ブチ切れ世界樹さんと、のんびり迷宮主さん

月猫

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279 汚物の詰まった天使③(怒れる竜)

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「グラーーー!!!」

 成金法衣の蜥蜴発言に、怒声を上げ飛び上がるゴドウィンさん。
 そりゃ、ねぇ? うちのドラゴン族や蜥蜴族の子達と違って、普通のドラゴンに蜥蜴扱いは、侮辱以外の何ものでも無いですからねぇ。普通にキレますよね。

 空高くに舞い上がり、そこから一気に急降下。途中で半回転し、足から天使像に蹴りかかる。言うなれば、ライダーキックでしょうか?

 だがその攻撃も、途中で跳ね返される。やはり、結界の様なものが展開しているようですね。

 防がれた反動で後ろに飛び退いたゴドウィンさんは、結界に向け二度三度と拳を振るう。効果は見られない……が、ゴドウィンさんは激昂しながらも冷静に、相手の力を見極めようと、強弱を加えながら攻撃し続ける。

 おん? ゴドウィンさんの意識が足元に移りましたね。見れば、ゴドウィンさんに向けて人型から攻撃が飛んでいる。攻撃力が圧倒的に足りず鱗に弾かれるか、回復の方が上回っている為ほぼ効果がない。それに、ゴドウィンさんが意識したものは、もっと別のモノですね。

 何かなと思えば、地面を蹴った時に上がる粉塵でしょうか。その粉塵の行き先を追ってみると、天使像が居る方向へと流れている。

 あぁ、成る程。あの防御の結界は、攻撃以外は素通りって訳ですか。その事に気付いたゴドウィンさんは、身に纏う魔力を静め、ゆっくりと天使像へと接近、結界内に易々と潜入を果たす。

 結界の判定がガバガバすぎません? 

「グラァ!!」

 結界内に入って仕舞えばと、ゴドウィンさんが天使像を殴るが、又もやゴドウィンさんの方が跳ね返される。体格差がある為に天使像の膝辺りを殴る形になりましたが、それとは関係なく、先ほど抜けた結界と同類の結界を全身に纏っている様ですね。

 展開している方が盾だとすると、纏っているのは鎧。大きな攻撃は盾で防ぎ、小さい個を狙った攻撃は鎧で防ぐ。二重で防御している訳ですか。ガバガバ判定を補うための、苦肉の策かな? 

 天使像を中心に回りながら、隙が無いかと多角的に殴りまくるゴドウィンさんだが、攻撃が届く気配も、結界の効果が切れる様子もない。

 代わりと言っては何ですが、大きな結界の中に入ったことで、人型がゴドウィンさんへ向けて猛攻を加えている。
だが、火力が圧倒的に足りていない。寧ろゴドウィンさんが動かした足に潰されて、どんどん勝手に死んで、邪魔すらできていない。

 ……うん、死んでいますね。天使像と同様の結界が、個々に施されているのか、ゴドウィンさんに踏み付けられても平然としている者も居ますね?
 生死の差を見比べると、潰されているのはどれも、攻撃しようとしている瞬間の人型だけのようですね……あ、ふ~んである。

 因みに、ゴドウィンさんは天使像を殴るのに夢中で、気付いてない。ちょっと足場が悪いな程度で、人型は眼中に無いご様子。

「グルル……」

 そして、天使像へのラッシュも効果が見られず、このままでは徒労に終わると感じたのか、ゴドウィンさんは一旦天使像の前で停止し、相手の出方を窺う事に。

 数秒後、何の動きも見せなかった天使像に動き出す。石が擦れる様な音を奏でながら、天使像は片腕を振り上げた。固そうな見た目の割に、動かせられたんですね。

 対峙するゴドウィンさんは訝し気な表情を浮かべ、相手の次の行動を待つ。そして、天使像の腕が真上に到着すると同時に、ゴドウィンさんに向け振り下ろされた。

『やった!?』

 天使像の振り下ろしの攻撃は、ゴドウィンさんの片腕を切り飛ばし、人型共から喚声が上がる。
 だが代わりに、切り落とされた腕から血の糸を引きながら、ゴドウィンさんが飛び上がる。その勢いのまま残った腕を使い、真下から天使の顔面へ拳を叩きこんだ。おぉ、これこそ正真正銘の昇竜拳ですね。

