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6:魔導師として宮廷入りしたので、やれることだけやってみます!
挿れてほしいの
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余韻に浸っている場合ではない。アルフォンシーヌが上体を起こそうと身じろぎしたときだった。
「……可愛いですね、アルフォンシーヌ」
掠れた声は、確かにメルヒオールのもので。
目を見開いたアルフォンシーヌはガバッと上体を起こし、メルヒオールの顔を見た。
眼鏡の奥の目が徐々に開いていく。
「メルヒオールさま!」
嬉しくて、アルフォンシーヌは大きな声で彼の名を呼ぶ。首の後ろに手を回して抱きついた。涙が溢れ出す。
「メルヒオールさま……」
顔を離し、互いを見つめ合う。メルヒオールの大きな手がアルフォンシーヌの後頭部を押さえ、情熱的な口づけを交わした。互いを確認し合う、深い深い口づけを。
「――アル。起こしてくれてありがとう。ずいぶんと可愛いことをしてくれましたね。媚薬を飲ませればできたのに」
メルヒオールは意地悪そうに微笑んだ。いつもの彼が戻ってきている。
アルフォンシーヌは安堵するとともに、この状況についてを説明せねばならないのかもと思うと、少々気が重かった。
「だ、だって。なんか、それだと……」
「主導権を握ってみたかったんですか?」
彼の指摘は間違いではない。翻弄され続けているのを悔しく思い、いつか立場を逆転させてやると密かに誓ってはいた。
だが、今回はそのためが主目的ではない。アルフォンシーヌはこういう手段をとった理由を素直に伝えることにする。
「そ、そうじゃなくて……あたしだって、メルヒオールさまを気持ちよくさせてみたかったから……いっつも、メルヒオールさまはあたしの余裕を奪っちゃうから、なにもさせてくれないじゃないですか」
「いいんですよ、アルはなにもしなくて。今はまだ、慣れる時期なんです。俺の気持ちがいいところは、時が来たらきちんと教えます」
時が来たら、なんて悠長に待っていられない。そのくらいアルフォンシーヌはメルヒオールへの思いを募らせていた。
「あ、あたしが探りたかったの!」
気持ちを伝えたくて、はっきりと叫んでやる。
わかってよ、あたしの気持ちを。もどかしく思っている、あたしの気持ちを!
メルヒオールはニヤッと笑った。指の腹でアルフォンシーヌの涙を拭う。
「研究熱心なのはいいことですね。褒美を与えなくては」
くるりと体勢が入れ替わった。アルフォンシーヌが下に、メルヒオールが覆いかぶさるように上に移動する。抵抗する暇はなかった。
「メルヒオールさま?」
急に体勢が変わったのが不安で、アルフォンシーヌが名を呼ぶと彼は唇を唇で塞いだ。
「んんっ」
性急なディープキスに初めは戸惑うも、身体の芯がキュンと疼くのがわかって応じてしまう。
キスに夢中になっているうちに、メルヒオールの大きな手は胸を撫で始めた。揉むには貧相な膨らみであるが、その頂きはツンと勃って赤く熟れている。彼の指先が頂きを擦ると、ピクピクとアルフォンシーヌの身体が震えた。
「あ、ああっ」
蜜が溢れる気配がする。すでに臀部の下にあるシーツはびっしょりと濡れていた。
「声を聞かせなさい、アルフォンシーヌ。気持ちよくイかせて差し上げましょう」
さっき達したからもういいと言おうとしたのに、アルフォンシーヌの口からは言葉は出なかった。
首筋に吸い付かれ、胸の先端をいじられ、彼の膝でグリグリと秘部を擦られると頭の中が真っ白になる。
「ひゃ、あっ、ああ、んっ!」
ビクンと身体が反応し、やがて弛緩した。
「まだ終わりませんよ。挿れて欲しいでしょう?」
枕元に置いていた媚薬入りの瓶をメルヒオールは手に取る。蓋を乱暴に開け、手のひらに出すとアルフォンシーヌの秘部に塗り込み始める。
「あ、あ、だめ、今、触ったら……ああんっ」
刺激が強い。蜜と媚薬の混ざった液体がメルヒオールの指にまとわりつく。その指を蜜壺の中に差し入れられた。
アルフォンシーヌの口から嬌声が漏れる。言葉にならない。
「しっかり塗り込まないといけませんね。ほら、この辺も」
蜜壺に秘されている窪みを探り当てられ、擦られると腰が浮いた。
「ここも、ですよね」
割れ目の端にある充血した粒を指の腹で擦られる。電撃魔法を受けたみたいにジンジンとした波が下腹部を刺激した。電撃魔法と違うのは、それが官能の波を伴っていることだ。
「ああああっ!」
「アルフォンシーヌ……君は本当に可愛い」
指が引き抜かれる。足を大きく割り開かれ、指の代わりにもっと質量を持つ熱いものが中に挿入された。
「君でよかった」
キスで唇を塞がれると同時に、激しく腰を打ち付けられる。抉られるような抽挿に恐怖を感じたが、次第に官能で思考が受け尽くされる。
メルヒオールさまに求められると嬉しい……。
彼を締め付けると、悦んでいるのが伝わって来た。刺激も増して、アルフォンシーヌも気持ちいい。
何度も何度も最奥を突かれ、彼が膨らむのを感じ取る。そして中に精が注ぎ込まれた。
「……可愛いですね、アルフォンシーヌ」
掠れた声は、確かにメルヒオールのもので。
目を見開いたアルフォンシーヌはガバッと上体を起こし、メルヒオールの顔を見た。
眼鏡の奥の目が徐々に開いていく。
「メルヒオールさま!」
嬉しくて、アルフォンシーヌは大きな声で彼の名を呼ぶ。首の後ろに手を回して抱きついた。涙が溢れ出す。
「メルヒオールさま……」
顔を離し、互いを見つめ合う。メルヒオールの大きな手がアルフォンシーヌの後頭部を押さえ、情熱的な口づけを交わした。互いを確認し合う、深い深い口づけを。
「――アル。起こしてくれてありがとう。ずいぶんと可愛いことをしてくれましたね。媚薬を飲ませればできたのに」
メルヒオールは意地悪そうに微笑んだ。いつもの彼が戻ってきている。
アルフォンシーヌは安堵するとともに、この状況についてを説明せねばならないのかもと思うと、少々気が重かった。
「だ、だって。なんか、それだと……」
「主導権を握ってみたかったんですか?」
彼の指摘は間違いではない。翻弄され続けているのを悔しく思い、いつか立場を逆転させてやると密かに誓ってはいた。
だが、今回はそのためが主目的ではない。アルフォンシーヌはこういう手段をとった理由を素直に伝えることにする。
「そ、そうじゃなくて……あたしだって、メルヒオールさまを気持ちよくさせてみたかったから……いっつも、メルヒオールさまはあたしの余裕を奪っちゃうから、なにもさせてくれないじゃないですか」
「いいんですよ、アルはなにもしなくて。今はまだ、慣れる時期なんです。俺の気持ちがいいところは、時が来たらきちんと教えます」
時が来たら、なんて悠長に待っていられない。そのくらいアルフォンシーヌはメルヒオールへの思いを募らせていた。
「あ、あたしが探りたかったの!」
気持ちを伝えたくて、はっきりと叫んでやる。
わかってよ、あたしの気持ちを。もどかしく思っている、あたしの気持ちを!
メルヒオールはニヤッと笑った。指の腹でアルフォンシーヌの涙を拭う。
「研究熱心なのはいいことですね。褒美を与えなくては」
くるりと体勢が入れ替わった。アルフォンシーヌが下に、メルヒオールが覆いかぶさるように上に移動する。抵抗する暇はなかった。
「メルヒオールさま?」
急に体勢が変わったのが不安で、アルフォンシーヌが名を呼ぶと彼は唇を唇で塞いだ。
「んんっ」
性急なディープキスに初めは戸惑うも、身体の芯がキュンと疼くのがわかって応じてしまう。
キスに夢中になっているうちに、メルヒオールの大きな手は胸を撫で始めた。揉むには貧相な膨らみであるが、その頂きはツンと勃って赤く熟れている。彼の指先が頂きを擦ると、ピクピクとアルフォンシーヌの身体が震えた。
「あ、ああっ」
蜜が溢れる気配がする。すでに臀部の下にあるシーツはびっしょりと濡れていた。
「声を聞かせなさい、アルフォンシーヌ。気持ちよくイかせて差し上げましょう」
さっき達したからもういいと言おうとしたのに、アルフォンシーヌの口からは言葉は出なかった。
首筋に吸い付かれ、胸の先端をいじられ、彼の膝でグリグリと秘部を擦られると頭の中が真っ白になる。
「ひゃ、あっ、ああ、んっ!」
ビクンと身体が反応し、やがて弛緩した。
「まだ終わりませんよ。挿れて欲しいでしょう?」
枕元に置いていた媚薬入りの瓶をメルヒオールは手に取る。蓋を乱暴に開け、手のひらに出すとアルフォンシーヌの秘部に塗り込み始める。
「あ、あ、だめ、今、触ったら……ああんっ」
刺激が強い。蜜と媚薬の混ざった液体がメルヒオールの指にまとわりつく。その指を蜜壺の中に差し入れられた。
アルフォンシーヌの口から嬌声が漏れる。言葉にならない。
「しっかり塗り込まないといけませんね。ほら、この辺も」
蜜壺に秘されている窪みを探り当てられ、擦られると腰が浮いた。
「ここも、ですよね」
割れ目の端にある充血した粒を指の腹で擦られる。電撃魔法を受けたみたいにジンジンとした波が下腹部を刺激した。電撃魔法と違うのは、それが官能の波を伴っていることだ。
「ああああっ!」
「アルフォンシーヌ……君は本当に可愛い」
指が引き抜かれる。足を大きく割り開かれ、指の代わりにもっと質量を持つ熱いものが中に挿入された。
「君でよかった」
キスで唇を塞がれると同時に、激しく腰を打ち付けられる。抉られるような抽挿に恐怖を感じたが、次第に官能で思考が受け尽くされる。
メルヒオールさまに求められると嬉しい……。
彼を締め付けると、悦んでいるのが伝わって来た。刺激も増して、アルフォンシーヌも気持ちいい。
何度も何度も最奥を突かれ、彼が膨らむのを感じ取る。そして中に精が注ぎ込まれた。
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