魔導師として宮廷入りしたので、殿下の愛人にはなりません?

一花カナウ

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魔導師として宮廷入りしたので、殿下の愛人にはなりません?

君は何もしなくていい

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 彼の手つきは優しくて労わりを感じた。あらゆるところから快感を引き出され、ぐずぐずに溶かしてゆく。
 何もしなくていいと言われてベッドに横になった私は、口づけをされながら服を脱がされた。露出した肌に口づけをされて、赤い花びらを飾られる。
 大きな膨らみがあらわになれば、赤く色づいて硬くなった頂きを口で含まれる。吸われたり、食まれたり、舐められたりと様々な刺激を送り込まれるたびに身体を震わせ、私は声を上げた。
 あまりの心地よさを彼に返したくて手を伸ばすが、それは拒まれて指先への口づけに変わる。

「殿下……あの、私……」

 されるがままになるのが歯がゆい。身体がムズムズしてくる。

「全部任せて。君は感じたままを伝えてくれればいいから」
「私、おかしくなりそう……」

 意識がぼうっとしている。熱に浮かされているのだ。だから、自分で能動的に動いて感覚を呼び戻したい。
 助けを求めるように告げると、リシャール殿下は私の指を根元から先へと舐めて、妖艶に笑んだ。

「そう。そろそろ準備もできたかな?」

 スカートの中に手を差し込まれ、下着が引き抜かれる。力が抜けたままの膝を左右に開かれてしまえば、人目に晒されることのない秘部が露わになった。

「ああ、いいねえ、すっかり濡れている」

 スカートの中に彼の頭が入る。すると温かくてぬるっとしたものが秘部をなぞった。

「ひゃあっ!」

 驚いて、私は変な悲鳴をあげる。色気がないことについては見逃してほしい。

「君が私をくわえてくれたから、お返しに。トロトロに溶かしてから挿れますね」
「あ、そんな、もう、じゅうぶ、ふぁっ!」

 じゅるっと音を立てて吸われ、腰が浮いた。ふだん私が慰めるために刺激している場所を探り当てて、吸い付いたらしい。

「や、あ、殿下っ!」

 足を閉じようとしたがかなわず。ペロペロと舐められ、時々吸われ、そうこうしているうちに指先でカリカリとされると嬌声が上がった。びくんと身体を震わせると、その隙に指が中に入ってくる。

「あ、あっ……」

 指一本分であれば、自分の指で試したことがある。だから異物感は多少あっても痛みはない。
 彼にもそれは伝わったのだろう。指が二本に増えて中を探り出す。壁面をなぞり、指先が曲げられた。

「あ、んっ」

 身体が反応する。くぼみになったその場所を丁寧にこすられると、指が挿し込まれたままの穴がキュッと締まった。抜かれない指はさらにそこを擦り、そして舌先で心地のよい膨らみをグリグリと擦られる。抗えない感覚が、刺激される両方の場所から湧き上がった。

「あ、あ、や、やぁっ!」

 迫り来る快感から逃れられない。ジンジンとする疼きが全身に波及し、目の前が真っ白に爆ぜた。頭の奥がキィンと痛み、思わず手持ち無沙汰だった手で両肩を抱く。身体が雷撃魔法を喰らった後のように痙攣し、息が上がり、汗が吹き出した。

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