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36 害虫駆除(団子虫・飛蝗・蜘蛛編)

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何かを満たしてくれる何かに向けて、穴の中を一心不乱に進んでいく。だと言うのに、急に前の奴らが進まなくなった。何で進まない、邪魔だ!

「ゲギャ!?」

突然、目の前の奴が吹き飛んだ・・・何があった?
ゴロゴロと、周りから音がする。何かが辺りを転がっているのか?

―――

団子虫ボール

隣の道を、どたばたと走り抜ける音が響いてくるね。
僕たちは、裏道からこの隠し部屋に集まったから、向こうは気が付いてないっぽいね。
気が付いていても、こっちには来ないかもしれないけどね。僕たち程度の小物数匹と、コアさんじゃ魅力が全然違うからね。
この部屋には僕以外にも、飛蝗グランパーさん、蜘蛛タラントさん、アルトさんが集まっている。

ギュルルルルルル~~~~!!!

~<回転LV2>が<回転LV3>になりました~

そんな中、僕は回り続けていた。飛び出しそうなのを蜘蛛タラントさんの糸で作った網で止めてもらい、今か今かとその時を待つ。
とにかく早く!最大速度まで、加速アクセル加速アクセル!加速(アックセル)~!!

「キ!(道が埋まったよ)」

アルトさんから報告が入ってきた、出番かね! こっちは準備万端ね!
蜘蛛タラントさんが糸を操作して、隠し扉を開ける、そして

「ギ!(おら、ぶっ飛べ!!)

飛蝗グランパーさんに蹴り飛ばされる、突撃~~~!!

隠し部屋から、通路へと飛び出す。その通路の前後は、隠し部屋の戸が開くと同時に閉じられる仕組みになっている。反対側では、別の通路が出現して、相手はそっちに流れ込む予定になっているんだよね。別にこいつらは、仲間同士って訳じゃないみたいだし、この空間に無理に押し入ろうとはしないね。

「ゲギャ!?」

飛び出すと同時に、何かにぶつかった。これはそんなに固くないからお腹かね? 壁でも走ってたのかね?
他の壁からも、皆が猛スピードで飛び出してきて、害虫があちこちに吹き飛んでるね。
道を塞がれて、周りの奴が吹き飛べば混乱しても仕方がないね。しかも、相手から見たら僕たちは小さいからね、こんな状態じゃ、見つけるのも大変なんじゃないかね?
大丈夫そうなので、そのままの速度で移動続行! 壁を走り、天井を駆け、飛び跳ねて敵を吹き飛ばす。転んでいる敵を見つけたら、無防備な腹を踏み締める。

~<跳ねるLV2>が<跳ねるLV3>になりました~
~<高速移動LV2>が<高速移動LV3>になりました~
~<踏み付けLV2>が<踏み付けLV3>になりました~

僕たちの力じゃ倒し切ることは出来ないけど、弱らせて混乱させるくらいはできるね。速度とSPが少なくなって来たから、隠し部屋へと引き返す。
その後を、敵が追いかけて来たけど大丈夫だね。

「ギ!(ォラ!)」

出入口横に待機していた飛蝗グランパーさんの蹴りが、害虫の頭に直撃した。首が90度曲がってたけど、死んだかね?

~経験値を取得しました。LV3からLV4になりました~

あ、死んだっぽいね。ソレよりも、

「ム(あれでよかった?)」
「へ(完璧、いい仕事だ)」
「キ(うん、糸に捕まって動けなくなってる)」

僕達は、ただ走り回ってただけじゃないんだよね。飛び出すとき、一緒に蜘蛛タラントさんの糸を引っ張っていたんだよね。
蜘蛛タラントさんの糸は、芋虫キャピターたちの糸と違い、凄い丈夫なんだよね。樹液ブースト状態だとそれはもう、何で出来てるのって言いたいぐらい固いのね。

「ム(仕上げするね?)」
「へ(固定は終わってる、ヤレ)」

蜘蛛タラントさん側の糸の固定は終わってるらしいので、僕も予定の場所に体と糸をセットする。そして、

ギュルルルルルル~~~~!!!

加速アクセル加速アクセル!加速(アックセル)~!!とにかく加速(アックセル)~~!!

「「「「ゲギャ~~!?」」」」

遠くから、あの害虫の鳴き声が響いてきたね。

~経験値を取得しました。LV4からLV5になりました~
~経験値を取得しました。LV5からLV6になりました~
~<回転LV3>が<回転LV4>になりました~
~経験値を取得しました。LV6からLV7になりました~

糸を完全に巻き取り終わる。う~ん、最大値まで溜まらなかった、残念だね。

「ギ!(それじゃ、生き残りを狩ってくるぜ!)」
「へ(ああ、行ってこい)」
「キ(無事な奴も数匹いるから、気を付けて)」

飛蝗グランパーさんが通路に出て行った。まぁ、大丈夫だよね、あいつ等馬鹿だもんね。
その間、僕たちは休憩だね。SPが回復して、全滅が完了したらもう一回だね。次こそはレベルマックスになるね!!

~経験値を取得しました。LV7からLV8になりました~

向こうも順調そうだね、うん!
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