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第二章 地帝国生活編
第三十五話 誘拐
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よし、まずは、威圧と殺気だけで結界を破壊してやろう。できるかな?
そして、足を踏み鳴らすように闘技場に足を落とす。もちろんスキルは未使用。
*****
私の名はマルッコイ・タ・マゴリーヌン。れっきとした上級貴族だ。
バトルトーナメントの審査員に選ばれた。私は大金を黒甲冑騎士団へ賭けた。おかげで丸儲けだ。なのに、あのたった一人で挑んできた愚か者のせいで大損をしてしまう。ならするべきことは一つ、先ほどのおぞましい範囲攻撃を指摘して反則負けにすればいいのだ。
―――だが、このときの考えが大間違いだと気付く。
ただ立っているだけだった。私が最後にはなった一言で黙ったのかと思ったが全く違った。
目を隠しているにもかかわらず、恐怖を抱かせる表情をしており、突然闘技場にひびが入り始め、砕け始めた。
それだけではない。その後、すぐに結界にひびが入った。結界には『通常能力耐性』『魔法能力耐性』『物理攻撃耐性』『魔法攻撃耐性』『<擬似>破壊不可』の五つの効果が付与されている。
なのに、それなのに、あの男は直接手を出すこともせずにその結界を破壊した。
普通の能力に耐性があり、魔法に関する能力にも耐性がある。その上<擬似>ではあるが破壊不可の能力がある結界を破壊した。
結界全体にひびが入り、ほとんど何も見えない状態で、何の表情もない興味が失せたかのような顔をしたバケモノが真っ直ぐこちらを向いていた。
結界が破壊された瞬間に、その場にいた全員が気を失い精神が崩壊するギリギリの恐怖を抱いた。
頭の中をかき回され、体中を虫が這い、じわじわ殺されるよりも恐ろしい。
もう一度あの恐怖を味わうぐらいなら死んだほうがましだ。
その恐怖が霧が晴れるかのように消えた瞬間に、あまりの安堵に私は気絶した。
*****
威圧と殺気だけで闘技場が壊れたから超焦った。威圧と殺気を解いた瞬間に実力のあるもの意外が崩れ落ちて気を失った。なんで解いたのに気絶したんだろう?
審査員も3人くらいいたけど意識を保ってるのは一人しか居ないし。
「は、ははは。僕、こんな人と戦ってたんだ。そりゃ勝てないよね。あははは」
「君!あとでギルドへ来なさい!ギルドマスター権限で強制ですよ!」
うっ・・・・・・!普段から厄介ごとに突っ込むことがある俺が言うのもなんだけど、厄介ごとはいやだな~。
まあ、いっか。結晶は明日の予定だったし。
*****
今ギルドのギルマスの部屋です。
そこで今正座でお説教を喰らっています。
はい。俺が悪いんですよ。やりすぎてスイマセンデシタ。
「こら!またよそを向きましたね!?まだまだ続きますよ!それと、あなたはやりすぎなんです!たかがあの程度で決壊を破壊するようなことしないでくれませんか!?正直アレを直すのには面倒なんですよ!それに観客の方々にまで迷惑が・・・・・・―――――」
うー。頭が痛いから。もういいから。耳にでかいタコが出来そうだから。もう分かったから。お願いだからもう許して~。
その後、一晩中延々と説教をされ続けました。もうあの人やだー。
「あー疲れたー。あいつらはもう宿で寝てるはずだが・・・・・・!!?」
宿の扉を開けると、荒れに荒れた酒場だった。血のような赤い字で書かれた文字を見たとき、広樹はキレかけた。
『二人は俺達が預かった。バトルトーナメントの賞金と依頼の達成金額の金、全財産を持ってエマルゴマ王国の王都へ来い。広樹、お前の仲間の命は俺の気分次第だ』
日本語か・・・・・・。大志、お前、そこまで落ちるような奴だったか?少なくとも、俺が知っている限りでは、もっとましだった様な気がするのにな。
ここまで誰かに殺意を抱いたのは久しぶりだな。たぶん何が起きても許す気に離れないだろうなぁ。俺も大前も歪んでるよなぁ・・・・・・!
今すぐにでも行きたいけど、金目当ての感じも、国関係でもあるしなぁ。とりあえずかかれたことはやって、『お土産』も渡してやるか。
まあ、お土産といっても、自分から死にたくなるような絶望なんだけど。ああ。もう夜だな、あと少しで、バトルトーナメントが始まって、俺の#八つ当たり__?????__#に付き合ってもらうだけなんだけどな。
死人が出ないことを祈ろう。
ははは、これじゃあ死神か悪魔だな。でも、今の俺にはちょうどいいな。だって、死神か悪魔にでもならないと、あいつらにお土産なんてやれないから。ちゃんとしたお土産をやれない、対等なものなんてやれない・・・・・・!
