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189 影の中は何もない
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「ロード、御代わりは如何ですかな?」
「貰います。しかし、お茶を入れるのが上手くなりましたね。冒険者として活動していたのでは無いのですか?」
「メルル、仕事中も休憩中に入れる事は度々ありましたし、件の御令嬢に入れる事もありましたからな」
な~にやっているんだか。てかその御令嬢は、ちょっかいを出して来た方ではなかったのでは?
「ま、いいや。で、この数値は高いので?」
「メル…例年より高いとの事です」
「ふむ、なら売れそうですね」
そんなこんな、御昼のティータイムを堪能しながら御勉強。ゴトーさんや他に潜入している方達から集まった情報を、頭の中に詰め込んでいく。流石に、コアさんから離れすぎると処理能力が落ちるのか、結構時間が掛かっている。
需要とか物価、常識等々、大体は報告に上がっていた情報と同じですし、急いでも居ないので大丈夫ですがね。
因みに、ここはカッターナ王国の最南端、ベルノンド王国と言われていた場所らしい。一応王族も残って居ますが、まぁ、形だけですね。然も、それなりに新しい国らしく、ここ数十年の間にできた国なんだとか。
広さは、エルタール帝国を参考にするのであれば、主要都市レベル。
北側には、ちょっと大きめな河が流れており、そこを境として、北側がカッターナの領地と言うか、小国群が存在していたのですが、元々森であったここを切り開いて、勝手に…勝手に建国したのだ。
その為、元々この地に住んでいた、現在の森に存在している獣人や亜人、森にすむことが多い森人とかですね、彼等の国とは戦争状態。
もうね……国と言うよりも街とかでは無いので? あ、王は居るのですね……それって領主って言いません? 治める王がいないので、実質王? 詳しくは無いですが法律とかは? 無いですかそうですか。やる気ねぇな、ここの統治者。
……もうこれ王国じゃ無いよね、カッターナ。真面目にやっている王族の方々に謝罪するレベルですよ。
そして、現在進行形で我が家に踏み入っている奴らの中にいた獣人さん方は、予想はしていましたがここの出身らしい。ゴトーさん達が入手した情報と、何人か助けた方達への聞き取りで確定しました。
解放したら送り届けなきゃ……わ~い、仕事が増えたぞ~……はぁ。
一応行動を起す時の事を考えて、アルサーンから避難してきた獣人さん達に、事前に協力要請でもしておきましょうか。
何かと気にかけていましたし、違う国とは言え、同類が居た方が落ち着いて対応してくれるでしょう。何せうちは、魔物しか居ませんからね~。掻っ攫う以外の手段がないのですよ。後は、人間だけを一掃して、強制的に契約者不在状態にして仕舞ってから回収するとかでしょうかね?
まぁ、まだまだ先の事ですけどね。今はこの国をむしり取る事の方が最優先です。
安全な場所を確保、保有していない状態で開放しても、路頭に迷う者が出ますからね。やるなら最後まで面倒見ますとも。優先順位は、家の子達が上ですが。
「それで~? これは何のマークですか?」
「イラ教の支部。教会の場所ですな」
うえぇ? これ全部っすか。
え~っと~? ひーふーみー……大小合わせて10はありますね。土地と比較して、余りにも多い。普通こういったのって、町に一つとかそれ位では? この国だけで、どんだけおっ立てているんですか。
教会の支部の役目と言ったら、信仰や教義の布教、街とかコミュニティの中心とか交流の場であったり、児童の保育とかでしょうかね?
