30 / 54
後日譚・番外編置き場
ジョージ神父からお届けものです。(前編)
しおりを挟む
番外編 ジョージ神父からお届けものです。
私――レネレットは、ふとした好奇心からオスカーの部屋を調べている。部屋の掃除をするふりをしてわざわざ忍び込んだのには訳がある。
お昼前のことだ。
豊穣の神殿に仕えているジョージ神父が縁結びの神殿であるここを訪ねてきた。ジョージ神父はオスカーの古くからの友人であり、私の実家であるゴットフリード伯爵家とも縁がある都合で私自身も世話になっている人物だ。今日の彼はオスカーに届け物があって訪ねてきたらしかった。
「――私がお預かりしましょうか?」
急な来訪だったため、オスカーは他の参拝客の相手をしている。すぐに出てこられないことを知っていた私が尋ねると、ジョージ神父はふむと唸って面倒そうな顔をした。
「いや、やっぱり出直そうかな。すぐにほしいみたいなことを言っていたから持ってきたんだが、さすがに本人に直接渡したほうがいいものだし」
そう告げて私の視線を避けるように持ち直す。袋の中に入っているものは四角くてそこそこ質量があるように見える。大きさや形状を察するに、おそらく正体は書物だろう。
「神職に関連するものですか?」
オスカーも神父をしている。神父同士、何か必要なものがあって貸し借りをしているのかもしれない。祀っている神さまはそれぞれ違うが、同じ多神教の神さまに仕える者同士は仲がいい。
神職のお仕事に関してすぐに思い浮かばないあたり、まだまだ勉強が足りていないわね。
シスターの勉強を中心に神職の勉強をしているところであるが、未熟さを思い知る場面のほうがずっと多い。早く仕事を覚えて、オスカーに認めてもらわねばいけないのに、と私は密かに焦る。
すると、ジョージ神父は微苦笑を浮かべた。
「いえいえ、神職は関係ないかな」
「じゃあ、趣味?」
趣味かと尋ねてみたものの、オスカーの持つ具体的な趣味は思いつかなかった。
彼の料理は特技みたいだけど、趣味ではなさそうよね。そうなると、しいて言うなら、石を磨くこと……かしら? でも、それもただの特技のような気もするし……
いろいろ想像しながらジョージ神父の返答を待っていると、私の背後で物音がする。
「――おや、今日は約束をしていたでしょうか?」
振り向くと、神父の黒い衣装に身を包んだオスカーが近づいてきていた。何を着ても自然に着こなしてしまう彼だが、神父姿が一番素敵だと思う。見慣れた衣装のはずなのに、私の胸はときめいた。
オスカーは礼拝堂から戻ってきたところらしい。不思議そうな顔をして、眼鏡に触れた。見間違いを疑ったのかもしれない。
そんなオスカーに対し、ジョージ神父は片手を上げた。
「よう、オスカー。君の探し物を持ってきたぞ」
探し物? 何か頼んでいたってこと?
