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本編
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「まずは着替えなきゃね」
そう言ってギル兄様は、ツノを外すと例の服を準備してくれた。
ギル兄様は王子様みたいな衣装なのに、自分だけこんな紅白のおめでたい服で本当に大丈夫だろうか。
みんなの意見を採用し信頼しているが不安にもなってくる。
「よく似合ってるよ。髪は編み込もうかな」
器用な手捌きで、右サイドだけ編み込まれリボンを飾ってもらえた。
これでリボンは全員お揃いだ。
しかし、リボンも赤いからなのか自分だけお笑い感が強くなっている気がするのは気のせいだろうか。
用意されていたズボンが黒みの強い赤褐色なのもいただけない。
せめて、普通の黒ならよかったと思う。
「どうする?これはつけて行く?」
ギル兄様はちょっと躊躇いながら聞いてくれたが、もちろんツノ(枝)はつけたい。
今後は出来る限り常時設置する気だ。
「ダメ?」
ただ、今日はお爺さまと初めてお会いする日なので確認が必要だと思う。
「ダメじゃないよ。みんなルシーの可愛さにびっくりしちゃうね」
ギル兄様からお許しが出たので、いそいそと頭にくっつけた。
鏡で確認し、微調整も忘れない。
同じくらいの場所に、同じような角度でつけるのがポイントだ。
似合っているかと聞かれるとわからないが、これは自己満足の為のコスプレなので全く問題はない。
大満足の出来だ。
今日は時間に余裕があるので、ギル兄様と手を繋いで食堂を目指す。
後ろから熊と虎も着いてきてくれている。
もちろん、トカゲは自分の肩だ。
だいたいトカゲは自分の肩にいる事が多いが、庭の遊具で遊ぶ時などはたまにフードの中に避難している。
別に常に一緒に居なくてもいいと、庭で遊ぶ時は近くに放していたのだがすぐに戻ってきてしまうのだ。
足元でちょこちょこと動くのは可愛いが、自分は鈍臭いのできっと踏んでしまうと思い苦肉の策でフードの中に入ってもらったところ、落ち着いたのでこの案を採用した。
発案者はセイバースさんである。
そのセイバースさんが前を歩いているのに気がついたので、コスプレをお披露目して様子を見ようと思い立った。
あまりにも場の雰囲気が悪くなる様なら、お爺さまにお披露目するのも気が引ける。
ちょっと、いや、だいぶ自分に甘いセイバースさんなのであまり当てには出来ないが大人の意見は重要だろう。
「ちぇいばーちゅしゃん!」
声をかけると満面の笑みで振り返り、その表情のまま固まってしまった。
これはどちらの意味だろうか。
不安になりギル兄様を見上げると、いつも通り優しく笑いながら抱き上げてくれた。
「どう?セイバース、僕とお揃いのルシー。可愛いでしょう?」
自信満々のギル兄様だが、その自信はどこからくるのでしょうか。
自分でも可愛くは無いとわかっているのだ。
重要なのは、似合っているかより似ているかだ。
お揃いコーデは雰囲気重視で判断をお願いします。
そう言ってギル兄様は、ツノを外すと例の服を準備してくれた。
ギル兄様は王子様みたいな衣装なのに、自分だけこんな紅白のおめでたい服で本当に大丈夫だろうか。
みんなの意見を採用し信頼しているが不安にもなってくる。
「よく似合ってるよ。髪は編み込もうかな」
器用な手捌きで、右サイドだけ編み込まれリボンを飾ってもらえた。
これでリボンは全員お揃いだ。
しかし、リボンも赤いからなのか自分だけお笑い感が強くなっている気がするのは気のせいだろうか。
用意されていたズボンが黒みの強い赤褐色なのもいただけない。
せめて、普通の黒ならよかったと思う。
「どうする?これはつけて行く?」
ギル兄様はちょっと躊躇いながら聞いてくれたが、もちろんツノ(枝)はつけたい。
今後は出来る限り常時設置する気だ。
「ダメ?」
ただ、今日はお爺さまと初めてお会いする日なので確認が必要だと思う。
「ダメじゃないよ。みんなルシーの可愛さにびっくりしちゃうね」
ギル兄様からお許しが出たので、いそいそと頭にくっつけた。
鏡で確認し、微調整も忘れない。
同じくらいの場所に、同じような角度でつけるのがポイントだ。
似合っているかと聞かれるとわからないが、これは自己満足の為のコスプレなので全く問題はない。
大満足の出来だ。
今日は時間に余裕があるので、ギル兄様と手を繋いで食堂を目指す。
後ろから熊と虎も着いてきてくれている。
もちろん、トカゲは自分の肩だ。
だいたいトカゲは自分の肩にいる事が多いが、庭の遊具で遊ぶ時などはたまにフードの中に避難している。
別に常に一緒に居なくてもいいと、庭で遊ぶ時は近くに放していたのだがすぐに戻ってきてしまうのだ。
足元でちょこちょこと動くのは可愛いが、自分は鈍臭いのできっと踏んでしまうと思い苦肉の策でフードの中に入ってもらったところ、落ち着いたのでこの案を採用した。
発案者はセイバースさんである。
そのセイバースさんが前を歩いているのに気がついたので、コスプレをお披露目して様子を見ようと思い立った。
あまりにも場の雰囲気が悪くなる様なら、お爺さまにお披露目するのも気が引ける。
ちょっと、いや、だいぶ自分に甘いセイバースさんなのであまり当てには出来ないが大人の意見は重要だろう。
「ちぇいばーちゅしゃん!」
声をかけると満面の笑みで振り返り、その表情のまま固まってしまった。
これはどちらの意味だろうか。
不安になりギル兄様を見上げると、いつも通り優しく笑いながら抱き上げてくれた。
「どう?セイバース、僕とお揃いのルシー。可愛いでしょう?」
自信満々のギル兄様だが、その自信はどこからくるのでしょうか。
自分でも可愛くは無いとわかっているのだ。
重要なのは、似合っているかより似ているかだ。
お揃いコーデは雰囲気重視で判断をお願いします。
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