人間の生態を考えると、ろくに機能しているとは思えないのですがねぇ……むしろ他の役目が有るのでしょうかね? 例えば監視とか……
(ぱぱ~、つれてきた~)
ゴトーさんの補足を受けながら書類を見ていたら、足元から声がした。
下に視線を向けると、テーブルの影から、ニョキっとプルさんが姿を現す。捕まえたと報告を受けてから、思いの外時間が経って居た様だ。
その姿を見て、思いついた嫌になる思考を打ち切る。所詮妄想ですし~? ……対策だけは考えておきましょう。
「お帰りなさい、プルさん。遅かったですね?」
(朝になって影が途切れちゃったから、遠回りしてた)
あぁ、そう言えば、もう日が高いですね。闇影粘液では、影の中以外は普通にしか移動できませんし、仕方が無いか。プルさんの種類も増えましたし、今度からゴトーさんに任せる子達を増やすので、その辺りも改善されるでしょう。
「ご苦労様でした。捕まえた二人を出して貰えますか?」
(は~い…ん、っぺ)
真っ黒なプルさんの中から、二人の成人男性が吐き出される。フワフワさんじゃないですけど、影の中にどんだけ入るんでしょうね。やり様によっては、奇襲し放題なのですが……
二人は…気絶しているようですね。え? 運んでいる内に気絶した? あ~うん、フワフワさんと違って、住み心地は良くないようですね。プルさん経由の奇襲は難しそうだ。
ま、気絶しているなら好都合。コアさん、<鑑定>お願いします。
名称:草人(草人、穴人、その他)
氏名:ミール
分類:現体(物質:魔力=85:15)
種族:亜人族(カッターナ王国所属)
LV:18 (最大レベル58 進化適性有)<気絶(小)><窒息(小)>
HP:1810 /1810
SP: 985 /1825
MP: 633/ 635
筋力:1130
耐久:860
体力:860
俊敏:1680
器用:1855
思考:285
魔力:285
適応率:10(Max100)
変異率:10(Max100)
スキル(残り容量/最大容量 230/420)
・肉体:<状態異常耐性LV5><毒無効LV2><精神耐性LV3><幻覚耐性LV3>
<暗視LV3><快聴LV1>
・技術:<短剣術LV8><疾走LV7><跳躍LV3><転がるLV2><回避LV3>
<受け流しLv3><踏ん張りLV5><団結LV5><突進LV7><身体操作LV7>
<隠蔽LV7><偽装LV2><気配感知LV5><動体感知LV8><危険感知LV9>
・技能:<身体強化LV7><拡声LV1>
称号:<奴隷>
名称:谷人(谷人、草人)
氏名:キーク
分類:現体(物質:魔力=70:30)
種族:亜人族(カッターナ王国所属)
LV:19 (最大レベル63 進化適性有)<気絶(小)><窒息(小)>
HP:1880 /1880
SP: 901/1880
MP:2470 /2770
筋力:470
耐久:470
体力:900
俊敏:1770
器用:1950
思考:1180
魔力:1180
適応率:10(Max100)
変異率:10(Max100)
スキル(残り容量/最大容量 250/430)
・肉体:<状態異常耐性LV5><毒無効LV2><精神耐性LV5><幻覚耐性LV5>
<暗視LV1><快聴LV3>
・技術:<武術LV3><体術LV3><短剣術LV3><疾走LV7><跳躍LV3>
<転がるLV2><回避LV3><受け流しLv3><踏ん張りLV5><団結LV5>
<身体操作LV7><隠蔽LV7><偽装LV2><気配感知LV8><動体感知LV5>
<危険感知LV9>
・技能:<身体強化LV8><突進LV7><念話LV1>
称号:<奴隷>
…………奴隷、ねぇ。人間では無いですし、訳ありでしょうかね~。しっかし、バランスのいい二人組ですね。役割分担がしっかりしているんでしょう、目と耳で特徴が別れている。
う~む、これは……欲しいですねぇ。
「貰います。しかし、お茶を入れるのが上手くなりましたね。冒険者として活動していたのでは無いのですか?」
「メルル、仕事中も休憩中に入れる事は度々ありましたし、件の御令嬢に入れる事もありましたからな」
な~にやっているんだか。てかその御令嬢は、ちょっかいを出して来た方ではなかったのでは?
「ま、いいや。で、この数値は高いので?」
「メル…例年より高いとの事です」
「ふむ、なら売れそうですね」
そんなこんな、御昼のティータイムを堪能しながら御勉強。ゴトーさんや他に潜入している方達から集まった情報を、頭の中に詰め込んでいく。流石に、コアさんから離れすぎると処理能力が落ちるのか、結構時間が掛かっている。
需要とか物価、常識等々、大体は報告に上がっていた情報と同じですし、急いでも居ないので大丈夫ですがね。
因みに、ここはカッターナ王国の最南端、ベルノンド王国と言われていた場所らしい。一応王族も残って居ますが、まぁ、形だけですね。然も、それなりに新しい国らしく、ここ数十年の間にできた国なんだとか。
広さは、エルタール帝国を参考にするのであれば、主要都市レベル。
北側には、ちょっと大きめな河が流れており、そこを境として、北側がカッターナの領地と言うか、小国群が存在していたのですが、元々森であったここを切り開いて、勝手に…勝手に建国したのだ。
その為、元々この地に住んでいた、現在の森に存在している獣人や亜人、森にすむことが多い森人とかですね、彼等の国とは戦争状態。
もうね……国と言うよりも街とかでは無いので? あ、王は居るのですね……それって領主って言いません? 治める王がいないので、実質王? 詳しくは無いですが法律とかは? 無いですかそうですか。やる気ねぇな、ここの統治者。
……もうこれ王国じゃ無いよね、カッターナ。真面目にやっている王族の方々に謝罪するレベルですよ。
そして、現在進行形で我が家に踏み入っている奴らの中にいた獣人さん方は、予想はしていましたがここの出身らしい。ゴトーさん達が入手した情報と、何人か助けた方達への聞き取りで確定しました。
解放したら送り届けなきゃ……わ~い、仕事が増えたぞ~……はぁ。
一応行動を起す時の事を考えて、アルサーンから避難してきた獣人さん達に、事前に協力要請でもしておきましょうか。
何かと気にかけていましたし、違う国とは言え、同類が居た方が落ち着いて対応してくれるでしょう。何せうちは、魔物しか居ませんからね~。掻っ攫う以外の手段がないのですよ。後は、人間だけを一掃して、強制的に契約者不在状態にして仕舞ってから回収するとかでしょうかね?
