魔導師として宮廷入りしたので、そのお仕事はお引き受けしかねます!

一花カナウ

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2:魔導師として宮廷入りしたので、研修生には課題があります。

研修生なので、城外活動の課題があります 2

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「それに、僕だって今日の組み合わせに感謝しているんですよ。攻撃魔法ではトップレベルのアルフォンシーヌさんと一緒なら、道中は安全ですからね。期待していますよ」

 そんなふうに言われるとは思っていなくて、アルフォンシーヌは目を瞬かせる。

「……そ、そうね! あたしに任せてください!」

 最年少の宮廷魔導師であるアルフォンシーヌをよく思わない人に接することが多いので、拍子抜けしてしまった。

 ラウルさんって、思っていた以上にいい人?

 見た目の怖さや成績上位であることからいろいろな憶測が飛び交っていたが、直接話すと印象が変わる。アルフォンシーヌはこの人とパートナーになれてよかったと感じ、何かに襲われても絶対に切り抜けようと心に誓った。




 ――だのに。

「やっ、待って、あっ……」

 ラウルが案内した森に入ったのは昼前。
 人を拒むように張り巡らされた危険な植物を掻い潜り、凶暴な動物を魔法で追い払ったりしているうちにラウルとはぐれてしまった。彼を探して彷徨っている間に食人植物らしき蔓にアルフォンシーヌは絡みとられていた。

「やぁっ……」

 ぬるりとした蔦がふくらはぎから太ももへと這って伸びる。消化液が出ているのか、宮廷魔導師の着るローブは溶けてしまった。同じく、その下に着込んでいたシャツもキャミソールも、ズボンも下着も液体に触れて溶け、ボロボロになった残骸が地面に落ちている。あられもない半裸の状態で、腕やら腰やら脚やらに蔦が巻きつき、吊るされていた。

 どうしよう、これっ……!

 動きに反応してきつく締め付けられることがわかったのでじっとしていたが、声や物音にも反応するらしく、身体中を蔦が伝うことになってしまった。

「ああっ……」

 不要な物音を出さないようにしたいのに声を抑えられない。
 その理由は、胸の先端を塗るつく蔦で擦られているからであり、今しがた股間に到達した蔦が器用にも乙女の溝をなぞり始めたからだ。ぬめりつく液体が秘部に触れれば、身体が熱くなっていく。

「や、やぁっ」

 気が動転している。こんな状況では当然ながら魔法を使うことはできない。森ごと吹き飛ばす自信がある。
 ぬるぬるした蔦が快感を引き出すかのように身体を締め付けたりこすったりしている。肌が直に外気に触れているというのに体温はどんどんと上がり、吐息も甘く変わる。

 こんな感じさせられるなんて……。

 官能の波が生まれている。その波の高低差が激しくなっているのを自覚した。

「ああ、いやっ、やっ!」

 視界が閃く。続いて鋭い快感にびくんと身体がしなった。息が荒い。

「ずいぶんといい絵になってきましたね」

 ぐったりとして呼吸を整えているアルフォンシーヌの正面から聞き覚えのある声がして、やがてその主が姿を現した。
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