109 / 195
本編
探検
しおりを挟む
「なにすりゅ?ぼく、できりゅ?」
3人の様に重たい肥料や土を運ぶ事は出来ない。
庭師のお仕事は体力が必要になるが、それすらも殆ど無く、すぐに疲れて寝てしまうのが自分だ。
今日、お手伝いをしながらずっと思っていたのだが間違いなく自分は役立たずだ。
出来る事があまりにも少ない事に驚きと共に情けなさも感じてしまった。
「勿論です。坊っちゃまにしか頼めないお願いなのです」
自分にしか出来ない事があるとは思えないが、ベクストがそこまで自分を頼ってくれているのだ。
是非ともこのお手伝いを成功させ少しでも役立たずを返上したい。
「実はですね…少し植物と遊んでいたのですが、こんなものが出来てしまいまして…自分達では中が確認出来なくて困っていたんですよ」
連れてきてもらった先には小さなトンネルが出来ておりその先にはこれまた小さな空間が植物によって作られていた。
外から中を見る事は出来ないようだ。
確かに自分ならあの小さいトンネルを潜り抜けその先まで到達出来るだろう。
「まかしぇちぇ。ぼく、みてくりゅよぉ」
自分にしか出来ない事が見つかり、張り切ってしまう。
トンネルは自分がハイハイでやっと進めるくらいの小ささだ。
「気をつけて行ってきて下さいね。何かありましたら大きな声で私を呼んで下さいませ。すぐに破壊して助けに参ります」
何かあるとセイバースさんが破壊神になってしまうので、細心の注意を払って先に進みたいと思う。
「だいじょぶ。いってくりゅよぉ」
ハイハイで進む為、掌や膝が痛くなると思っていたのだが何か柔らかい草がびっしりと生えており痛みを全く感じないどころかふわふわしていて気持ちがいい。
ゆっくりとトンネルを抜けると、自分が立ち上がるとちょうど天井に頭がつく位の高さで、広さは自分が3人寝転べるくらいの小さな空間に出た。
「坊っちゃま、どうですか?」
「坊っちゃま、お怪我はしておりませんか?」
ベクストとセイバースさんが心配して声をかけてくれるが特に異変は無い様に思われる。
「ちゅいたの!」
何か宝物でも見つけられるのではと期待していた分、落胆は大きいが仕方がない。
そろそろ2人の元へ戻ろうとしたその時、1番奥で何かが動いたのが見えた。
「にゃんか、いるのぉ」
「生き物はダメだと言っておいた筈ですが…」
「違います!自分はギルバート様の声を入れた石を置いただけです」
何やら2人が言い争っている様だが、動いているモノが気になってそれどころではない。
逃げられない様にゆっくりと近づいてみる。
そこには小さなトカゲがいた。
トカゲは両手で丸い綺麗な石を持っているのだが、この前セイバースさんに読んでもらった絵本に出てきた龍に似ていると思う。
彼方は宝玉だったが、トカゲは石なのでグレードは少し落ちるがクリッとした赤い目も可愛いので問題ない。
3人の様に重たい肥料や土を運ぶ事は出来ない。
庭師のお仕事は体力が必要になるが、それすらも殆ど無く、すぐに疲れて寝てしまうのが自分だ。
今日、お手伝いをしながらずっと思っていたのだが間違いなく自分は役立たずだ。
出来る事があまりにも少ない事に驚きと共に情けなさも感じてしまった。
「勿論です。坊っちゃまにしか頼めないお願いなのです」
自分にしか出来ない事があるとは思えないが、ベクストがそこまで自分を頼ってくれているのだ。
是非ともこのお手伝いを成功させ少しでも役立たずを返上したい。
「実はですね…少し植物と遊んでいたのですが、こんなものが出来てしまいまして…自分達では中が確認出来なくて困っていたんですよ」
連れてきてもらった先には小さなトンネルが出来ておりその先にはこれまた小さな空間が植物によって作られていた。
外から中を見る事は出来ないようだ。
確かに自分ならあの小さいトンネルを潜り抜けその先まで到達出来るだろう。
「まかしぇちぇ。ぼく、みてくりゅよぉ」
自分にしか出来ない事が見つかり、張り切ってしまう。
トンネルは自分がハイハイでやっと進めるくらいの小ささだ。
「気をつけて行ってきて下さいね。何かありましたら大きな声で私を呼んで下さいませ。すぐに破壊して助けに参ります」
何かあるとセイバースさんが破壊神になってしまうので、細心の注意を払って先に進みたいと思う。
「だいじょぶ。いってくりゅよぉ」
ハイハイで進む為、掌や膝が痛くなると思っていたのだが何か柔らかい草がびっしりと生えており痛みを全く感じないどころかふわふわしていて気持ちがいい。
ゆっくりとトンネルを抜けると、自分が立ち上がるとちょうど天井に頭がつく位の高さで、広さは自分が3人寝転べるくらいの小さな空間に出た。
「坊っちゃま、どうですか?」
「坊っちゃま、お怪我はしておりませんか?」
ベクストとセイバースさんが心配して声をかけてくれるが特に異変は無い様に思われる。
「ちゅいたの!」
何か宝物でも見つけられるのではと期待していた分、落胆は大きいが仕方がない。
そろそろ2人の元へ戻ろうとしたその時、1番奥で何かが動いたのが見えた。
「にゃんか、いるのぉ」
「生き物はダメだと言っておいた筈ですが…」
「違います!自分はギルバート様の声を入れた石を置いただけです」
何やら2人が言い争っている様だが、動いているモノが気になってそれどころではない。
逃げられない様にゆっくりと近づいてみる。
そこには小さなトカゲがいた。
トカゲは両手で丸い綺麗な石を持っているのだが、この前セイバースさんに読んでもらった絵本に出てきた龍に似ていると思う。
彼方は宝玉だったが、トカゲは石なのでグレードは少し落ちるがクリッとした赤い目も可愛いので問題ない。
応援ありがとうございます!
33
お気に入りに追加
3,352
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる