20 / 61
さあ、婚約破棄から始めましょう!
甘い拘束に酔いしれて 3
しおりを挟む
「あの、ゴーティエさま。なにかあったのですか? このように拘束せずとも、お話はできたと思いますが」
テラスに遅れてやってきたことも引っかかる。
約束の時間よりやや早いくらいに到着した私であるが、これまでの経験上、ゴーティエ王子のほうがかなり余裕を持って現れるためにそうしたのだ。ましてや王宮内が会場で、日時の指定もゴーティエ王子に決めてもらったことを思うと、彼が一番最後に現れるのは奇妙だ。
私とアロルドさまを二人きりにして、様子を窺うつもりでいたのかと思っていたけど、なんか違いそうなのよね……。
私が尋ねると、ゴーティエ王子は私の頬を撫でた。
「いや、心配にはおよばないよ、ヴァランティーヌ。感情が高ぶっているだけだ」
その言葉は嘘だ。
根拠はないが、偽りを述べていると直感した。私が探るための言葉を選んでいると、彼の顔が急速に近づいて唇を奪われた。
「んぅっ」
詮索する言葉を奪われたのだと理解する頃には舌が絡み合っていて、それだけでなくスカートの裾が大きくまくられていた。
「やっ……ゴーティエさま……」
「抵抗するな、ヴァランティーヌ。怪我をするぞ」
「ま、待ってください」
「月のモノが来るには早いだろ?」
「そういう問題では……ひゃっ」
下着がずらされて、彼の大きな手のひらが秘裂をなぞった。逃げようとする腰はしっかりと押さえられて、膨らみ始めた快感の粒を執拗に責めたてる。
「濡れているな。口づけだけで感じるようになったのか」
「だ、だって、ゴーティエさまが……や、やっ……んぁっ……」
指摘されたとおり、そこはもう愛液でぐしょぐしょだった。身体が彼を求めている。
「子をなしたら貴女が死ぬというなら、オレも貴女を追って死のうか?」
「いけません、ゴーティエさま……そんなこと……あ、やっ、待ってッ」
二本の指が隘路に突き立てられた。愛液まみれの指をあっさりと飲み込み、私の身体は熱くうねる。
「貴女によって生きながらえた命だ。オレはたまたま王子として生まれてしまっただけ。すべてを貴女に捧げるつもりで生きているんだ。離れるなんて言わせない。ヴァランティーヌ、貴女も誓うんだ。絶対に離れたりしないと」
「ああっ……いやぁ……抜いてっ……」
「こんなにほぐれてきたのに、一つになれないなんて……」
抽挿のたびに卑猥な水音が響く。早く終わって欲しくて腰を揺らしたら、ゴーティエ王子は深い口づけをくれた。唾液が混じると恍惚とした気分になっていく。
だめ……ああ、おかしくなっちゃう……。
内側からジンジンとしたものが迫ってくる。
乱れるのも気にせずに達すると、身体の力が抜けていった。汗がふきだし、息が上がる。
テラスに遅れてやってきたことも引っかかる。
約束の時間よりやや早いくらいに到着した私であるが、これまでの経験上、ゴーティエ王子のほうがかなり余裕を持って現れるためにそうしたのだ。ましてや王宮内が会場で、日時の指定もゴーティエ王子に決めてもらったことを思うと、彼が一番最後に現れるのは奇妙だ。
私とアロルドさまを二人きりにして、様子を窺うつもりでいたのかと思っていたけど、なんか違いそうなのよね……。
私が尋ねると、ゴーティエ王子は私の頬を撫でた。
「いや、心配にはおよばないよ、ヴァランティーヌ。感情が高ぶっているだけだ」
その言葉は嘘だ。
根拠はないが、偽りを述べていると直感した。私が探るための言葉を選んでいると、彼の顔が急速に近づいて唇を奪われた。
「んぅっ」
詮索する言葉を奪われたのだと理解する頃には舌が絡み合っていて、それだけでなくスカートの裾が大きくまくられていた。
「やっ……ゴーティエさま……」
「抵抗するな、ヴァランティーヌ。怪我をするぞ」
「ま、待ってください」
「月のモノが来るには早いだろ?」
「そういう問題では……ひゃっ」
下着がずらされて、彼の大きな手のひらが秘裂をなぞった。逃げようとする腰はしっかりと押さえられて、膨らみ始めた快感の粒を執拗に責めたてる。
「濡れているな。口づけだけで感じるようになったのか」
「だ、だって、ゴーティエさまが……や、やっ……んぁっ……」
指摘されたとおり、そこはもう愛液でぐしょぐしょだった。身体が彼を求めている。
「子をなしたら貴女が死ぬというなら、オレも貴女を追って死のうか?」
「いけません、ゴーティエさま……そんなこと……あ、やっ、待ってッ」
二本の指が隘路に突き立てられた。愛液まみれの指をあっさりと飲み込み、私の身体は熱くうねる。
「貴女によって生きながらえた命だ。オレはたまたま王子として生まれてしまっただけ。すべてを貴女に捧げるつもりで生きているんだ。離れるなんて言わせない。ヴァランティーヌ、貴女も誓うんだ。絶対に離れたりしないと」
「ああっ……いやぁ……抜いてっ……」
「こんなにほぐれてきたのに、一つになれないなんて……」
抽挿のたびに卑猥な水音が響く。早く終わって欲しくて腰を揺らしたら、ゴーティエ王子は深い口づけをくれた。唾液が混じると恍惚とした気分になっていく。
だめ……ああ、おかしくなっちゃう……。
内側からジンジンとしたものが迫ってくる。
乱れるのも気にせずに達すると、身体の力が抜けていった。汗がふきだし、息が上がる。
6
お気に入りに追加
1,603
あなたにおすすめの小説
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
断罪された公爵令嬢に手を差し伸べたのは、私の婚約者でした
カレイ
恋愛
子爵令嬢に陥れられ第二王子から婚約破棄を告げられたアンジェリカ公爵令嬢。第二王子が断罪しようとするも、証拠を突きつけて見事彼女の冤罪を晴らす男が現れた。男は公爵令嬢に跪き……
「この機会絶対に逃しません。ずっと前から貴方をお慕いしていましたんです。私と婚約して下さい!」
ええっ!あなた私の婚約者ですよね!?
私が死んだあとの世界で
もちもち太郎
恋愛
婚約破棄をされ断罪された公爵令嬢のマリーが死んだ。
初めはみんな喜んでいたが、時が経つにつれマリーの重要さに気づいて後悔する。
だが、もう遅い。なんてったって、私を断罪したのはあなた達なのですから。
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる