強運と幸運を持ったガチャ好きな召喚者は目標が無いので最強を目指してみた

中沢日秋

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第一章 奔走冒険者編

第三話 新ガチャ

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 現在俺は、王女に問いただされています。
 でも俺は、自分が悪いことをしたとは欠片も思ってないので、普段通りの態度で接している。
 その態度に周りの騎士や、クラスの連中の一部が不満げにしているがそんなの知らない。

 「では、あなたは決してタイシ様を殺そうとはしていないのですね?」
 「むしろ殺すぞって脅かしてきたのは、そのタイシ様なんですけどね。あと、他人を殺そうとするような奴を普通様付けする?」

 俺は思ったことをいってやった。ふう。少しはすっきりしたな。

 「貴様!王女様に失礼だぞ!」
 「俺には王女だとか王だとか関係ない。勝手に言ってろ老いぼれジジイ」

 でっかい杖を持った人に言われたので、これまた思ったことを正直に言いました。

 「貴様ぁ!我等を愚弄するか!勇者だからといって、王女様方に高慢な態度をとっていい理由にはならない!!」
 「なら言わせて貰いますが、あんたらがいくら地位が高くて権力があろうと、何も知らない異世界人の俺達に対して『私達は偉いんです』的な態度をとっても微塵も意味はありません。それとも、もっと簡単な言葉で説明しないと分かりませんか?お偉いさん方」

 やっぱり言いたいことを正直に話すとスッキリするね!

 「騎士団よ!そこの愚か者を捕らえよ!この国王の名において、勇者の束縛を許可する!」
 『うぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!』

 ああ。国王様を怒らせたか。まあガチャで強くなったから調子に乗りすぎちゃったかな
 白銀の刀よ、出て来い!

 「速さで俺に勝てると思うなよ?」

 中二病が復活したよ。古傷がえぐられたよ。
 まあ、蹂躙するか。さっき大志相手に戦った(?)時、コツはつかんだからな。

   *****

 「ふー。案外弱いんだな。騎士団って」

 とりあえず挑発する。勝てる相手に挑発してもいいでしょ?
 今、俺は気絶した騎士団で埋まってしまった状態の広場にいる。もちろん刃が無いほうで、首筋を強打しただけだよ?殺人はしてないよ?

 「な、我が騎士団が・・・・・・召喚されたばかりの勇者に、全員やられるとは・・・・・・」
 「俺はもうこの城にいる気は無いぞ」
 「何!?」

 いや、当然だろ。

 「居心地悪いし、どっかの誰かさんみたいに腹黒そうな奴とこれ以上一緒に居たくも無いからな」

 思った事は言う。それが一番。

 「分かった。一人、旅のお供として付き添いを出そう」
 「信用できない奴と一緒にいるわけ無いだろ」

 あったりまえだ!信用できない奴と一緒に居てたまるかってんだ!寝首かかれる可能性が高すぎる。

 「んじゃ、さようなら」

 とりあえず、下へ下へ歩いていく。階段はすべて下りていく。大きな扉にたどり着いたので、少しだけ開けて外を確認する。真夜中だった。
 あれ?朝じゃなかったのか?まあいいか。夜なら好都合だ。

 「ふー。やっと自由の身だ。しばらくはのんびり暮らしたいな」

 星空が広がる夜空には、俺の独り言はよく届いた。
 ステータスでも確認して、宿屋を探すか。ステータスオープン。


   名前   ヒロキ・イシカワ
   レベル  15
   年齢   15
   職業   ***
   体力   123
   魔力   178
   攻撃力  145
   防御力  119
   スピード 3970
   固有能力 ガチャ(190P)
   通常能力 強運 幸運 刀操術 峰打ち 手加減
   魔法能力 神獣契約 魔獣契約
   称号   無し


 少しだけステータスが上昇したな。それとレベルが上がった。あとポイントが急上昇した。多分レベルアップと騎士団の人たちの分だろうなあ。
 ていうか、『手加減』って。確かに手加減はしたけど、けっこう全力で戦ってたんだけどなあ。
 さてと、ガチャるか。
 えーと、ん?あれ?画面が少し変わってる。
 なになに?必要ポイントは倍になる変わりに、自分の選んだ部類のものしか当たらないガチャが出来る?
 なにそれ使える。
 おそらくこの世界で学校の制服は目立つしなあ。やるか。
 まずは『装備・服』にして、ノーマルガチャを10連続発動!

 ・白い下着セット(男) ☆1
 ・黒皮のジャケット  ☆2
 ・防寒シャツ(白)   ☆2
 ・龍蛇全装備(黒)   ☆8
 ・巨魔の蒼盾     ☆6
 ・運動靴(異世界・白)   ☆9
 ・長ズボン(黒)    ☆3
 ・黒靴        ☆1
 ・物合わせの黒刀   ☆9
 ・妖精のお守り(耳飾り)☆7

 わーいわーい。俺はかなりのチート能力を貰ったな。ラッキー!あ、俺『幸運』持ってたわ。
 とりあえず、宿探ししよう。あれ?ちょっと待って。宿が見つかったとして、宿代は?
 もう一回ガチャに頼るか。
 『お金』に設定して、ノーマルガチャ5連続発動!


 ・銅貨5枚   ☆2
 ・大銀貨2枚  ☆5
 ・銅貨1枚   ☆1
 ・銀貨18枚    ☆4
 ・金貨2枚   ☆7


 俺、最強じゃね?
 まず着替えよう。えーと、あ、あそこ公民トイレだ!

   *****

 よし、着替え完了!
 今、着ているのは、黒皮のジャケットに防寒シャツに長ズボンに黒靴だ。普通の服。
 いやー普通の組み合わせになった。これも『強運』と『幸運』のおかげかな?きっとそうだ。
 にしても、異世界の言葉が分かるとはなあ。ありがたやーありがたやー。
 えーと、あ、あった。宿屋だ。

 「すいません。空いてますか?」
 「ああ。運が良いねお客さん。あと一部屋だけだよ」

 おお、またもやラッキー。

 「いくらしますか?」
 「ハハハ。丁寧なお客だこと。でも、けっこう高いよ。大銅貨1枚で一泊、ご飯つきなら追加で大鉄貨3枚。一日増えるごとに追加で大鉄貨1枚。払えるかい?」

 お金には余裕もあるし、いけるな。
 勘だけど、このおばあちゃんは 良いおばあちゃんだ。ありがたやーありがたやー。

 「分かった。はい、銀貨1枚。あ、そうだ。金貨一枚って銀貨何枚分になるんだ?」
 「なんだ。そんなことも知らないのかい。銀貨百枚で金貨一枚だよ。大銀貨10枚で金貨一枚。次は忘れないようにしときなよ。はい、これは鍵。二階の階段を左に曲がって二つ目の部屋だよ。ご飯は朝と夜だから、自分で降りてきな」
 「ありがとうございます、おばあちゃん」

 階段を上りながら、今後の方針を考える。
 うーん。この国にケンカをケンカを売るようなことをしたいじょう、そう長くはここにいられないなあ。一週間くらいでこの国を出るべきだなあ。
 それまではがんばってお金を稼ごう。まあ強い奴を倒せばポイントをもらえるし、レベルが上がればポイントがもらえるし。
 まあ、がんばっていこう。目標は・・・・・・無いな。まあ、帰る方法があれば帰るし、無かったら・・・・・・最強でも目指すか。
 当面の目標は最強になることと、並行して帰還方法も見つける。こっちは有れば、だけど。
 さーて!がんばって生きてこう!!
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