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本編
お仕事見学です
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「アルバート様、迷子ですか?ひゃー、小さい子ですね。…誰と一緒に来たのかな?」
もうやめてくれ。
これ以上は団長が泣いてしまう。
「パパ」
「え!?」
「パパときちゃの。パパの、おちごと、みてりゅのよぉ」
なんとか息子認定してもらいこれ以上のダメージを団長に与えない様に、しっかりと抱きつきながらパパと呼んでみた。
ずっと団長と呼んでいたが、これも迷子だと思われる原因だったのだろう。
お父さんでは呂律の周りにくい今の自分では発音し辛く仕方なくパパ呼びにしてしまったのだが、後から考えたらギル兄様と一緒で父上と呼べばよかったと後悔した。
「ねー。パパ」
笑顔で団長を見上げるが、口と目を大きく開き固まっている。
隣のルイも同様である。
なんだ。
やっぱりパパ呼びはダメだったのだろうか。
だがもう呼んでしまった以上、せめてこの目の前の人にはパパで継続するしかない。
今更、団長と呼び替えたら不審だろう。
「パパ?…パーパ?」
ツンツンと突いてみるが反応がない。
先にルイが復活し領民に挨拶すると、団長を促し騎士団へ帰ってきてしまった。
その間、団長は一言も喋らなかった。
パパと呼んだ事を怒っているのだろうか。
そこまで拒否されてると思うとちょっと泣きそうである。
「団長、そろそろ戻ってきてください。団長の可愛い愛息子ちゃんが泣きそうですよ」
ハッとした表情で団長が見つめてくる。
「ごめんちゃい。パパ、いわにゃい」
とりあえずまずは謝罪だろう。
この後、機会を頂けるなら言い訳も聞いてもらいたい。
「違うんだ!そんな…」
「だんちょ?」
「あぁ…私の馬鹿。阿呆、間抜け」
どうしよう。
すごく取り乱しているのか頭を壁に打ち付け始めた。
戻って来て早々にソファーに下ろされていてよかった。
ゴンゴンとすごい音が響いているが団長の頭は大丈夫だろうか。
ルイは声を出さずに爆笑している。
器用なヤツだ。
「けが、しゅるよぉ」
団長の頭と壁を守るべく、お行儀は悪いがソファーに立ち上がりなんとか存在をアピールしてみる。
団長、貴方のコロポックルはココにいますよ。
落ち着いて下さい。
手を振ったり、飛び跳ねていたら、団長がやっとこちらを見てくれた。
眉間に皺がより、ギリギリと音がしそうな程に歯を噛み締めている。
殴られる事はないだろうが、とても怖いです。
悲鳴をあげなかった自分を褒めてあげたい。
「ファル君…もう呼んでくれないのかい…」
ボソッと呟かれるので自分の名前しか聞き取れなかった。
「ファル、ちょっと耳貸して」
いつの間にか爆笑が治まっていたルイが隣に座り内緒話をする様に顔を近づけて来た。
「もう1回、団長の事パパって呼んでみろよ」
ルイは自分に死ねと言っているのだろうか。
あれほど拒否されたのにもう一度挑戦しろとは鬼の所業だと思う。
「おこりゅから、やだ」
「大丈夫だって。見てみろ、あんな顔で仕事してたら怖がられちゃうだろう?なんとか出来るのはファルだけなんだぞ」
自分にも荷が重いです。
だが確かにあの顔はいただけない。
イケメンだからか怖さが倍増しているのだ。
自分が死地に向かえば誰かが助かるという事なのだろう。
頼むぞ、ルイ。
骨は拾ってくれよ。
もうやめてくれ。
これ以上は団長が泣いてしまう。
「パパ」
「え!?」
「パパときちゃの。パパの、おちごと、みてりゅのよぉ」
なんとか息子認定してもらいこれ以上のダメージを団長に与えない様に、しっかりと抱きつきながらパパと呼んでみた。
ずっと団長と呼んでいたが、これも迷子だと思われる原因だったのだろう。
お父さんでは呂律の周りにくい今の自分では発音し辛く仕方なくパパ呼びにしてしまったのだが、後から考えたらギル兄様と一緒で父上と呼べばよかったと後悔した。
「ねー。パパ」
笑顔で団長を見上げるが、口と目を大きく開き固まっている。
隣のルイも同様である。
なんだ。
やっぱりパパ呼びはダメだったのだろうか。
だがもう呼んでしまった以上、せめてこの目の前の人にはパパで継続するしかない。
今更、団長と呼び替えたら不審だろう。
「パパ?…パーパ?」
ツンツンと突いてみるが反応がない。
先にルイが復活し領民に挨拶すると、団長を促し騎士団へ帰ってきてしまった。
その間、団長は一言も喋らなかった。
パパと呼んだ事を怒っているのだろうか。
そこまで拒否されてると思うとちょっと泣きそうである。
「団長、そろそろ戻ってきてください。団長の可愛い愛息子ちゃんが泣きそうですよ」
ハッとした表情で団長が見つめてくる。
「ごめんちゃい。パパ、いわにゃい」
とりあえずまずは謝罪だろう。
この後、機会を頂けるなら言い訳も聞いてもらいたい。
「違うんだ!そんな…」
「だんちょ?」
「あぁ…私の馬鹿。阿呆、間抜け」
どうしよう。
すごく取り乱しているのか頭を壁に打ち付け始めた。
戻って来て早々にソファーに下ろされていてよかった。
ゴンゴンとすごい音が響いているが団長の頭は大丈夫だろうか。
ルイは声を出さずに爆笑している。
器用なヤツだ。
「けが、しゅるよぉ」
団長の頭と壁を守るべく、お行儀は悪いがソファーに立ち上がりなんとか存在をアピールしてみる。
団長、貴方のコロポックルはココにいますよ。
落ち着いて下さい。
手を振ったり、飛び跳ねていたら、団長がやっとこちらを見てくれた。
眉間に皺がより、ギリギリと音がしそうな程に歯を噛み締めている。
殴られる事はないだろうが、とても怖いです。
悲鳴をあげなかった自分を褒めてあげたい。
「ファル君…もう呼んでくれないのかい…」
ボソッと呟かれるので自分の名前しか聞き取れなかった。
「ファル、ちょっと耳貸して」
いつの間にか爆笑が治まっていたルイが隣に座り内緒話をする様に顔を近づけて来た。
「もう1回、団長の事パパって呼んでみろよ」
ルイは自分に死ねと言っているのだろうか。
あれほど拒否されたのにもう一度挑戦しろとは鬼の所業だと思う。
「おこりゅから、やだ」
「大丈夫だって。見てみろ、あんな顔で仕事してたら怖がられちゃうだろう?なんとか出来るのはファルだけなんだぞ」
自分にも荷が重いです。
だが確かにあの顔はいただけない。
イケメンだからか怖さが倍増しているのだ。
自分が死地に向かえば誰かが助かるという事なのだろう。
頼むぞ、ルイ。
骨は拾ってくれよ。
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