ジョージ神父の言葉を聞きながら、私はオスカーの顔を注意深く見つめる。
オスカーは一瞬なんのことを言っているのかわからないという顔をして、あ、っと小さな声を出す。そしてつかつかと足を早めてジョージ神父の前に立った。
「これはこれは、ご苦労様です」
そう告げるオスカーの笑顔が業務用だ。女性たちが思わず黄色い声を上げてしまうような素敵な笑顔なのだけれども、かなり意識しないとこれが作れないことを私はよくわかっている。
きっと何かあるわね。
女の勘というやつである。オスカーとジョージ神父の関係を考えてみても、何か特別なことを頼める間柄であるので、オスカー的に何か都合の悪いことを依頼している可能性は比較的高い。
「まさかレネレット嬢が先に出ると思わなかったから、出直そうかと思っていたところだ。会えてよかったよ」
ジョージ神父のほうもハンサム顔をにこやかにして、袋をオスカーに手渡した。受け渡しに慎重さを感じないことから、高価だったり壊れやすかったりするものではなさそうだ。
「んじゃ、俺はこれで。レネレット嬢と仲よくやるんだぞ」
手を振るふりをして袋を指差しながら言うジョージ神父に、オスカーはあからさまに敵意がにじむ視線を送りながら唇を動かした。
「一言多い」
「はっはっは!」
愉快げに大きく笑うと、ジョージ神父は玄関から出て行った。
毎度ながら賑やかに去っていく人である。ジョージ神父がいなくなるととても静かだ。
「――で、それはなんなの?」
「秘密です」
即答。オスカーは大事そうに袋を抱きしめると、さっさと歩き出す。横から手を出して奪おうかと考えていたのに、オスカーの行動は早い。
「昼食の準備、始めておいてください。すぐに合流しますので」
「あ、はい」
指示されてしまうと、オスカーを追いかけることができない。私は渋々引き下がり、昼食の準備に向かうことにする。
今日のオスカーのスケジュールを思い出してみると、私がこっそり行動する時間はありそうだ。彼の目を盗んでジョージ神父から受け取ったものの正体を暴くことは可能だろう。
なーんか怪しいもんね。こっそり見て、元あったように返せばいいわ。
そして昼食後、オスカーの部屋に私はやってきたのだった。
うふふ。あれはきっと本に違いないわ。でも、どんな本なのかしら? オスカー本人に直接渡したい本って。
あの様子だとお仕事関連ではないのだろう。
また、危険な書物だったり重要な書物だったりするのであれば、あんな風にどこにでもある布袋に入れて寄越したりしないはずだ。となると、物語などの娯楽小説だと考えるのが妥当か。
オスカーが秘密にしたがるってことは、私に隠れて読みたいものってことだろうし、俄然気になるわよね。
彼のことをもっと知りたいと考えている私としては、これは好機である。少しでもオスカーに近づきたい。
あまりのんびりしていられないので、すぐさま部屋の捜索を開始する。しかし、ベッドの上にも、執務机にもジョージ神父から受け取った袋はない。オスカーが荷物をしまうために自室に入っていったのは、彼が部屋から出てきたところを見たのでほぼ間違いないと思ったのだが。
となると、ここはやっぱりベッドの下よね! 定番中の定番!
さっとしゃがんで覗き込むと、そこにはお目当の袋があった。引っ張り出してみると色も形状も一致している。移し替えていなければこれに違いない。
「ずいぶんとわかりやすく隠してあったわね……」
慌てていたのか、それとも私が部屋には入らないとでも思っていたのか。とりあえず私は無事に目的のものを発見できた。さっそく中身をあらためることにする。
袋の口を開き、中身を取り出す。やはり予想どおり、出てきたのは書物だった。触り心地のいい新しい表紙で、ペラペラとめくると最新の活版技術で刷られたものらしいことがわかる。表紙の雰囲気からしても神殿の所有物ではなさそうだ。
じゃあ、なんの本なんだろう?
挿絵はない。となると、読んでみるしかなさそうだ。タイトルの雰囲気はロマンス小説風。オスカーが読みそうな本には思えない。
まさか、小説を読んで恋愛の勉強をしようとか考えているんじゃないでしょうね……
一応は夫婦という関係ではあるのだが、オスカーが私を愛しているのか、疑問に思うことがしばしばある。私の片思いのような気がして、寂しく感じるのだ。そこについてはオスカーの愛情表現が少々一般と異なるから仕方のないことだと割り切ってもいいのだけれど、どうにも感情のほうで折り合いがつかない。
推理小説だったら、犯人をバラして嫌がらせをしてやろう。
隠れてコソコソすることが許せなかった私は、そう密かに誓ってページをめくった。
私――レネレットは、ふとした好奇心からオスカーの部屋を調べている。部屋の掃除をするふりをしてわざわざ忍び込んだのには訳がある。
お昼前のことだ。
豊穣の神殿に仕えているジョージ神父が縁結びの神殿であるここを訪ねてきた。ジョージ神父はオスカーの古くからの友人であり、私の実家であるゴットフリード伯爵家とも縁がある都合で私自身も世話になっている人物だ。今日の彼はオスカーに届け物があって訪ねてきたらしかった。
「――私がお預かりしましょうか?」
急な来訪だったため、オスカーは他の参拝客の相手をしている。すぐに出てこられないことを知っていた私が尋ねると、ジョージ神父はふむと唸って面倒そうな顔をした。
「いや、やっぱり出直そうかな。すぐにほしいみたいなことを言っていたから持ってきたんだが、さすがに本人に直接渡したほうがいいものだし」
そう告げて私の視線を避けるように持ち直す。袋の中に入っているものは四角くてそこそこ質量があるように見える。大きさや形状を察するに、おそらく正体は書物だろう。
「神職に関連するものですか?」
オスカーも神父をしている。神父同士、何か必要なものがあって貸し借りをしているのかもしれない。祀っている神さまはそれぞれ違うが、同じ多神教の神さまに仕える者同士は仲がいい。
神職のお仕事に関してすぐに思い浮かばないあたり、まだまだ勉強が足りていないわね。
シスターの勉強を中心に神職の勉強をしているところであるが、未熟さを思い知る場面のほうがずっと多い。早く仕事を覚えて、オスカーに認めてもらわねばいけないのに、と私は密かに焦る。
すると、ジョージ神父は微苦笑を浮かべた。
「いえいえ、神職は関係ないかな」
「じゃあ、趣味?」
趣味かと尋ねてみたものの、オスカーの持つ具体的な趣味は思いつかなかった。
彼の料理は特技みたいだけど、趣味ではなさそうよね。そうなると、しいて言うなら、石を磨くこと……かしら? でも、それもただの特技のような気もするし……
いろいろ想像しながらジョージ神父の返答を待っていると、私の背後で物音がする。
「――おや、今日は約束をしていたでしょうか?」
振り向くと、神父の黒い衣装に身を包んだオスカーが近づいてきていた。何を着ても自然に着こなしてしまう彼だが、神父姿が一番素敵だと思う。見慣れた衣装のはずなのに、私の胸はときめいた。
オスカーは礼拝堂から戻ってきたところらしい。不思議そうな顔をして、眼鏡に触れた。見間違いを疑ったのかもしれない。
そんなオスカーに対し、ジョージ神父は片手を上げた。
「よう、オスカー。君の探し物を持ってきたぞ」
探し物? 何か頼んでいたってこと?
ジョージ神父の言葉を聞きながら、私はオスカーの顔を注意深く見つめる。
オスカーは一瞬なんのことを言っているのかわからないという顔をして、あ、っと小さな声を出す。そしてつかつかと足を早めてジョージ神父の前に立った。
「これはこれは、ご苦労様です」
そう告げるオスカーの笑顔が業務用だ。女性たちが思わず黄色い声を上げてしまうような素敵な笑顔なのだけれども、かなり意識しないとこれが作れないことを私はよくわかっている。
きっと何かあるわね。
女の勘というやつである。オスカーとジョージ神父の関係を考えてみても、何か特別なことを頼める間柄であるので、オスカー的に何か都合の悪いことを依頼している可能性は比較的高い。
「まさかレネレット嬢が先に出ると思わなかったから、出直そうかと思っていたところだ。会えてよかったよ」
ジョージ神父のほうもハンサム顔をにこやかにして、袋をオスカーに手渡した。受け渡しに慎重さを感じないことから、高価だったり壊れやすかったりするものではなさそうだ。
「んじゃ、俺はこれで。レネレット嬢と仲よくやるんだぞ」
手を振るふりをして袋を指差しながら言うジョージ神父に、オスカーはあからさまに敵意がにじむ視線を送りながら唇を動かした。
「一言多い」
「はっはっは!」
愉快げに大きく笑うと、ジョージ神父は玄関から出て行った。
毎度ながら賑やかに去っていく人である。ジョージ神父がいなくなるととても静かだ。
「――で、それはなんなの?」
「秘密です」
即答。オスカーは大事そうに袋を抱きしめると、さっさと歩き出す。横から手を出して奪おうかと考えていたのに、オスカーの行動は早い。
