がしてしまったオカメインコと山の中の高校で再会した少年。
男子高校生たちと生き物たちのわちゃわちゃ青春物語、ここに開幕!
オカメインコはおとなしく臆病だと言われているのに、再会したピー太は目つきも鋭く凶暴になっていた。
学校側に乞われて男子校の治安維持部隊をしているピー太。
ピー太、お前はいったいこの学校で何をやってるわけ?
頭がよすぎるのとサバイバル生活ですっかり強くなったオカメインコと、
なかなか背が伸びなくてちっちゃいとからかわれる高校生男子が織りなす物語です。
周りもなかなか個性的ですが、主人公以外にはBLっぽい内容もありますのでご注意ください。(主人公はBLになりません)
ハッピーエンドです。R15は保険です。
表紙の写真は写真ACさんからお借りしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる