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本編

虎にタンデム

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「ソラちゃ、のせて、くれるのぉ」

義兄の言葉から推理すると、どうやら虎は自分を背に乗せたいと言っているのだと思う。
しかし義兄が許可を出さない為、イラついていたのだ。

「…乗りたい?1人でだと落ちちゃうと危ないから、このまま僕に抱っこされたまましかダメだよ?…煩いな、こんなに小さいんだぞ。落ちたら死んじゃうかもしれない。…お前、責任取れるのか」

前半と後半で声のトーンが違う。
後半は虎に言っているのだろうが、冷たい。
最後なんか地を這うような低い声だった。

「うん。ぼく、ソラちゃに、のっちぇ、みたい」

虎は上機嫌になり喉をゴロゴロと鳴らしている。

「いいよ。僕にしっかり抱き付いてるんだよ?怖くなったら教えてね。…この葉っぱはソラに尻尾で運んでもらおうね」

虎が器用に葉っぱの茎を尻尾でクルンと掴んだ。

「ソラちゃ、すごいねぇ」

義兄に抱きついたまま、虎の背に乗る。
虎の毛皮は思った以上にすべすべで、確かに自分だけでは落ちるだろう。

「おにいちゃ、ソラちゃ、ちからもちねぇ。やっぱり、かみしゃまの、あいぼうは、ちがうねぇ」
「僕の天使は飛んで行っちゃいそうに軽いからね。しっかり抱きしめて、もう絶対離さないよ。これからは美味しいものをいっぱい食べようね」
「ありかとぉ、おにいちゃ、すき!」
「僕も大好きだよ!」

義兄の胸に閉じ込められる様に力強く抱きしめられ、お返しの様に両手両足でコアラの様に抱きついたのだった。








~…~…~…~…~…~…~


とりあえず出会い編でした。
お気付きだと思いますが、固定CPなのでお相手は神(義兄)のみです。
少し別視点を挟んで、獣と遊んだり神の過保護を甘受しまくったりする予定なので宜しかったら引き続きお付き合いして貰えると嬉しいです。
イチャイチャするのは、だいぶ遅いと思います。
今だと犯罪臭が…


お気に入りに登録してくれた人が100人を超えていました。
こんな拙い作品にありがとうございます。
お礼の気持ちを込めて、今日はもう1回更新出来たらと思っています。

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