「昼食の準備、始めておいてください。すぐに合流しますので」
「あ、はい」
指示されてしまうと、オスカーを追いかけることができない。私は渋々引き下がり、昼食の準備に向かうことにする。
今日のオスカーのスケジュールを思い出してみると、私がこっそり行動する時間はありそうだ。彼の目を盗んでジョージ神父から受け取ったものの正体を暴くことは可能だろう。
なーんか怪しいもんね。こっそり見て、元あったように返せばいいわ。
そして昼食後、オスカーの部屋に私はやってきたのだった。
うふふ。あれはきっと本に違いないわ。でも、どんな本なのかしら? オスカー本人に直接渡したい本って。
あの様子だとお仕事関連ではないのだろう。
また、危険な書物だったり重要な書物だったりするのであれば、あんな風にどこにでもある布袋に入れて寄越したりしないはずだ。となると、物語などの娯楽小説だと考えるのが妥当か。
オスカーが秘密にしたがるってことは、私に隠れて読みたいものってことだろうし、俄然気になるわよね。
彼のことをもっと知りたいと考えている私としては、これは好機である。少しでもオスカーに近づきたい。
あまりのんびりしていられないので、すぐさま部屋の捜索を開始する。しかし、ベッドの上にも、執務机にもジョージ神父から受け取った袋はない。オスカーが荷物をしまうために自室に入っていったのは、彼が部屋から出てきたところを見たのでほぼ間違いないと思ったのだが。
となると、ここはやっぱりベッドの下よね! 定番中の定番!
さっとしゃがんで覗き込むと、そこにはお目当の袋があった。引っ張り出してみると色も形状も一致している。移し替えていなければこれに違いない。
「ずいぶんとわかりやすく隠してあったわね……」
慌てていたのか、それとも私が部屋には入らないとでも思っていたのか。とりあえず私は無事に目的のものを発見できた。さっそく中身をあらためることにする。
袋の口を開き、中身を取り出す。やはり予想どおり、出てきたのは書物だった。触り心地のいい新しい表紙で、ペラペラとめくると最新の活版技術で刷られたものらしいことがわかる。表紙の雰囲気からしても神殿の所有物ではなさそうだ。
じゃあ、なんの本なんだろう?
挿絵はない。となると、読んでみるしかなさそうだ。タイトルの雰囲気はロマンス小説風。オスカーが読みそうな本には思えない。
まさか、小説を読んで恋愛の勉強をしようとか考えているんじゃないでしょうね……
一応は夫婦という関係ではあるのだが、オスカーが私を愛しているのか、疑問に思うことがしばしばある。私の片思いのような気がして、寂しく感じるのだ。そこについてはオスカーの愛情表現が少々一般と異なるから仕方のないことだと割り切ってもいいのだけれど、どうにも感情のほうで折り合いがつかない。
推理小説だったら、犯人をバラして嫌がらせをしてやろう。
隠れてコソコソすることが許せなかった私は、そう密かに誓ってページをめくった。
0
お気に入りに追加
1,061
あなたにおすすめの小説

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

大きくなったら結婚しようと誓った幼馴染が幸せな家庭を築いていた
黒うさぎ
恋愛
「おおきくなったら、ぼくとけっこんしよう!」
幼い頃にした彼との約束。私は彼に相応しい強く、優しい女性になるために己を鍛え磨きぬいた。そして十六年たったある日。私は約束を果たそうと彼の家を訪れた。だが家の中から姿を現したのは、幼女とその母親らしき女性、そして優しく微笑む彼だった。
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あなたが選んだのは私ではありませんでした 裏切られた私、ひっそり姿を消します
矢野りと
恋愛
旧題:贖罪〜あなたが選んだのは私ではありませんでした〜
言葉にして結婚を約束していたわけではないけれど、そうなると思っていた。
お互いに気持ちは同じだと信じていたから。
それなのに恋人は別れの言葉を私に告げてくる。
『すまない、別れて欲しい。これからは俺がサーシャを守っていこうと思っているんだ…』
サーシャとは、彼の亡くなった同僚騎士の婚約者だった人。
愛している人から捨てられる形となった私は、誰にも告げずに彼らの前から姿を消すことを選んだ。
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。