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影の王女の成婚
夢中になって覗いていたら思わぬ人に見られてました⁉︎ 1
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宮殿の敷地内にある倉庫。
そこは有名な逢い引きスポットで、王宮に勤めるメイドと騎士がこっそり会っては性欲を発散させる場となっている。
「ああんっ、そこ、すごくいいっ」
「エリーゼは強欲だな。ふたりから攻められて、こんなに感じるなんて」
エリーゼの長くてふわふわな金髪を片方の肩にまとめて流し、さらされた首筋に男は口づけた。
「はぁ……ああんっ」
胸をもう一人の男に吸われ、背後からは秘所を貫かれ、身体は踊るようにくねる。エリーゼの白い裸体が徐々に赤く染まっていく。
――すごく綺麗。
今日もメイドが騎士二人と身体を弄りあっているのを、私は窓の隙間から見ていた。
私はお世話になっているメイドのエリーゼに頼まれて、使用中に邪魔が入らぬように見張るという雑用をしている。
見張りと言っても、暗黙の了解で誰かが使っているときは人は来ないので私は不要だ。この仕事を頼まれるようになった頃は意味がわからなかったが、エリーゼがまぐわいながら私が見ている場所に視線を送ってくるので、見張りが欲しかったわけではなく私に見せつけて楽しむのが目的らしいと察した。
それまでは覗き見について罪悪感を抱いていた私だが、それに気づいてからは堂々と覗いている。なんなら、その様子を見ながら私も昂った身体を慰めるようになってしまった。
男が触れている場所に自分も触れて、身体の反応を愉しむ。誰かに触れられるのは怖いけれど、これなら安心だ。いつも声を潜めて、エリーゼの呼吸に合わせるようにして音を消しつつ私は気持ちよくなる。
――それにしても、今日は激しいな……
全裸にされたエリーゼは身体を持ち上げられて、私によく見えるように秘部を晒した。背後の男の太いものを咥え込んでいるのがよく見える。上下に揺さぶられると、彼女の大きな胸が合わせて揺れた。
――あまり長く仕事を離れているのは、よくないよね……
王宮のメイドになるにあたって親が持たせてくれた懐中時計を取り出して見やる。休憩時間が終わる頃だ。エリーゼも相手の男たちも、そろそろ仲間が探しに来る頃合いだろう。
――夢中になっているところ申し訳ないけれど、物音でも立てて切り上げてもらおうか……
私は身を隠していた茂みから出ようと一歩下がる。
すると、何か弾力のある物にぶつかった。
「ん⁉︎」
仕事を勝手に休んでいる以上、大きな悲鳴をあげるわけにはいかない。だが、口元を大きな手で塞がれていてはそもそも声なんて出せなかった。
――うそ、いつから後ろに⁉︎
「――静かに。今いいところじゃないか。このまま見物と行こうぜ」
男の声。少し乱暴な物言い、低いけれど聞き取りやすい声は覚えがある。
私は恐る恐る首を回して、男の顔を確認した。
満天の星を眺めているかのような煌めきのある黒髪、夕焼けのごとく燃える赤い瞳の美青年は、バルドゥイン王子に違いない。彼の瞳は興奮でぎらついている。
――どうしてここに?
午後の公務が始まっている時間だから、こんな宮殿の裏にあたるような場所にいるわけがないのだ。裏庭に出るには近道だと思うものの、第二王子たる彼がお付きもつけずに通りかかるような場所ではない。
「ここが逢瀬の場になっているのは知っている」
私が静かになると、バルドゥインは窓に近寄った。
部屋の中、エリーゼは男と舌を絡ませながら、もう一人の男に向かって足を大きく持ち上げて抽挿を促している。いやらしいを通り越して、人間の体ってあんなに可動するのだなと感心してしまった。
私はバルドゥインに背後から身体を拘束されていて身動きが取れない。なんなら、彼の腰元が私の背中に当たって気になる。この感触は、たぶん、目の前の男たちがエリーゼに突っ込んでいるものと同じだろう。
――こいつ、わざとか?
