ようこそ異世界へ！男子水泳部員共

７話 きゃらへん

その時、どこからか声がした。


(おーい、みんな！聞こえてる？)


「あれ？なんか聞き覚えのある声だな」

「空先輩の声？」

「え！？まじか」

(そぉーなのよぉー！空先輩よぉー！みんな無事でよかったぁー)

「あれ？空先輩、水槽の中で眠ってますよね？口も動かないのに、この声どうやって聞こえてるんだ？」

「それより空先輩キャラ変わってません？」

(なんかねぇ～女神様の一部が、私に移植されたじゃない。そしたらぁ女神様の力と、私の強い思いが重なって、みんなの脳に直接私の声が届けられるようになったの！凄くない？)

「えー！凄い！てか、そのキャラは？」

(それに～女神様の記憶が残ってて、この世界のこととかわかっちゃうわけ⭐あ！あとね、女神様が生前付けてたアクセサリーを身に付けてほしいの！そしたら離れていてもみんなの様子がわかるし、助言できるから⭐)

「わぁー助かるー！心強いよー！てか、キャラ変したよねー」

(さあ！みんな！ちゃちゃっと魔王倒すわよ！冒険にしゅっぱーっつ！！)

「おおーー！出発！」

もうキャラ変したことにはふれません。

つるぺた女神の手元が光って空先輩が言っていた、亡くなった女神様が付けていたアクセサリーが出てきた。

「それではみなにこれを授けよう」

湊にはピアス、翔にはネックレス、大智にはアンクレット、俺にはブレスレットが授けられた。各々に色の違う綺麗な石が付いていた。

「うわぁー綺麗だな！」

「それじゃ用意もできたし、そろそろ出発じゃ」

そういうと、女神が目を閉じて手を広げた。いよいよ出発か……あれ？行かないぞ、女神失敗したか？

「あのぉー女神様…何も変わってないような…」

「ん？変わっておるではないか」

「え？」

「うわぁぁぁぁ！なんでーーー！？」