まぁ、まだまだ先の事ですけどね。今はこの国をむしり取る事の方が最優先です。
安全な場所を確保、保有していない状態で開放しても、路頭に迷う者が出ますからね。やるなら最後まで面倒見ますとも。優先順位は、家の子達が上ですが。
「それで~? これは何のマークですか?」
「イラ教の支部。教会の場所ですな」
うえぇ? これ全部っすか。
え~っと~? ひーふーみー……大小合わせて10はありますね。土地と比較して、余りにも多い。普通こういったのって、町に一つとかそれ位では? この国だけで、どんだけおっ立てているんですか。
教会の支部の役目と言ったら、信仰や教義の布教、街とかコミュニティの中心とか交流の場であったり、児童の保育とかでしょうかね?
人間の生態を考えると、ろくに機能しているとは思えないのですがねぇ……むしろ他の役目が有るのでしょうかね? 例えば監視とか……
(ぱぱ~、つれてきた~)
ゴトーさんの補足を受けながら書類を見ていたら、足元から声がした。
下に視線を向けると、テーブルの影から、ニョキっとプルさんが姿を現す。捕まえたと報告を受けてから、思いの外時間が経って居た様だ。
その姿を見て、思いついた嫌になる思考を打ち切る。所詮妄想ですし~? ……対策だけは考えておきましょう。
「お帰りなさい、プルさん。遅かったですね?」
(朝になって影が途切れちゃったから、遠回りしてた)
あぁ、そう言えば、もう日が高いですね。闇影粘液では、影の中以外は普通にしか移動できませんし、仕方が無いか。プルさんの種類も増えましたし、今度からゴトーさんに任せる子達を増やすので、その辺りも改善されるでしょう。
「ご苦労様でした。捕まえた二人を出して貰えますか?」
(は~い…ん、っぺ)
真っ黒なプルさんの中から、二人の成人男性が吐き出される。フワフワさんじゃないですけど、影の中にどんだけ入るんでしょうね。やり様によっては、奇襲し放題なのですが……
二人は…気絶しているようですね。え? 運んでいる内に気絶した? あ~うん、フワフワさんと違って、住み心地は良くないようですね。プルさん経由の奇襲は難しそうだ。
ま、気絶しているなら好都合。コアさん、<鑑定>お願いします。
名称:草人(草人、穴人、その他)
氏名:ミール
分類:現体(物質:魔力=85:15)
種族:亜人族(カッターナ王国所属)
LV:18 (最大レベル58 進化適性有)<気絶(小)><窒息(小)>
HP:1810 /1810
SP: 985 /1825
MP: 633/ 635
筋力:1130
耐久:860
体力:860
俊敏:1680
器用:1855
思考:285
魔力:285
適応率:10(Max100)
変異率:10(Max100)
スキル(残り容量/最大容量 230/420)
・肉体:<状態異常耐性LV5><毒無効LV2><精神耐性LV3><幻覚耐性LV3>
<暗視LV3><快聴LV1>
・技術:<短剣術LV8><疾走LV7><跳躍LV3><転がるLV2><回避LV3>
<受け流しLv3><踏ん張りLV5><団結LV5><突進LV7><身体操作LV7>
<隠蔽LV7><偽装LV2><気配感知LV5><動体感知LV8><危険感知LV9>
・技能:<身体強化LV7><拡声LV1>
称号:<奴隷>
名称:谷人(谷人、草人)
氏名:キーク
分類:現体(物質:魔力=70:30)
種族:亜人族(カッターナ王国所属)
LV:19 (最大レベル63 進化適性有)<気絶(小)><窒息(小)>
HP:1880 /1880
SP: 901/1880
MP:2470 /2770
筋力:470
耐久:470
体力:900
俊敏:1770
器用:1950
思考:1180
魔力:1180
適応率:10(Max100)
変異率:10(Max100)
スキル(残り容量/最大容量 250/430)
・肉体:<状態異常耐性LV5><毒無効LV2><精神耐性LV5><幻覚耐性LV5>
<暗視LV1><快聴LV3>
・技術:<武術LV3><体術LV3><短剣術LV3><疾走LV7><跳躍LV3>
<転がるLV2><回避LV3><受け流しLv3><踏ん張りLV5><団結LV5>
<身体操作LV7><隠蔽LV7><偽装LV2><気配感知LV8><動体感知LV5>
<危険感知LV9>
・技能:<身体強化LV8><突進LV7><念話LV1>
称号:<奴隷>
…………奴隷、ねぇ。人間では無いですし、訳ありでしょうかね~。しっかし、バランスのいい二人組ですね。役割分担がしっかりしているんでしょう、目と耳で特徴が別れている。
う~む、これは……欲しいですねぇ。
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