 そして、あぁ、やはりと言いましょうか。あの天使像は、人型に這っている結界と同様に、攻防を同時にできない様ですね。人型の方に個別に展開している結界と同じ結界を纏っていると見て問題ないでしょう。

 しかもゴドウィンさんの方は、血の糸を繰り寄せる様に切り飛ばされた腕がくっつき、実質のノーダメージである。もう、回復能力が化け物染みて来ましたね。今のゴドウィンさんを仕留めようとしたら、相当の火力が必要になりますね。

 そして、力の方も相当……殴られた衝撃で天使像が後ろによろける。殴られた顔面には亀裂が走り、陶器の様な外皮の破片が落ち……

「あ、うっぷ、すいませんが、俺は一旦避難させてもらいまう」
「え!? 旦那どうした、何があった旦那!?」
「もう無理もう無理、もうむりゅい!! ゴトーさん後任せた!!」
「メルル、承知いたしました」

 天使像の亀裂からピチピチと黒い触手が跳ね、汚液が滴り落ちる。その途端に溢れ出す、汚物感。
 直視どころか、人形越しでも耐え難い不快感を前に、<神出鬼没>で迷宮へ避難し、意識の全てを本体に戻す。

 ふえぇん、気持ち悪いよぅ。誰かバケツ下さい、バケツ。


―――


「……旦那、どっか行っちまった。どうすっかなぁ~」
「メルル、どうするも何も、このままで問題は無いでしょう」
「でもよぅゴトーの旦那。もう一体近づいて来てんぞ? 負けはしないだろうけどよ、あのガードを超えて攻撃するってなると、それなりに被害は覚悟しねぇとなぁ」
「それも含めてでございます。進行方向をご覧ください」

 ゴトーが指し示す先には、残った天使像が森を横断し、順調に街へと近づいて来ている姿が映る。
 森を抜けるのも時間の問題かと言う所で、森を抜けた先、街と森との間に広がる進行方向の草原に、太陽の光に照らされ白銀に輝くに巨体が一つ……。

「あぁ、凶悪な方……」
「はい、凶悪な方でございます」

 先ほどの成金法衣の罵詈雑言など、全く持って意に介していないのか、やる気の無さそうにゴドウィンの戦いを眺める、凶悪な方のドラゴン事、斬竜。

 近づいている天使像にも人型にも興味が無いのか、全く動きを見せないが、本竜に興味が無かろうと、相手は敵と認識している。カッターナと直接は無関係であろうとも、無関係であろうとも、だ。

 であれば、接敵次第奴らは斬竜へ手を出すだろう。天使像への絶対的な信頼と、相手の力量を計る事のできない無能が故に。

「あ、森から出て来た」
「接敵しますな」

 森の木々から人型が顔を出すと、そのまま真っ直ぐ街へ、道中の斬竜へと向かって行く。

「無策で突っ込んできますな」
「当時の生き残りからの聞き取り結果からも、突っ込んで来るのは予定通りなんだけど……あの凶悪ドラゴンに向っていく神経は、共感できねぇわ」
「防御の全てを、天使像に頼った突貫でございますか。有効な手段と言えば有効でしょう。作戦を考える必要が無いのも、ケルドに適しているかと」
「あぁ~……バカだから、細かい命令が通用しないのか。そりゃ突貫しか選択肢無いわな」

 斬竜と接敵すると同時に、邪魔と言いたげに攻撃を開始する人型。手に持つ武器を叩き付けるが、カチャカチャと金属が擦れる音を立てるだけで、白銀の鱗に傷一つ付くことは無い。

「拾った鱗の中に、時々出回る事はあったけど、あの凶悪ドラゴンの鱗、マジで固いよな。然も軽い」
「鎧や武器に使えないかと、職人の皆様が思案しておりましたね」
「結局、硬すぎて加工できねぇって事で、死蔵してる感じだけどな」
「今は、復興が最優先。挑戦は後回し、でしたか?」
「そうそう、って?」

