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本編
ゴリラじゃなかった
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何故かセイバースさんが吹き出してしまった。
ゴリラの獣人だから体格が良いのかと思って聞いてみただけなのだが、そんなに笑う必要はあるだろうか。
ゴリラはカッコいい動物だと自分は思っている。
「にゃんで、わらうの?」
「すみません。ゴリラって…。父の事ですよね?」
この場にゴリラの獣人はガリルさんしかいないのだから、それ以外はないだろう。
「ガリル、獣人と間違えられているぞ」
お爺さまが不思議な事を言っている。
「ファル君、ガリルは獣人じゃ無いんだよ」
嘘だ。
どう見てもゴリラの獣人じゃないか。
獣人でないとしたら種族は何になるのだろう。
ギル兄様の様にツノも鱗もないので竜人族ではないのは確かだ。
まさか巨人族とかいるのだろうか。
「ルシー、ガリルは人族だよ。ルシーと同じだね」
いやいや、そんな事は無い。
いくら自分が騙されやすいからと言って、コレは信じない。
だって自分と同じ種族だと言われても、どこにも共通点が無いではないか。
肌の色も違うし、なにより体格が違いすぎる。
さっきの話だと幼い頃から大きかったらしいのだが、自分は明らかに普通より小さいと思う。
まだ同じ年頃の子供を見た事は無いが、ペンギンに背負われる3歳児など自分くらいだろう。
「ファルシュターぼっちゃま、私はエルフの血が混ざっていますが、ぼっちゃまと同じ人族ですよ」
本人が言うのだから間違いないのだろうが納得がいかない。
そんなにエルフの血が成長に影響するのだろうか。
自分は不本意だがよく妖精に間違えられる。
なんとなくエルフと妖精は似ている気がするのだが、エルフは大きくて妖精は小さいとかあるのなら悲しい。
自分もエルフがよかった。
「ぼっちゃま、父はゴリラですよ。間違えてません。こんな筋肉ダルマ、人族なワケないですよね。これからはガリルではなくゴリラと呼びましょう」
セイバースさんがとても良い笑顔で提案してくるが、そんな事、許されるワケが無い。
「何かに似てるとずっと思っていたのですが、ゴリラだったのですね。ファルぼっちゃまは着眼点が素晴らしい」
セイバースさんはガリルさんと仲が良く無いのだろうか。
リント君の事もあるし、この一家が崩壊しないか心配だ。
「セイバース、さっきの失格だと言われた事を根に持ってるな」
「当たり前です。ファルぼっちゃまのお世話係を狙う者は全員敵ですから。ゴリラはペット枠でお願いします」
ゴリラをペットにする感覚がわからないが、セイバースさんがとても怒っていた事だけは自分にも理解できた。
「もちろん、牛もですよ」
この一家の頂点はセイバースさんかもしれない。
ゴリラの獣人だから体格が良いのかと思って聞いてみただけなのだが、そんなに笑う必要はあるだろうか。
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「にゃんで、わらうの?」
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「ファル君、ガリルは獣人じゃ無いんだよ」
嘘だ。
どう見てもゴリラの獣人じゃないか。
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ギル兄様の様にツノも鱗もないので竜人族ではないのは確かだ。
まさか巨人族とかいるのだろうか。
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いやいや、そんな事は無い。
いくら自分が騙されやすいからと言って、コレは信じない。
だって自分と同じ種族だと言われても、どこにも共通点が無いではないか。
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「ファルシュターぼっちゃま、私はエルフの血が混ざっていますが、ぼっちゃまと同じ人族ですよ」
本人が言うのだから間違いないのだろうが納得がいかない。
そんなにエルフの血が成長に影響するのだろうか。
自分は不本意だがよく妖精に間違えられる。
なんとなくエルフと妖精は似ている気がするのだが、エルフは大きくて妖精は小さいとかあるのなら悲しい。
自分もエルフがよかった。
「ぼっちゃま、父はゴリラですよ。間違えてません。こんな筋肉ダルマ、人族なワケないですよね。これからはガリルではなくゴリラと呼びましょう」
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「当たり前です。ファルぼっちゃまのお世話係を狙う者は全員敵ですから。ゴリラはペット枠でお願いします」
ゴリラをペットにする感覚がわからないが、セイバースさんがとても怒っていた事だけは自分にも理解できた。
「もちろん、牛もですよ」
この一家の頂点はセイバースさんかもしれない。
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