さーてと死の大宴会にご招待してやろう。もちろん、主催者俺だし、首を狩られるのは招待客だ。
そして、足を踏み鳴らすように闘技場に足を落とす。もちろんスキルは未使用。
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私の名はマルッコイ・タ・マゴリーヌン。れっきとした上級貴族だ。
バトルトーナメントの審査員に選ばれた。私は大金を黒甲冑騎士団へ賭けた。おかげで丸儲けだ。なのに、あのたった一人で挑んできた愚か者のせいで大損をしてしまう。ならするべきことは一つ、先ほどのおぞましい範囲攻撃を指摘して反則負けにすればいいのだ。
―――だが、このときの考えが大間違いだと気付く。
ただ立っているだけだった。私が最後にはなった一言で黙ったのかと思ったが全く違った。
目を隠しているにもかかわらず、恐怖を抱かせる表情をしており、突然闘技場にひびが入り始め、砕け始めた。
それだけではない。その後、すぐに結界にひびが入った。結界には『通常能力耐性』『魔法能力耐性』『物理攻撃耐性』『魔法攻撃耐性』『<擬似>破壊不可』の五つの効果が付与されている。
なのに、それなのに、あの男は直接手を出すこともせずにその結界を破壊した。
普通の能力に耐性があり、魔法に関する能力にも耐性がある。その上<擬似>ではあるが破壊不可の能力がある結界を破壊した。
結界全体にひびが入り、ほとんど何も見えない状態で、何の表情もない興味が失せたかのような顔をしたバケモノが真っ直ぐこちらを向いていた。
結界が破壊された瞬間に、その場にいた全員が気を失い精神が崩壊するギリギリの恐怖を抱いた。
頭の中をかき回され、体中を虫が這い、じわじわ殺されるよりも恐ろしい。
もう一度あの恐怖を味わうぐらいなら死んだほうがましだ。
その恐怖が霧が晴れるかのように消えた瞬間に、あまりの安堵に私は気絶した。
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威圧と殺気だけで闘技場が壊れたから超焦った。威圧と殺気を解いた瞬間に実力のあるもの意外が崩れ落ちて気を失った。なんで解いたのに気絶したんだろう?
審査員も3人くらいいたけど意識を保ってるのは一人しか居ないし。
「は、ははは。僕、こんな人と戦ってたんだ。そりゃ勝てないよね。あははは」
「君!あとでギルドへ来なさい!ギルドマスター権限で強制ですよ!」
うっ・・・・・・!普段から厄介ごとに突っ込むことがある俺が言うのもなんだけど、厄介ごとはいやだな~。
まあ、いっか。結晶は明日の予定だったし。
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今ギルドのギルマスの部屋です。
そこで今正座でお説教を喰らっています。
はい。俺が悪いんですよ。やりすぎてスイマセンデシタ。
「こら!またよそを向きましたね!?まだまだ続きますよ!それと、あなたはやりすぎなんです!たかがあの程度で決壊を破壊するようなことしないでくれませんか!?正直アレを直すのには面倒なんですよ!それに観客の方々にまで迷惑が・・・・・・―――――」
うー。頭が痛いから。もういいから。耳にでかいタコが出来そうだから。もう分かったから。お願いだからもう許して~。
その後、一晩中延々と説教をされ続けました。もうあの人やだー。
「あー疲れたー。あいつらはもう宿で寝てるはずだが・・・・・・!!?」
宿の扉を開けると、荒れに荒れた酒場だった。血のような赤い字で書かれた文字を見たとき、広樹はキレかけた。
『二人は俺達が預かった。バトルトーナメントの賞金と依頼の達成金額の金、全財産を持ってエマルゴマ王国の王都へ来い。広樹、お前の仲間の命は俺の気分次第だ』
日本語か・・・・・・。大志、お前、そこまで落ちるような奴だったか?少なくとも、俺が知っている限りでは、もっとましだった様な気がするのにな。
ここまで誰かに殺意を抱いたのは久しぶりだな。たぶん何が起きても許す気に離れないだろうなぁ。俺も大前も歪んでるよなぁ・・・・・・!
今すぐにでも行きたいけど、金目当ての感じも、国関係でもあるしなぁ。とりあえずかかれたことはやって、『お土産』も渡してやるか。
まあ、お土産といっても、自分から死にたくなるような絶望なんだけど。ああ。もう夜だな、あと少しで、バトルトーナメントが始まって、俺の#八つ当たり__?????__#に付き合ってもらうだけなんだけどな。
死人が出ないことを祈ろう。
ははは、これじゃあ死神か悪魔だな。でも、今の俺にはちょうどいいな。だって、死神か悪魔にでもならないと、あいつらにお土産なんてやれないから。ちゃんとしたお土産をやれない、対等なものなんてやれない・・・・・・!
さーてと死の大宴会にご招待してやろう。もちろん、主催者俺だし、首を狩られるのは招待客だ。
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