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挟めるだけのモノがありますので?
繋がったままで
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私が嫌がっているとでも考えたのだろうか。不安な気持ちでリシャール殿下を見上げると、彼に勢いよく手を引っ張られた。
「あのっ?」
繋がったまま身体を起こされると、奥を刺激された。思わずキュッとナカを締めてしまう。リシャール殿下が私の耳のそばで甘く呻いた。
「その……気にしないでください。気が変わったのは事実ですが、そういうことは私にはよくあることなのです。どうにも気まぐれなもので。……君は私に尽くすことばかり考えず、一緒に気持ちよくなることを意識してほしい」
リシャール殿下にきつめに抱き締められて、私は戸惑った。
この関係はお仕事だ。立場の違う、しかもずっと格上の相手に対して、私が尽くそうとするのは自然ではないのだろうか。そうであることを望むべきなのではなかろうか。
黙って、されるがままでいると、リシャール殿下は言葉を続ける。
「愛してほしいと命じるつもりはありません。それに、愛していただけるように私から努力する気もありません。ですが、遊び相手としては対等でありたいのです」
遊び相手。
お仕事というよりも、これは遊びなのか。
私の中ではどうにもスッキリとしない。私も、殿下から愛されたいわけでも愛したいわけでもない。私にとっては勉強のための貴重な相手。
ほかの男性で試すなとリシャール殿下に命じられているので、今のところこういう行為は殿下にしかしていないし、身体を許そうとも考えてはいない。リシャール殿下は、私の好奇心を満たすために付き合ってくれている唯一の人。
私は私の考えをまとめる。
「あの、私は……さすがに対等だとは思えません。立場も身分も違いますし、こうした経験だって浅いので、どこを取っても対等とは言えませんよ」
「君は真面目すぎるかもね」
私の告白に、リシャール殿下は寂しそうに呟いた。そして深い口づけを交わす。私は素直に受け入れて、身体を委ねた。
抱き締められて肌がさらに触れ合う。汗でじっとりとしてきた。少し腰を浮かせて下ろし、私は抽挿の真似事を始めてみる。気持ちがいい。
「あっ……」
「続けて」
口づけが終わったのは、私の動きに文句があるからではと身構えたが、どうもそうではないらしかった。
盗み見たリシャール殿下の顔が恍惚としてきている。私と同じように快感を得られているのだと察せられた。
よかった……
「……はい」
私も感じたいけれど、それ以上にリシャール殿下に感じてほしかった。私が彼に何かしたかったのだと理解することは、このときはまだできなかった。
「ああんっ……」
膝と腰を使って自分で抽挿のペースを調整する。それに合わせて、殿下に胸を押し付けて懸命に擦った。筋肉質な殿下の肌にぶつかると、なんだか不思議な気持ちになる。男性と女性の身体は違うのだなと、改めて認識させられた。
リシャール殿下は私の首を優しく吸ってくれる。キスだけじゃなく、汗を舐めたりされると、官能が刺激されて昂ぶるのがわかった。
「ふぁっ……」
快感で頭の中がいっぱいになり、身体が弛緩して動けなくなってしまう。すると下からぐんと突き上げられた。
「気持ちがよかったですよ、モニックさん。最後は私が引き受けますので、しがみついてくださいね」
判断力が低下している私は、言われるがままにリシャール殿下にしがみついた。首の後ろに手を回して身体を固定すると、激しい突き上げに合う。
「ひゃあっ⁉︎」
「あと少し……我慢して」
ガンガンと何度も突き上げられると、そのたびにグチャグチャと水音が鳴る。私の意識が朦朧としてきたとき、ナカの熱が膨らんで弾けるのがわかった。
「あっ……」
ナカに精を放たれたんだと思うと同時に、私は快感で視界も意識も真っ白になった。
「あのっ?」
繋がったまま身体を起こされると、奥を刺激された。思わずキュッとナカを締めてしまう。リシャール殿下が私の耳のそばで甘く呻いた。
「その……気にしないでください。気が変わったのは事実ですが、そういうことは私にはよくあることなのです。どうにも気まぐれなもので。……君は私に尽くすことばかり考えず、一緒に気持ちよくなることを意識してほしい」
リシャール殿下にきつめに抱き締められて、私は戸惑った。
この関係はお仕事だ。立場の違う、しかもずっと格上の相手に対して、私が尽くそうとするのは自然ではないのだろうか。そうであることを望むべきなのではなかろうか。
黙って、されるがままでいると、リシャール殿下は言葉を続ける。
「愛してほしいと命じるつもりはありません。それに、愛していただけるように私から努力する気もありません。ですが、遊び相手としては対等でありたいのです」
遊び相手。
お仕事というよりも、これは遊びなのか。
私の中ではどうにもスッキリとしない。私も、殿下から愛されたいわけでも愛したいわけでもない。私にとっては勉強のための貴重な相手。
ほかの男性で試すなとリシャール殿下に命じられているので、今のところこういう行為は殿下にしかしていないし、身体を許そうとも考えてはいない。リシャール殿下は、私の好奇心を満たすために付き合ってくれている唯一の人。
私は私の考えをまとめる。
「あの、私は……さすがに対等だとは思えません。立場も身分も違いますし、こうした経験だって浅いので、どこを取っても対等とは言えませんよ」
「君は真面目すぎるかもね」
私の告白に、リシャール殿下は寂しそうに呟いた。そして深い口づけを交わす。私は素直に受け入れて、身体を委ねた。
抱き締められて肌がさらに触れ合う。汗でじっとりとしてきた。少し腰を浮かせて下ろし、私は抽挿の真似事を始めてみる。気持ちがいい。
「あっ……」
「続けて」
口づけが終わったのは、私の動きに文句があるからではと身構えたが、どうもそうではないらしかった。
盗み見たリシャール殿下の顔が恍惚としてきている。私と同じように快感を得られているのだと察せられた。
よかった……
「……はい」
私も感じたいけれど、それ以上にリシャール殿下に感じてほしかった。私が彼に何かしたかったのだと理解することは、このときはまだできなかった。
「ああんっ……」
膝と腰を使って自分で抽挿のペースを調整する。それに合わせて、殿下に胸を押し付けて懸命に擦った。筋肉質な殿下の肌にぶつかると、なんだか不思議な気持ちになる。男性と女性の身体は違うのだなと、改めて認識させられた。
リシャール殿下は私の首を優しく吸ってくれる。キスだけじゃなく、汗を舐めたりされると、官能が刺激されて昂ぶるのがわかった。
「ふぁっ……」
快感で頭の中がいっぱいになり、身体が弛緩して動けなくなってしまう。すると下からぐんと突き上げられた。
「気持ちがよかったですよ、モニックさん。最後は私が引き受けますので、しがみついてくださいね」
判断力が低下している私は、言われるがままにリシャール殿下にしがみついた。首の後ろに手を回して身体を固定すると、激しい突き上げに合う。
「ひゃあっ⁉︎」
「あと少し……我慢して」
ガンガンと何度も突き上げられると、そのたびにグチャグチャと水音が鳴る。私の意識が朦朧としてきたとき、ナカの熱が膨らんで弾けるのがわかった。
「あっ……」
ナカに精を放たれたんだと思うと同時に、私は快感で視界も意識も真っ白になった。
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