強運と幸運を持ったガチャ好きな召喚者は目標が無いので最強を目指してみた

中沢日秋

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第二章 地帝国生活編

第三十一話 決闘

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 あ゛~疲れたよ~。
 あの二人のプレゼントに力を入れすぎた。にしても、精神が壊れかけるとは思ってなかったな・・・・・・。

 そうはいいながらも、広樹は面白そうにからからと笑っていた。

 「はい!今日の朝来はんだよぉ!」

 で、朝ごはんが来た!
 お・・・お・・・・・・おお!うまい!!
 すっげえうまい!パンとスープだけなのに超うまい!こんなにうまいもん食ったのは久しぶりだなー。あー日本のラーメンが恋しくなるよ~。

 「この僕には向かったバカはどこだあぁ!!」
 「あ、うるさいのが来た。スイマセン店主さん。多分かなり騒がしくなると思いますが、すぐに場所を移しますので」
 「ああ。分かったよ。迷惑がかからなきゃなんでもいい」

 許可ももらえたので、店の前へ歩を進める。

 「な、逃げるのか!」
 「店の中じゃ迷惑がかかるからだ。人の迷惑も考えられねえのか?」
 「くっ」

 包帯を巻いた顔を勇者(笑)に向ける。

 コイツ絶対に面倒くさい奴だ。さっさと終わらせよう。

 「でやああああああああああああごふっ」
 「・・・・・・弱いな」

 単なる突進。ちょっと迫力があったが何のことはない。
 ほとんど人型の猪と変わらない。ダサいなー。

 「くっ。貴様、何をした!」
 「横に半歩ずれて拳を軽く振っただけですけど?」
 「うそだ!」
 「皆、ギルドへ行ってなんか依頼受けるぞ」
 「はーい。でも、アレってほんとに勇者?」
 「ねえねえ。アレは勇者じゃないよね」

 ゴーーーン

 あ、今ゴーンって音が聞こえた。
 振り返ると、膝をつき目を白くさせて唖然としていた。アッチャーダッセー。
 で、無視してギルドまで行ったが、また追いつかれた。

 「(死ねぇ!!)」

 後ろから音を消して不意打ちする勇者がいた。

 「グボォ!」

 しかし、広樹は体を半回転させ肘で頭を打ち落とした。
 ただ、先ほどよりも力を入れた一撃に、勇者は頭を地面に埋めていた。

 「じゃあな。勇者(笑)」
 「待ちなさい!あなた、相当の実力者みたいだけど、私達勇者パーティ相手にどこまでやれるか、決闘よ!」
 「え~~~・・・・・・?何で俺が~~~・・・・・・?あっち行け~~~・・・・・・」

 だるい、と言うよりはまるでヒモかニートの言い回しのような言動に勇者パーティは激怒した。

 ブチッ
 「あ、あんた、ギルドへいくといっていたわね。そこで決着付けてあげようじゃないの!」
 「「「えええええぇぇぇ~~~~~---・・・・・・・・・」」」
 「全面拒否してるんじゃないわよ!!調子に乗るな!!」

 で、現在こうなっております。勇者(笑)パーティと、俺一人で対峙している。

 「さあ、僕達に恥をかかせたんだ。分相応な罰を受けてもらうよ。我が意思に答えたまえ!氷の精霊よ!今こそ我が力になりたまえ!」
 「いくらなんでもイタすぎるなこれは」
 「イタいわね」
 「イタすぎるよー」

 ボロクソ言いまくりだな。ハハハ。

 「喰らうがいい!『アイストルネード』!」
 「ディアン。氷の貫通弾」
 『は~い。アイス・ペネトレイション!』

 氷の竜巻に放った回転する少し細長い圧縮された氷の弾丸は、氷の竜巻の魔力を取り込み威力を増加させながらまっすぐに、勇者(笑)パーティの魔法使い(笑)の杖を木っ端微塵の木屑へと変えた。

 「ありがとうディアン、助かるよ」
 『えへへー。ほめてほめてー』

 ふーん。魔法じゃどうしようもないから特攻か。しかも魔法を時折混ぜてる。つーか、魔法使い(笑)、お前目を血走らせて突っ込んでくるなよ。

 「遅い、無駄が多い。魔力が駄々漏れ。狙いがあからさまだ。大振りなんか当たらないぞ」

 うん!弱い!とっても弱い!弱すぎる!

 「不意打ちも雑だ。足を掛けるのもいいが雑だ。いい加減すぎる。・・・・・・お前らほんとに勇者か??」
 「俺達は勇者だ!お前なんかに負けるはずが、ないんだアアアアがフッ!」

 長い。ので、拳サイズの単なる氷をぶつけてやった。現代日本なら死ぬかもしれないけど、異世界だし死ぬことはないよね?

 「あっ!よ、よくも仲間を!」
 「死んでないからな?「~赤き暴力の星よ!喰らえ!メテオレイン!」イタいなー。トパーズ、ダイア、焔の群槍、岩の鎖網」
 『分かった』
 『承知した!』

 隕石は焔の槍達に貫かれ、半ば溶けながらバラバラになって降るのだった。
 そしてそのバラバラになった岩は、頑丈な岩の鎖の網に受け止められ、そしていつか、ただただ降ってくるだけの石の雨になっていた。

 ・・・・・・ドンマイ。

 「うそ、うそよ。あ、あれだけ、あれだけ必死になって習得したのに、やっと、使える様になったのに、なんで、なんで・・・・・・!」

 ・・・・・・マジすまん。
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