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腹癒せにドラゴン退治に行ってきます!

調子に乗らないで 3

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「だ、だって……私はそういう感情を抱いたことがないんだもの。王太子さまとの婚約だって、親が決めたものだったから、そういうものなんだろうって受け入れていたわけだし。彼のことは嫌いじゃなかったし、一緒にいてつらいこともなかったから、きっと一緒に生活できるだろうって……その程度しか考えてこなかったの」

 もういいでしょう? 助けてよ……

 マッチョさんは指先の刺激を少し強めた。

「なるほど……候補者じゃなくて、婚約者だったのか……」

 あいている手が私のシャツのボタンを外し、胸を露出させる。すっかり尖ってしまった乳頭を、彼は長い舌でペロリと味わった。

「ああんっ、いやぁ……」

 ぬるりとした刺激に、私の身体が小さく震える。少しだけ涙がこぼれた。イきそうになってしまった。それくらい、身体は敏感になっている。

「となると、貴女は偉大な魔導師と呼ばれる人の血縁か――侯爵家のご息女とみた」

 私があえて説明せずに黙っていたことを当てると、今度は乳頭を口に含みきつく吸う。そして舌で転がした。頭が快感によって痺れを感じさせる。甘い倦怠感。

「ああっ、だ、だめ……そ、そんなのしちゃ、やぁっ……」
 
 あまり大きな声を出したら、隣の部屋に聞こえてしまう。私は声の音量を出来るだけ下げる努力をした。どの程度健闘できているかは、意識が行為に向かってしまっているので定かではない。

「もっとしてほしいのか?」

 私の理性が勝って、首は横に振られた。身体は間違いなく彼を欲している。でも、そんなのはいけない。

「そうか」

 短い声。私の身体から離れていく顔と手に、ほっとする一方で切なさを覚えていた。マッチョさんの手は、口は、私にとても優しいものをくれる。私を私として見てくれているような、そんな安心感。

 危なかった……、これで終わりかあ。

 そんなことを思っていたのも束の間。マッチョさんは私の隣に腰をおろしたかと思うと、事もあろうにその膝に私を座らせた。
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