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転生令嬢は大切なあなたと式を挙げたい
8.帰宅と尋問
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私をたっぷりと脅したオスカーは、そのあとは黙って歩き続けた。私が根負けをして目を開けるのを待っていたのかもしれない。だが、こっちだって意地があるので寝たふりだ。
やがて縁結びの神殿に戻ってきたらしい。話しかけたり挨拶をしたりするシスターたちの声に聞き覚えがある。みんな私が走って出て行ってしまったことに気づいていて、オスカーに追いかけるよう背中を押したらしいことが会話から想像できる。
うう……大変申し訳ない……
神殿のみんなに迷惑をかけるつもりはなかったのだが、そういう言動になってしまったのは事実。明日はみんなにきちんと頭を下げよう。これだから元伯爵令嬢は、などと思われたくないし。
神殿の業務を終えて帰るように指示しているオスカーは、私を抱えているはずなのに対応はしっかりしている。先に自宅に向かうのかと思ったが、こういう仕事熱心なところは素直にすごいと感じられた。
「さて、レネレットさんを無事に確保したことは伝えられましたし、屋敷に戻りましょうか」
オスカーが声をかけてきた。独り言にしてははっきりしていた様子から考えるに、私への嫌がらせも多少は含んでいたのかもしれない。
いいわよ、別に。せっかくシスター見習いにしてもらったけど、また座学に戻るから。オスカーの好きにしたらいいと思うわ。
神殿から外に出て、屋敷に戻る。ここからはプライベートだ。
どこに連れて行かれるのかしら。オスカーの寝室? 私の部屋? 足の怪我がどうこう言っていたから、応接室かな。救急セットがあるし。
オスカーの次の行動を予想しながら、私はおとなしく運ばれる。
廊下を随分と進んだ先にある部屋までオスカーは歩いていき、私はようやく降ろされた。
ん? この香りは。
甘い香りが漂う湿度の高いこの場所に、私はハッとした。ここはお風呂場だ。
「ではレネレットさん。早速足の傷、見させていただきますね。他の場所については、それはもう隅々まで確認させていただきましょうか。ジョージが何をしたかわかりませんからね」
オスカーの言葉に含みがあってちょっと怖い。そろそろ目を開けたほうがいいのだろうか。
えっと……逃げたほうがいい? でも、足の状態がわからないからなあ……
運ばれている間はほとんど痛みはなかったものの、歩いたらどうなるかはわからない。包帯を巻かれていることは肌に触れる感じから察することができる。それなりに出血していたのを思うに、歩いたらせっかくできたかさぶたがむけてしまう気がする。それは想像するだけで痛い。
アレコレと考えを巡らせている間に毛布がはがされ、オスカーの手が私の足首に触れた。右足に巻かれた包帯を慎重に外していく。外気に触れるとヒヤッとして、つい足を動かしそうになるが耐えた。まだ寝たふりだ。
「……手当ては問題なさそうですね。傷の洗浄もアルコール消毒もされているようですし、回復力が高いあなたならすぐに治るでしょう」
そして、私の足は高く持ち上げられた。スカートが腰のあたりにずるりと捲れるのに気づいて、さすがの私も目を開ける。
「やっ、な、なにっ⁉︎」
下着が丸見えになるのを、私は慌てて手で隠した。なんてことをするんだろうか。掴まれた足は振り解けず、開脚したままという情けない姿だ。
「起きましたね」
オスカーがニヤリと笑っている。いつ眼鏡を外したのだろうか。風呂場の湿度が高くてレンズが曇るからか、珍しく彼の顔には眼鏡がない。
「その手、どかしてよ。怪我の状態がわかったなら、もう用事はないでしょう?」
強く握られているわけではないはずなのに、どう動かしてもオスカーの手は離れない。私が身体ごと移動してもついてくるし、最終的に私は壁際に追い詰められていた。
「ジョージがあなたに触れたのだと考えたら、思った以上に許せないんですよね」
そう告げて私を見るオスカーの目が怖い。
このドキドキはトキメキではなく緊張と恐怖からくるものだろう。肉体だけでなく精神的にも私は追い詰められている。言葉を慎重に選ばなければ。
「そ、そりゃあまあ、当然じゃない? オスカーが私を大事に思っている証拠でしょう。釣った魚に餌はやらない主義みたいな態度をとっているけど、それなりに独占欲みたいなものがあってもおかしいことじゃないわよ?」
「欲、ですか……本来なら生じるわけがないのですが」
オスカーは私の足を高く持ち上げたまま、もう片方の手で露出した部分にそっと触れた。指先が滑るとくすぐったい。だがそれ以上にゾクっとするものがあって、私は戸惑う。
な、なんなの? ちょっと触っただけ……よね?
ふと視線を向けたオスカーの表情に、恍惚とした色を感じた。
「……ああ、とてもきめ細やかな肌ですね。白さも美しく、表面は非常に滑らかで、それでいて張りもあって柔らかい」
え、待って、急にどうしたっ⁉︎
オスカーはうっとりとした口調で告げて、私の足を見ながら堪能している。視力が弱いので顔を近づけたのだろうと考えていたら、そのまま自然な動作で私のふくらはぎに口づけた。
「え、や、な、何してるのっ?」
オスカーの行動がさっぱり理解できない。
困惑して固まっている間に舌先が私の足を滑った。足を這うぬるりとした感触には馴染みがなくて、私は思わず悲鳴をあげてしまう。
「ひゃ、ひゃうあっ! ま、待って。触るならお風呂に入ってから! 仕事の後だし、外出して埃っぽいし、そ、そういう状態なのに、な、舐めるって、あの、そのっ……」
逃げたいと思うのに身体がうまく動かない。甘い痺れに支配されている。喋れるが、うまく舌が回らないのだ。混乱している。
私の右足に向いていたオスカーの顔が私の顔を見る。とても綺麗な顔が妖しく微笑む。スッと目が細まり長い睫毛の下に緑色の瞳が隠れると、色気がグンと増した。
心臓がバクバクと激しく運動している。壊れてしまうんじゃないかと心配するくらいに、強く、早く。
「――ジョージの手当てに不足があれば、僕があなたの指先を舐めて差し上げましたけどね。唾液の効能に期待をして」
「な、何言ってるのっ、オスカー……って、あっ⁉︎」
ぐいっと足をさらに持ち上げられて、オスカーと私の距離が縮まった。彼の顔が私の顔に近づく。最終的に私の右足はオスカーの肩に乗せられた。
「あなたの身体を褒めたことがなかったなと思いまして。細かいところまでしっかりと目に焼き付け、身体に感覚を覚え込ませておこうと考えたのですよ、レネレットさん」
私が文句をつける前に唇を塞がれた。優しく触れる。彼の体温が伝わる。
あ、キス……
オスカーが見知らぬ女性から口づけされていたことを急激に思い出し、私は顔をそむけた。
「オスカー」
「顔は洗いましたし、口もしっかりすすぎました。アルコール消毒済みです。それでも文句はありますかね?」
私が拒んだ理由にはすぐに気づけたようだ。オスカーは早口気味にそう説明し、私の反応を待っている。無理に迫らないところを思うに、彼なりに考えたのだろう。
「……アルコール消毒済み、ね」
少しだけ、お酒の香りがした。ふっと口に広がった香りに覚えがあるので、これは豊穣の神殿特製のお酒なのだろう。
ジョージ神父には弁解したんだな、この様子だと。
「――僕が油断していたのは事実です。あなたの前であのような事故を起こしたことは間違いがありません。説明できなかったばかりか、すぐに謝ることができなくて、本当にすみませんでした」
少しだけ彼らしくない感じがするオスカーの謝罪の言葉は、きっとジョージ神父からのアドバイスを受けてのものなのだろう。私をこれ以上怒らせたり悲しませたりしないように二人が知恵を絞ったのだと思うと、少々滑稽だと思った。
もう怒るのは終わりにしよう。
やがて縁結びの神殿に戻ってきたらしい。話しかけたり挨拶をしたりするシスターたちの声に聞き覚えがある。みんな私が走って出て行ってしまったことに気づいていて、オスカーに追いかけるよう背中を押したらしいことが会話から想像できる。
うう……大変申し訳ない……
神殿のみんなに迷惑をかけるつもりはなかったのだが、そういう言動になってしまったのは事実。明日はみんなにきちんと頭を下げよう。これだから元伯爵令嬢は、などと思われたくないし。
神殿の業務を終えて帰るように指示しているオスカーは、私を抱えているはずなのに対応はしっかりしている。先に自宅に向かうのかと思ったが、こういう仕事熱心なところは素直にすごいと感じられた。
「さて、レネレットさんを無事に確保したことは伝えられましたし、屋敷に戻りましょうか」
オスカーが声をかけてきた。独り言にしてははっきりしていた様子から考えるに、私への嫌がらせも多少は含んでいたのかもしれない。
いいわよ、別に。せっかくシスター見習いにしてもらったけど、また座学に戻るから。オスカーの好きにしたらいいと思うわ。
神殿から外に出て、屋敷に戻る。ここからはプライベートだ。
どこに連れて行かれるのかしら。オスカーの寝室? 私の部屋? 足の怪我がどうこう言っていたから、応接室かな。救急セットがあるし。
オスカーの次の行動を予想しながら、私はおとなしく運ばれる。
廊下を随分と進んだ先にある部屋までオスカーは歩いていき、私はようやく降ろされた。
ん? この香りは。
甘い香りが漂う湿度の高いこの場所に、私はハッとした。ここはお風呂場だ。
「ではレネレットさん。早速足の傷、見させていただきますね。他の場所については、それはもう隅々まで確認させていただきましょうか。ジョージが何をしたかわかりませんからね」
オスカーの言葉に含みがあってちょっと怖い。そろそろ目を開けたほうがいいのだろうか。
えっと……逃げたほうがいい? でも、足の状態がわからないからなあ……
運ばれている間はほとんど痛みはなかったものの、歩いたらどうなるかはわからない。包帯を巻かれていることは肌に触れる感じから察することができる。それなりに出血していたのを思うに、歩いたらせっかくできたかさぶたがむけてしまう気がする。それは想像するだけで痛い。
アレコレと考えを巡らせている間に毛布がはがされ、オスカーの手が私の足首に触れた。右足に巻かれた包帯を慎重に外していく。外気に触れるとヒヤッとして、つい足を動かしそうになるが耐えた。まだ寝たふりだ。
「……手当ては問題なさそうですね。傷の洗浄もアルコール消毒もされているようですし、回復力が高いあなたならすぐに治るでしょう」
そして、私の足は高く持ち上げられた。スカートが腰のあたりにずるりと捲れるのに気づいて、さすがの私も目を開ける。
「やっ、な、なにっ⁉︎」
下着が丸見えになるのを、私は慌てて手で隠した。なんてことをするんだろうか。掴まれた足は振り解けず、開脚したままという情けない姿だ。
「起きましたね」
オスカーがニヤリと笑っている。いつ眼鏡を外したのだろうか。風呂場の湿度が高くてレンズが曇るからか、珍しく彼の顔には眼鏡がない。
「その手、どかしてよ。怪我の状態がわかったなら、もう用事はないでしょう?」
強く握られているわけではないはずなのに、どう動かしてもオスカーの手は離れない。私が身体ごと移動してもついてくるし、最終的に私は壁際に追い詰められていた。
「ジョージがあなたに触れたのだと考えたら、思った以上に許せないんですよね」
そう告げて私を見るオスカーの目が怖い。
このドキドキはトキメキではなく緊張と恐怖からくるものだろう。肉体だけでなく精神的にも私は追い詰められている。言葉を慎重に選ばなければ。
「そ、そりゃあまあ、当然じゃない? オスカーが私を大事に思っている証拠でしょう。釣った魚に餌はやらない主義みたいな態度をとっているけど、それなりに独占欲みたいなものがあってもおかしいことじゃないわよ?」
「欲、ですか……本来なら生じるわけがないのですが」
オスカーは私の足を高く持ち上げたまま、もう片方の手で露出した部分にそっと触れた。指先が滑るとくすぐったい。だがそれ以上にゾクっとするものがあって、私は戸惑う。
な、なんなの? ちょっと触っただけ……よね?
ふと視線を向けたオスカーの表情に、恍惚とした色を感じた。
「……ああ、とてもきめ細やかな肌ですね。白さも美しく、表面は非常に滑らかで、それでいて張りもあって柔らかい」
え、待って、急にどうしたっ⁉︎
オスカーはうっとりとした口調で告げて、私の足を見ながら堪能している。視力が弱いので顔を近づけたのだろうと考えていたら、そのまま自然な動作で私のふくらはぎに口づけた。
「え、や、な、何してるのっ?」
オスカーの行動がさっぱり理解できない。
困惑して固まっている間に舌先が私の足を滑った。足を這うぬるりとした感触には馴染みがなくて、私は思わず悲鳴をあげてしまう。
「ひゃ、ひゃうあっ! ま、待って。触るならお風呂に入ってから! 仕事の後だし、外出して埃っぽいし、そ、そういう状態なのに、な、舐めるって、あの、そのっ……」
逃げたいと思うのに身体がうまく動かない。甘い痺れに支配されている。喋れるが、うまく舌が回らないのだ。混乱している。
私の右足に向いていたオスカーの顔が私の顔を見る。とても綺麗な顔が妖しく微笑む。スッと目が細まり長い睫毛の下に緑色の瞳が隠れると、色気がグンと増した。
心臓がバクバクと激しく運動している。壊れてしまうんじゃないかと心配するくらいに、強く、早く。
「――ジョージの手当てに不足があれば、僕があなたの指先を舐めて差し上げましたけどね。唾液の効能に期待をして」
「な、何言ってるのっ、オスカー……って、あっ⁉︎」
ぐいっと足をさらに持ち上げられて、オスカーと私の距離が縮まった。彼の顔が私の顔に近づく。最終的に私の右足はオスカーの肩に乗せられた。
「あなたの身体を褒めたことがなかったなと思いまして。細かいところまでしっかりと目に焼き付け、身体に感覚を覚え込ませておこうと考えたのですよ、レネレットさん」
私が文句をつける前に唇を塞がれた。優しく触れる。彼の体温が伝わる。
あ、キス……
オスカーが見知らぬ女性から口づけされていたことを急激に思い出し、私は顔をそむけた。
「オスカー」
「顔は洗いましたし、口もしっかりすすぎました。アルコール消毒済みです。それでも文句はありますかね?」
私が拒んだ理由にはすぐに気づけたようだ。オスカーは早口気味にそう説明し、私の反応を待っている。無理に迫らないところを思うに、彼なりに考えたのだろう。
「……アルコール消毒済み、ね」
少しだけ、お酒の香りがした。ふっと口に広がった香りに覚えがあるので、これは豊穣の神殿特製のお酒なのだろう。
ジョージ神父には弁解したんだな、この様子だと。
「――僕が油断していたのは事実です。あなたの前であのような事故を起こしたことは間違いがありません。説明できなかったばかりか、すぐに謝ることができなくて、本当にすみませんでした」
少しだけ彼らしくない感じがするオスカーの謝罪の言葉は、きっとジョージ神父からのアドバイスを受けてのものなのだろう。私をこれ以上怒らせたり悲しませたりしないように二人が知恵を絞ったのだと思うと、少々滑稽だと思った。
もう怒るのは終わりにしよう。
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