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本編
2人目もイケメン
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そのままルイに抱っこされ、移動していると途中で丁度良い物を発見する。
みんなが言っているのだ。
ここの人達は好きなのだろう。
それならば、団長に少しでも好印象を持ってもらう為、完璧を目指すべきだ。
「ルイしゃ、あれ、ほしいの、だめぇ?」
「坊主、お前。俺を笑い殺すつもりか!だが、嫌いじゃないぜ。もっといい物があるからそれを取ってから行こう」
なんと、もっと適切な物があるらしい。
しかもルイが取ってくれると言うのだ。
頼もしい。
そして手に入れた物は、間違いなく至高の逸品だった。
「ルイしゃ、ありがとぉ。ぼく、がんばる」
お礼を伝えたが、ルイは既に笑いが耐えきれない様で身体全体が震えていた。
なんとか落ち着きを取り戻し、団長に入室許可を求めているが抱っこしている自分を絶対に見ようとしない。
何故だ。
最初に間違えたのはルイだったのに。
許可がおり、扉の先にはこれまたイケメンさんが居た。
銀髪に赤眼。
体格もルイより大きい気がする。
流石、熊の相棒だ。
しかも頭にケモ耳が付いている。
白く丸っこい耳だ。
アレはさっきまで色違いを間近で見ていたからわかる。
熊耳だ。
まさか、相棒になってくれる動物とは何かお揃いがなければいけないのか。
いや、待て。
慌てるな。
馬の相棒には鬣は無かったし、ルイにも翼は見当たらない。
もしかしたら別のお揃いがあるかもしれないが、色を揃える等、簡単なものかもしれない。
これはもう少し、別の人も確認するべきだ。
それより団長の耳だ。
ピクピク動いているのだから本物に間違いないだろう。
なんて、羨ましいんだ。
本物なのだから、熊の獣人と言う事になる。
なんて、羨ましいんだ。
「…ルイ」
「ハイ、団長」
「…コロポックルを捕まえてきちゃったのか。可愛いが、返してきなさい」
自分なんて、コロポックルにしか間違えられた事がない。
自分にもケモ耳があれば、コロポックルに間違えられる事は無いのだ。
団長のケモ耳を見るまでは、みんながコロポックルが好きなら極めてみせると意気込んでいたが、ケモ耳がある以上、本当に妖精の羽根が生えている人もいるのかもしれない。
コロポックルだって本物がいるのだろう。
ルイに頼んで取ってもらった、手に持っている大きな葉っぱが忌々しい。
「どこで見つけたんだい。ルアンを追って行った森かな?…私が行けばよかったな…私も抱っこしたい。なんて可愛いんだ」
やはりコロポックルは大人気なのかもしれない。
「よしよし、こっちへおいで。怖くないよ。ハチミツ舐めるかい?先に果物のジュース飲もうか?」
ルイの手から団長に渡されてしまう。
「なんて小さくて可愛いんだ。本物のコロポックルなんて初めて見たよ。ちゃんと森へ返して上げるから心配要らないよ」
おかしいな。
本物に成りきれているのか、疑われていない。
成りきるつもりでいたが、所詮は仮装だ。
しかも着ているのはルイの上着だ。
手に持った葉っぱだけが衣装というか小道具だ。
コロポックルみたいだね。
可愛い仮装だね。
と、小さい子を愛でる気持ちで見てもらえると思ったのだ。
みんなが言っているのだ。
ここの人達は好きなのだろう。
それならば、団長に少しでも好印象を持ってもらう為、完璧を目指すべきだ。
「ルイしゃ、あれ、ほしいの、だめぇ?」
「坊主、お前。俺を笑い殺すつもりか!だが、嫌いじゃないぜ。もっといい物があるからそれを取ってから行こう」
なんと、もっと適切な物があるらしい。
しかもルイが取ってくれると言うのだ。
頼もしい。
そして手に入れた物は、間違いなく至高の逸品だった。
「ルイしゃ、ありがとぉ。ぼく、がんばる」
お礼を伝えたが、ルイは既に笑いが耐えきれない様で身体全体が震えていた。
なんとか落ち着きを取り戻し、団長に入室許可を求めているが抱っこしている自分を絶対に見ようとしない。
何故だ。
最初に間違えたのはルイだったのに。
許可がおり、扉の先にはこれまたイケメンさんが居た。
銀髪に赤眼。
体格もルイより大きい気がする。
流石、熊の相棒だ。
しかも頭にケモ耳が付いている。
白く丸っこい耳だ。
アレはさっきまで色違いを間近で見ていたからわかる。
熊耳だ。
まさか、相棒になってくれる動物とは何かお揃いがなければいけないのか。
いや、待て。
慌てるな。
馬の相棒には鬣は無かったし、ルイにも翼は見当たらない。
もしかしたら別のお揃いがあるかもしれないが、色を揃える等、簡単なものかもしれない。
これはもう少し、別の人も確認するべきだ。
それより団長の耳だ。
ピクピク動いているのだから本物に間違いないだろう。
なんて、羨ましいんだ。
本物なのだから、熊の獣人と言う事になる。
なんて、羨ましいんだ。
「…ルイ」
「ハイ、団長」
「…コロポックルを捕まえてきちゃったのか。可愛いが、返してきなさい」
自分なんて、コロポックルにしか間違えられた事がない。
自分にもケモ耳があれば、コロポックルに間違えられる事は無いのだ。
団長のケモ耳を見るまでは、みんながコロポックルが好きなら極めてみせると意気込んでいたが、ケモ耳がある以上、本当に妖精の羽根が生えている人もいるのかもしれない。
コロポックルだって本物がいるのだろう。
ルイに頼んで取ってもらった、手に持っている大きな葉っぱが忌々しい。
「どこで見つけたんだい。ルアンを追って行った森かな?…私が行けばよかったな…私も抱っこしたい。なんて可愛いんだ」
やはりコロポックルは大人気なのかもしれない。
「よしよし、こっちへおいで。怖くないよ。ハチミツ舐めるかい?先に果物のジュース飲もうか?」
ルイの手から団長に渡されてしまう。
「なんて小さくて可愛いんだ。本物のコロポックルなんて初めて見たよ。ちゃんと森へ返して上げるから心配要らないよ」
おかしいな。
本物に成りきれているのか、疑われていない。
成りきるつもりでいたが、所詮は仮装だ。
しかも着ているのはルイの上着だ。
手に持った葉っぱだけが衣装というか小道具だ。
コロポックルみたいだね。
可愛い仮装だね。
と、小さい子を愛でる気持ちで見てもらえると思ったのだ。
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