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【閑話】 魔法と魔術と魔具とスキル

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○魔法とは?

魔力を特定の物質やエネルギーに変換し、操作することを魔法と言う。
自然界でも同様の現象が起こっており、これによって世界は成り立っていると言っても過言ではない。
長い年月をかけて、魔力は物資やエネルギーに変換され、劣化した物質は魔力へと戻ることで、世界中を循環している。

そして、生物内でも同様の現象が起こっており、体内にある魔力は、その生物の意思に反応する。それによって、魔法と言う現象を起こすことが可能なのである。だが、生物が発動した魔法で変換された物質は、極端に不安定であり、すぐに崩壊し魔力へと再変換されて仕舞う。

魔力が変換される際、周辺の環境に大いに影響されることが分かっており、生物内も同様である。
その為、魔法を使用する場合、使用者の資質に大きく左右される。
その資質を属性と呼び、大きく《光・火・風・水・土・冷・闇》の7の項目に分けられている。
得意な属性は誰しも持っており、持っている属性に遠い属性ほど、扱いが困難になる。
種族によって得意な属性が偏ることや、複数の属性を持つこともあり、人種の場合、母親の特徴を受け継ぐ傾向がある。
特定の属性魔法を使用し続けると、その属性に対応したスキルを習得することが可能である。

自然を崇拝する、精霊教が最も神聖視する技術でもある。


―――


○魔術とは?

魔力が流れる道を造り、その間に術式を挟むことで、魔法やスキルに類似した効果を発動する技術である。

引き出される効果は術式によって変わり、長年の実験によって、様々な効果を持った術式は発見されている。だが現時点で、その法則性は確認されていない。

様々な系統が存在するが、組んだ術式に直接魔力を流し発動させる《流入式》と、円の内側に術式を組み、円内に魔力を流し発動させる《循環式》の二つが、現在主流となっている。

流入式は、術式の両端から魔力を流し発動する為、容易に作成することができ、術式の効果を知るのに適している。反面、一定の速度と量で魔力を流さないと、発動が困難である。

循環式は、円内で魔力が循環する為、発動に必要な魔力が集まれば発動する。その為、一定の結果を求める場合に適している。反面、規模の調整ができず、現在では複雑な式を組むのが困難である。

一般人の中には、魔法と同一視している者も多いが、全く別の技術である。
術式が完成すれば、安定した効果が見込めるため、魔道具の形で世間には広まっており、今では生活に欠かせない技術となっている。


―――


○スキルとは?

スキル。これは生物が必ず持つもので、スキル<鑑定>や類似するスキル、特殊な魔道具などで情報を読み取ることで、確認することができる。
スキル<鑑定>で得られる情報が、生物と非生物で異なることから、現在は、魂の有無が関係している考えが主流となっている。

では、スキルと魂との関係は何か? 数多の生物の魂とステータスを比較することによって、ある傾向を確認することができている。
魂が大きいほど、成長の際のステータスの上りが高く、密度が高いほど、ステータスの総合値が高くなる。

そして、スキルにも同じ傾向がみられており、魂が大きいほど強力なスキルや多くのスキルを取得でき、高密度なほどスキルの習得が速い。このことから、一つの仮説が浮上した。

スキルは魂から生まれ、かつ保有しているのではないか?

という考えだ。

探究者の間では、この考えが最も有力とされ、研究が進められている。
魔道具の開発も進んでおり、魂に存在すると思われるスキルの存在を、確認する為の魔道具の研究開発も進められている。






―エスタール帝国発行、技術省所属、アラネラ・バーキン書、魔法と魔術と魔具とスキル・基本編、抜粋―
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