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本編
団長の愛が凄い
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「気付いたら森にいて、名前も思い出せないなんて…」
団長が悲壮感溢れる顔で見つめてくる。
現在、団長の膝の上に座っている。
最初は団長の向かいにルイと一緒に座っていたのだが、ソファーの弾力に負けて倒れてしまうのだ。
見かねたルイが膝に乗せてくれたのだが、団長が狡いと騒ぎ出した。
「おじさんの方へおいで。おじさんには、ほら。クマさん耳があるんだよ」
ケモ耳をアピールしてまで、自分を膝に乗せたいらしい。
ケモ耳が羨まし過ぎるほど大好きな自分は釣られてしまっても仕方が無い。
とりあえず、熊と鳥に助けてもらった朝の出来事を話し終えた。
あとは、目的の孤児院についてだ。
「シーちゃと、ルアちゃの、ちかくにいたいの。ちかくの、しせちゅ、いれてくだちゃい」
ゆくゆくは騎士団にも入団させて下さい。
団長の膝の上で対面したままペコリと頭を下げた。
「え!?あ!?そうか、孤児院か。…孤児院に入りたかったんだね」
それ以外に幼児が生きていく道があるのだろうか。
「いえ、俺が引き取ろうと思ってます」
ルイが手を挙げてくれた。
ルイも良い人だ。
ただ、ルイは隊舎で寮生活をしていると言っていた。
ルイがお仕事中は動物達のところに居るとしても、寮部屋に押しかけるのは気が引ける。
まだまだ若いルイにコブがついたら迷惑だろう。
「ちょっと待った!ルイでいいなら私の方が適任だよ。家には使用人もいるから1人になる事も無いし部屋だって余ってる。おじさんの家にはシーザーの他にもう1匹獣もいるし獣人もたくさん居るんだよ。おじさんの家の方が絶対、楽しいよ。お庭もあるし!」
団長、本気ですか。
そんなにコロポックルが好きなんですか。
「…やっぱりな。絶対、団長が立候補すると思ってたんだ」
ルイがまたしても何か呟いていたが、団長の怒涛のアピールで聞こえなかった。
「お庭では夏にシーザー達と水遊びだって出来るよ。我が家のシェフはお菓子も作るのが好きなんだけどね、私も息子もあんまり食べないから張り合いがないって言うんだ。食べてあげてほしいな。そうそう、家令はね、豹の獣人だから尻尾がとても長いんだよ!子供好きだからね、巻き付けて遊んでくれるよ!」
こんな素性の知れない幼児を熱烈に誘ってくれる。
甘えてしまってもいいのだろうか。
熊と一緒に居られるなんて夢の様だ。
「ぼく、なまえも、わかりゃないのよ。めーわく、よ」
「そうだね!名前と戸籍も準備しなきゃね!思い出すまでは私の息子だよ。思い出せなかったら、無理せず、ずっと息子でいればいいんだよ。あぁ、こんなに可愛い子が我が家に来るなんて!早速、セバスに連絡して部屋とパーティの準備をしてもらわなきゃいけないね!」
~…~…~…~…~…~…~…~…
初コメント記念に今日はもう1回更新しました。
こんな拙い作品を見て頂き、更にはお気に入りに登録もして頂き、ありがとうございます(*^^*)
これからも更新が止まらない様に頑張ります。
そして楽しんで頂ける様な作品を書ける様に努力します。
初作品、プロットって何?状態で書いていますので、何かお気付きの事があれば教えて頂けると幸いです。
よろしくお願いします\(//∇//)\
団長が悲壮感溢れる顔で見つめてくる。
現在、団長の膝の上に座っている。
最初は団長の向かいにルイと一緒に座っていたのだが、ソファーの弾力に負けて倒れてしまうのだ。
見かねたルイが膝に乗せてくれたのだが、団長が狡いと騒ぎ出した。
「おじさんの方へおいで。おじさんには、ほら。クマさん耳があるんだよ」
ケモ耳をアピールしてまで、自分を膝に乗せたいらしい。
ケモ耳が羨まし過ぎるほど大好きな自分は釣られてしまっても仕方が無い。
とりあえず、熊と鳥に助けてもらった朝の出来事を話し終えた。
あとは、目的の孤児院についてだ。
「シーちゃと、ルアちゃの、ちかくにいたいの。ちかくの、しせちゅ、いれてくだちゃい」
ゆくゆくは騎士団にも入団させて下さい。
団長の膝の上で対面したままペコリと頭を下げた。
「え!?あ!?そうか、孤児院か。…孤児院に入りたかったんだね」
それ以外に幼児が生きていく道があるのだろうか。
「いえ、俺が引き取ろうと思ってます」
ルイが手を挙げてくれた。
ルイも良い人だ。
ただ、ルイは隊舎で寮生活をしていると言っていた。
ルイがお仕事中は動物達のところに居るとしても、寮部屋に押しかけるのは気が引ける。
まだまだ若いルイにコブがついたら迷惑だろう。
「ちょっと待った!ルイでいいなら私の方が適任だよ。家には使用人もいるから1人になる事も無いし部屋だって余ってる。おじさんの家にはシーザーの他にもう1匹獣もいるし獣人もたくさん居るんだよ。おじさんの家の方が絶対、楽しいよ。お庭もあるし!」
団長、本気ですか。
そんなにコロポックルが好きなんですか。
「…やっぱりな。絶対、団長が立候補すると思ってたんだ」
ルイがまたしても何か呟いていたが、団長の怒涛のアピールで聞こえなかった。
「お庭では夏にシーザー達と水遊びだって出来るよ。我が家のシェフはお菓子も作るのが好きなんだけどね、私も息子もあんまり食べないから張り合いがないって言うんだ。食べてあげてほしいな。そうそう、家令はね、豹の獣人だから尻尾がとても長いんだよ!子供好きだからね、巻き付けて遊んでくれるよ!」
こんな素性の知れない幼児を熱烈に誘ってくれる。
甘えてしまってもいいのだろうか。
熊と一緒に居られるなんて夢の様だ。
「ぼく、なまえも、わかりゃないのよ。めーわく、よ」
「そうだね!名前と戸籍も準備しなきゃね!思い出すまでは私の息子だよ。思い出せなかったら、無理せず、ずっと息子でいればいいんだよ。あぁ、こんなに可愛い子が我が家に来るなんて!早速、セバスに連絡して部屋とパーティの準備をしてもらわなきゃいけないね!」
~…~…~…~…~…~…~…~…
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よろしくお願いします\(//∇//)\
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