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14話 新しい朝がきた
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沙羅は結局よく眠れないまま朝を迎えた。部屋が少し明るくなってきて水輝の顔が見えるようになってきた。少し暑いのか前髪がしっとりとしている。涼しくしてあげようと、そっと前髪をかきあげた。可愛らしいおでこが出てきて、余計に愛らしい顔になっている。沙羅はニコニコして眺めていた。すると、子猫みたいに小さく伸びをして水輝が目を覚ました。
「ん……あれ?沙羅なんで横で寝てんの?」
「いやいや、水輝が『一緒に寝よ⭐』って言ったんだろ!」
「え⭐そうなの?なんかした?」
「なんもしてないよ!」
「はぁ~がっかり⭐」
「何ががっかりだよ!すぐ寝ましたよね?」
「じゃあ今晩も一緒に寝る?」
「寝ません。今晩は1人でゆっくり寝させていただきます。てか、まだ眠いし、自分の部屋へ戻るよ。じゃ!」
沙羅がボリボリ頭をかきながら大あくびをして水輝の部屋を出てトイレへ向かうとばったり慧と会った。
「おはよう沙羅くん!今日は早いね!」
「おはようございます。あまり眠れなくて、まだ眠たいからもう少し寝ようと思います」
「そうなんだ、ゆっくりね」
沙羅のすぐ後に水輝も部屋から出てきた。
「おはよう水輝くん!水輝くんも珍しく早いね」
「慧、おはよー⭐もぅ暑くて⭐沙羅の体熱いから僕汗だくなっちゃった⭐シャワー浴びてきまーす⭐」
「はぁ……え!?そういうこと!?魔物の餌食に……」
慧は目を丸くして水輝と沙羅を交互に見た。
「想像にお任せしまぁーす⭐じゃ⭐」
水輝は全然動揺することもなく、むしろ笑顔でさっさとバスルームへ行ってしまった。
「何で魔物ってこと知ってるんですか!?全然そういうことではありません!!水輝が酔っぱらって一緒に寝て欲しいって言って横にいただけです!」
沙羅は顔が真っ赤になって思わず大きい声が出てしまった。
すると、その声に目を覚ました優希が部屋から顔を出した。
「おう!沙羅!ヤっちまったか?」
「ヤってない!!」
「魔物にヤられたか?」
「ヤられてない!!」
「なーんだ、何もなしか」
「昨日そういうつもりで水輝の世話しろって言ったのか?てか、何でみんな水輝のアレが魔物だって知ってるんだよ!」
「はぁ~ぁ……朝からデカい声出すなよー俺まだ寝るから」
優希はパタンと戸をしめてしまった。
「私もまだやることがあるから。じゃあ!沙羅くんゆっくり寝てね」
慧もさっさと行ってしまった。
「あれ?みんな何で答えてくれなかったの?」
沙羅は少し違和感を感じていた。
「ん……あれ?沙羅なんで横で寝てんの?」
「いやいや、水輝が『一緒に寝よ⭐』って言ったんだろ!」
「え⭐そうなの?なんかした?」
「なんもしてないよ!」
「はぁ~がっかり⭐」
「何ががっかりだよ!すぐ寝ましたよね?」
「じゃあ今晩も一緒に寝る?」
「寝ません。今晩は1人でゆっくり寝させていただきます。てか、まだ眠いし、自分の部屋へ戻るよ。じゃ!」
沙羅がボリボリ頭をかきながら大あくびをして水輝の部屋を出てトイレへ向かうとばったり慧と会った。
「おはよう沙羅くん!今日は早いね!」
「おはようございます。あまり眠れなくて、まだ眠たいからもう少し寝ようと思います」
「そうなんだ、ゆっくりね」
沙羅のすぐ後に水輝も部屋から出てきた。
「おはよう水輝くん!水輝くんも珍しく早いね」
「慧、おはよー⭐もぅ暑くて⭐沙羅の体熱いから僕汗だくなっちゃった⭐シャワー浴びてきまーす⭐」
「はぁ……え!?そういうこと!?魔物の餌食に……」
慧は目を丸くして水輝と沙羅を交互に見た。
「想像にお任せしまぁーす⭐じゃ⭐」
水輝は全然動揺することもなく、むしろ笑顔でさっさとバスルームへ行ってしまった。
「何で魔物ってこと知ってるんですか!?全然そういうことではありません!!水輝が酔っぱらって一緒に寝て欲しいって言って横にいただけです!」
沙羅は顔が真っ赤になって思わず大きい声が出てしまった。
すると、その声に目を覚ました優希が部屋から顔を出した。
「おう!沙羅!ヤっちまったか?」
「ヤってない!!」
「魔物にヤられたか?」
「ヤられてない!!」
「なーんだ、何もなしか」
「昨日そういうつもりで水輝の世話しろって言ったのか?てか、何でみんな水輝のアレが魔物だって知ってるんだよ!」
「はぁ~ぁ……朝からデカい声出すなよー俺まだ寝るから」
優希はパタンと戸をしめてしまった。
「私もまだやることがあるから。じゃあ!沙羅くんゆっくり寝てね」
慧もさっさと行ってしまった。
「あれ?みんな何で答えてくれなかったの?」
沙羅は少し違和感を感じていた。
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