 ゴトーとエッジが雑談しながら行く末を見守っていると、斬竜の尾が持ち上がり、ブレた。

 岩間の間を流れる激流の様に、斬竜の尾がうねり、結界の間を暴れまわり、攻撃を加えようとした人型を無慈悲に切り刻む。結界が無ければ、全てが決していたであろう一撃である。

 一瞬の出来事を前に、人型の動きが止まるが、惨状を知らず後ろから迫る人型に押され、斬竜の方へと無理やり押しやられる。

 幾ら守られていようとも、目の前で結界を擦り、叩き、削り、同胞の骨肉を切り刻む音を響かせる凶器を前にし、平然としてられる者は少ないだろう……後ろから押されているならば尚の事だ。

『う、うわーーー!?』

 そして、錯乱した人型によって、何かが投げ込まれる。

 それは、液体が収められた瓶であり、斬竜に当り砕け、内容液が斬竜に降りかかる。
 ジワリと鱗に染み込む液体は、傍から見ても害悪であり、振りかけられた斬竜に至っては疑う余地すらない毒液であった。

 チラリと斬竜が初めて視線を動かし、毒を掛けられた鱗と人型を見比べる。

「……シャーーー!!!」

 口内に所狭しと収められていた幾本もの牙を剥き出しにし、怒りの形相と共に斬竜の甲高い奇声が上がる。
 滑らかな鱗が逆立ち、美しかった曲線は凶悪なフォルムへと変貌し、近くに居た人型が、突出した鱗に切り裂かれ絶命する。

 だが、それだけでは収まらない。逆立つことで隙間が空いた鱗鎧の間から、魔力が噴き出し刃となって駆け巡る。

 液体を掛けられた鱗は、噴出する魔力に耐えられず塵と化し、新しい鱗に生え変わる事で無効化されていた。

 ガリガリと人型を守る結界を絶え間なく切り付け続け、人型が攻撃しようものなら跡形もなく切り刻む。
動かずとも、人型が立つ地面を切り刻み、巻き上げ、耕すことで、足場を失った人型を生き埋めにしていく。

 攻撃は最大の防御……斬る事に特化した、斬竜の竜気法。全身凶器と化したその姿は、斬竜の憤怒の感情を如実に表していた。

「フシャ!! フシャー!! フシャーーー!!!」

 格下に傷を負わされたことが余程腹に据えかねたのか、その場でのた打ち回る様に暴れ狂う。そんな中、振り回していた尾が、移動していた天使像の広範囲の結界に接触し、はじき返された。

 広範囲の結界が発動したことで、天使像の動きが停止する。
 斬竜は斬竜で、結界に阻まれた事に更に苛立ちを募らせ、その原因である天使像に明確な敵意を抱き、標的を天使像へと変更する。

 天使像を中心に、結界に全身に纏った刃を擦り付けるように駆けまわる。

 大地は耕され、結界の外周に位置する人型が生き埋めにあう。だがそれも、二周三周と駆け巡れば、外周の人型が全て埋まり、それ以上の被害には至らない。

 結界内の人型が安堵する……その安全が、一時的なモノとは知らず。

 激情に任せて襲い掛かる斬竜だが、その熱意は憂さを払う事では無く、相手を必ず殺す事へと集約する。
 狩猟本能に身を任せ、相手の隙を見抜き、考える間もなく行動に移す。純粋な殺意は、最短で自身が行える最適解を導き出す。

 軽く飛び上がり、体を螺旋状に捻り、高速で回転しながら地面へと飛び込む。自身の体をドリルに見立て、土砂を巻き上げながら地中へと潜った斬竜は、次の瞬間には天使像の結界の内側へと出現した。

「……俺、今後一切、絶対にあのドラゴンに近づかないわ」

 阿鼻叫喚の地獄絵図と化す結界内の様子を見て、エッジは斬竜との付き合い方を改めるのであった。
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