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さあ、婚約破棄から始めましょう!

甘い拘束に酔いしれて 3

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「あの、ゴーティエさま。なにかあったのですか? このように拘束せずとも、お話はできたと思いますが」

 テラスに遅れてやってきたことも引っかかる。
 約束の時間よりやや早いくらいに到着した私であるが、これまでの経験上、ゴーティエ王子のほうがかなり余裕を持って現れるためにそうしたのだ。ましてや王宮内が会場で、日時の指定もゴーティエ王子に決めてもらったことを思うと、彼が一番最後に現れるのは奇妙だ。
 私とアロルドさまを二人きりにして、様子を窺うつもりでいたのかと思っていたけど、なんか違いそうなのよね……。
 私が尋ねると、ゴーティエ王子は私の頬を撫でた。

「いや、心配にはおよばないよ、ヴァランティーヌ。感情が高ぶっているだけだ」

 その言葉は嘘だ。
 根拠はないが、偽りを述べていると直感した。私が探るための言葉を選んでいると、彼の顔が急速に近づいて唇を奪われた。

「んぅっ」

 詮索する言葉を奪われたのだと理解する頃には舌が絡み合っていて、それだけでなくスカートの裾が大きくまくられていた。

「やっ……ゴーティエさま……」
「抵抗するな、ヴァランティーヌ。怪我をするぞ」
「ま、待ってください」
「月のモノが来るには早いだろ?」
「そういう問題では……ひゃっ」

 下着がずらされて、彼の大きな手のひらが秘裂をなぞった。逃げようとする腰はしっかりと押さえられて、膨らみ始めた快感の粒を執拗に責めたてる。

「濡れているな。口づけだけで感じるようになったのか」
「だ、だって、ゴーティエさまが……や、やっ……んぁっ……」

 指摘されたとおり、そこはもう愛液でぐしょぐしょだった。身体が彼を求めている。

「子をなしたら貴女が死ぬというなら、オレも貴女を追って死のうか?」
「いけません、ゴーティエさま……そんなこと……あ、やっ、待ってッ」

 二本の指が隘路に突き立てられた。愛液まみれの指をあっさりと飲み込み、私の身体は熱くうねる。

「貴女によって生きながらえた命だ。オレはたまたま王子として生まれてしまっただけ。すべてを貴女に捧げるつもりで生きているんだ。離れるなんて言わせない。ヴァランティーヌ、貴女も誓うんだ。絶対に離れたりしないと」
「ああっ……いやぁ……抜いてっ……」
「こんなにほぐれてきたのに、一つになれないなんて……」

 抽挿のたびに卑猥な水音が響く。早く終わって欲しくて腰を揺らしたら、ゴーティエ王子は深い口づけをくれた。唾液が混じると恍惚とした気分になっていく。
 だめ……ああ、おかしくなっちゃう……。
 内側からジンジンとしたものが迫ってくる。
 乱れるのも気にせずに達すると、身体の力が抜けていった。汗がふきだし、息が上がる。
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