こうなるともう集中できないわけで、私は早く終わらないかなという気持ちでエリーゼたちを見守っていた。バルドゥインは邪魔をしようとしているわけではないので、騒いで知らせる必要もないと判断したのだった。
やがて、宴はお開きになったらしい。男たちが衣服を整え始めたのを見て、私はバルドゥインによって窓から引き離され、壁に押し付けられた。
そこは有名な逢い引きスポットで、王宮に勤めるメイドと騎士がこっそり会っては性欲を発散させる場となっている。
「ああんっ、そこ、すごくいいっ」
「エリーゼは強欲だな。ふたりから攻められて、こんなに感じるなんて」
エリーゼの長くてふわふわな金髪を片方の肩にまとめて流し、さらされた首筋に男は口づけた。
「はぁ……ああんっ」
胸をもう一人の男に吸われ、背後からは秘所を貫かれ、身体は踊るようにくねる。エリーゼの白い裸体が徐々に赤く染まっていく。
――すごく綺麗。
今日もメイドが騎士二人と身体を弄りあっているのを、私は窓の隙間から見ていた。
私はお世話になっているメイドのエリーゼに頼まれて、使用中に邪魔が入らぬように見張るという雑用をしている。
見張りと言っても、暗黙の了解で誰かが使っているときは人は来ないので私は不要だ。この仕事を頼まれるようになった頃は意味がわからなかったが、エリーゼがまぐわいながら私が見ている場所に視線を送ってくるので、見張りが欲しかったわけではなく私に見せつけて楽しむのが目的らしいと察した。
それまでは覗き見について罪悪感を抱いていた私だが、それに気づいてからは堂々と覗いている。なんなら、その様子を見ながら私も昂った身体を慰めるようになってしまった。
男が触れている場所に自分も触れて、身体の反応を愉しむ。誰かに触れられるのは怖いけれど、これなら安心だ。いつも声を潜めて、エリーゼの呼吸に合わせるようにして音を消しつつ私は気持ちよくなる。
――それにしても、今日は激しいな……
全裸にされたエリーゼは身体を持ち上げられて、私によく見えるように秘部を晒した。背後の男の太いものを咥え込んでいるのがよく見える。上下に揺さぶられると、彼女の大きな胸が合わせて揺れた。
――あまり長く仕事を離れているのは、よくないよね……
王宮のメイドになるにあたって親が持たせてくれた懐中時計を取り出して見やる。休憩時間が終わる頃だ。エリーゼも相手の男たちも、そろそろ仲間が探しに来る頃合いだろう。
――夢中になっているところ申し訳ないけれど、物音でも立てて切り上げてもらおうか……
私は身を隠していた茂みから出ようと一歩下がる。
すると、何か弾力のある物にぶつかった。
「ん⁉︎」
仕事を勝手に休んでいる以上、大きな悲鳴をあげるわけにはいかない。だが、口元を大きな手で塞がれていてはそもそも声なんて出せなかった。
――うそ、いつから後ろに⁉︎
「――静かに。今いいところじゃないか。このまま見物と行こうぜ」
男の声。少し乱暴な物言い、低いけれど聞き取りやすい声は覚えがある。
私は恐る恐る首を回して、男の顔を確認した。
満天の星を眺めているかのような煌めきのある黒髪、夕焼けのごとく燃える赤い瞳の美青年は、バルドゥイン王子に違いない。彼の瞳は興奮でぎらついている。
――どうしてここに?
午後の公務が始まっている時間だから、こんな宮殿の裏にあたるような場所にいるわけがないのだ。裏庭に出るには近道だと思うものの、第二王子たる彼がお付きもつけずに通りかかるような場所ではない。
「ここが逢瀬の場になっているのは知っている」
私が静かになると、バルドゥインは窓に近寄った。
部屋の中、エリーゼは男と舌を絡ませながら、もう一人の男に向かって足を大きく持ち上げて抽挿を促している。いやらしいを通り越して、人間の体ってあんなに可動するのだなと感心してしまった。
私はバルドゥインに背後から身体を拘束されていて身動きが取れない。なんなら、彼の腰元が私の背中に当たって気になる。この感触は、たぶん、目の前の男たちがエリーゼに突っ込んでいるものと同じだろう。
――こいつ、わざとか?
こうなるともう集中できないわけで、私は早く終わらないかなという気持ちでエリーゼたちを見守っていた。バルドゥインは邪魔をしようとしているわけではないので、騒いで知らせる必要もないと判断したのだった。
やがて、宴はお開きになったらしい。男たちが衣服を整え始めたのを見て、私はバルドゥインによって窓から引き離され、壁に押し付けられた。
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