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7:魔導師として宮廷入りしたので、あの日の話をしませんか?

傷ついたぶんだけ 2

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「ああ、気持ちいいですね……動きますよ。君は快感を貪っていいですから」
「だ、ダメっ……やっぱりあたし……ああっ」

 下からの激しい突き上げに蜜壺がキュウっと締まる。充たされて悦んでいるのがわかった。今までとは違うその形を確認するために蠢いているのだ。

「や、やぁっ! あ、あたしはっ、あっ」
「逃さないですよ。ずっと君を欲しいと思っていたんですから」

 身体の向きが変わり、お湯が大きく跳ねる。ぐっと腰を沈められて、結合が深くなった。

「い、いやぁっ、やっ、あっ、ああっ」

 抵抗が抵抗にならない。
 一瞬意識が飛んだ。視界が白くなってうろたえている間に、メルヒオールの姿が目に入った。
 リシャールと繋がったまま、身体の正面がメルヒオールに向いている。

 メルヒオールさま……。

 背後から抱き締められるようにしてリシャールと繋がっていた。さらにアルフォンシーヌは片脚を持ち上げられ、結合部分がメルヒオールに見えるようにされる。
 メルヒオールの視線を感じた。

「メル。ほら、見て。アルちゃんと繋がっているの、わかりますか? もっと早く、こうすればよかったって、きっと思えるようになりますよ」

 はしゃぐような明るい声が耳元で聞こえる。グイグイと下から突き上げられて、アルフォンシーヌは腰が砕けた。

 ねえ、何か言って。メルヒオールさま……。

 不本意ながらもリシャールに身体を預ける。甘い声が突かれるたびに上がってしまう。反射で蜜壺が締まった。

「交互に抱くことで魔力の受け渡しができるのは証明済なんですから、いい加減に吹っ切れてください、メル。これが犠牲が少なくて済む方法だと提案したのは君でしょう?」

 メルヒオールに見られている。繋がっているところを見られている。

 なのに、興奮してしまうなんて。

 これが魔力の相性のよさによるものなのだろうか。

 だとしたら、愛なんてなくても……ううん、愛されていると感じられるほうが、もっと……。

 切なさで苦しい。唇から漏れる嬌声が、疼いて快感をむさぼる身体が、自分のものに思えなかった。

 メルヒオールさま……。

 愛されるにはどうすればよかったの?

「アルフォンシーヌ……私たちのために身体を捧げてください。快楽で満たして差し上げますよ。極上の快感を与えると約束しましょう」

 耳元で囁く甘い毒に、思考が侵されていくのがわかる。余裕もなくなってきた。何度か軽く達し、ギュウッと雄を締め付けるのがわかる。

「そろそろ本気……出しますね」

 リシャールも余裕がなくなってきたらしい。軽くキスをして、体勢が再び変わる。
 向き合う形になり、片足を肩に担がれた。アルフォンシーヌの背には湯船の縁。気遣うようにリシャールの腕が首の後ろにあてがわれる。
 そして激しい抽挿が始まった。

「や、あっ、あっ、ああっ」
「アル」

 その呼び方はしないで。

 意識が朦朧としているからか、リシャールの輪郭にメルヒオールが重なって見えた。

 メルヒオールさま。大好きなメルヒオールさま。

 蜜壺の中で熱が膨らむのがわかる。滑らかな抽挿はどんどんと速度を上げる。奥に先端がガツガツ当たるのを感じるうちにアルフォンシーヌは絶頂を迎えた。
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