ブチ切れ世界樹さんと、のんびり迷宮主さん

月猫

文字の大きさ
上 下
36 / 330

35 害虫駆除(甲虫編)

しおりを挟む
目の前にいるメシに食らいつく、動くメシなんて初めてだ、中々大きいし食べ応えがありそうだ。奥にある何かの前に食べてみるのもいい。
・・・? 噛めない、・・・固い? 食べれない!! フザケルナ! フザケルナ! フザケ―――

「ゲギャーーーー!?」

―――

甲虫ビールト

蟷螂マンティアが進化の為に後ろに下がった。新しい蟷螂マンティアが前に出るが、進化にどれ程時間が掛かるかは分からん。
予定通りに、間合いを詰め、接敵範囲を狭める。これで、蟷螂マンティアどもの獲物の数が減るが、時間は稼げる。その分殲滅速度が落ちるが、そこはわしらが耐えればよいことじゃ。

そして、蟷螂マンティアが捌き切れなかった害虫が、わしらにまで噛みついてきた。
そのまま、押し切ろうとしてくるが・・・ふむ、足腰がなっとらんな、幾ら力が有ろうと活かし切れておらん。踏ん張りが足りんのう。
そこへさらに、害虫の上に他の害虫が乗り上げ、噛みついてきよった。えぇい、ちまちまと鬱陶しい! 攻撃とはこうやるのじゃ!
外殻は固く、わしらでは傷を付けることもできん。だが、腹はそこまでではない、害虫の腹の下に潜らせていた角を、思いっきり上へと振り上げる。

「ゲギャーーーー!?」

天井に叩きつける形で、角が害虫の腹にめり込む。
痛みの為か、叫び声を上げ噛付いていた牙を放しよった。阿呆が、空中で移動が出来んもんが、簡単に離すで無いわ! そんな体勢では何もできんじゃろ!
空中でもがく害虫の腹へ向かって、再度角を叩きつける。

何度も「ゲギョ!?」

何度も「ギョ・・・」

何度も!「・・・・」

~経験値を取得しました。LV2からLV4になりました~
~<角LV6>が<角LV7>になりました~
~<身体操作LV1>が<身体操作LV3>になりました~
~<肉体強化LV5>が<肉体強化LV6>になりました~
~<槍術LV2>が<槍術LV3>になりました~
~<踏ん張りLV4>が<踏ん張りLV5>になりました~
~<外殻LV2>が<外殻LV3>になりました~
~<連撃LV1>を習得しました~

フン! 根性のない奴らじゃ。死んだ害虫を後ろへ放り投げる。
蟷螂マンティア程ではないにしろ、わしらでも狩ることが出来るか、良い意味で想定外じゃの。
ついでじゃ、蟷螂マンティアが始末した害虫も放り投げて、足場を確保する。と、ちょうど角を振り上げた体勢で、害虫が突っ込んできた。
なんじゃ、その馬鹿にするかの様な目は? 先の程の攻撃を見て、こちらの下にでも潜れば勝てるとでも思ったか? 少々他よりも頭は回るようだが・・・舐めるでないわ! 阿呆が!

ドゴン!

害虫の脳天に自慢の角を叩きつける。ふむ、さすがに固いのう。だが、衝撃を全て防ぐことは出来ん様じゃな。顔が地面に埋まり、足をひくつかせておる。脳でも揺れたかの?

~<槌術LV2>が<槌術LV3>になりました~
~<全力攻撃LV7>が<全力攻撃LV8>になりました~

しかし、一撃で屠れんのでは、隙が大きいのう。もう一度やればれるかもしれんが、得策ではないか、ならば!
細かいことをしている余裕はない、角を害虫の体の下に入るように、土ごと突き刺す。貴様らもついでじゃ、新たに迫ってきた害虫共々、前へ吹き飛ばす!

~<突き飛ばしLV3>が<突き飛ばしLV4>になりました~

もしアルト達ならば、避けるなり、踏ん張るなりして見せるものを、地面ごと簡単に吹き飛んでいきよった。
樹液の力で能力が上がっているからと言っても、相手の方が能力も高い。だと言うのに、何なんじゃ貴様らは? 気張らんか! この軟弱者どもがぁ!

―――

害虫の進行を防ぎ、吹き飛ばし、時には屠る。どれ程時間がたったか分からんが、思いの外経っていた様じゃ。

「シャ!(代わろう!)」

後ろから声をかけられた。おぉ~。おぬしは蟷螂マンティアか? 進化が終わったようじゃのう。中々渋いではないか!
だが少し待て、そろそろのはずじゃ。こやつを屠れば!

~経験値を取得しました。LV9からLV10なりました~
~<全力攻撃LV10>が<特攻LV1>になりました~
~レベルが上限へ達しました、進化が可能です。進化先を選択してください~

名称: 甲虫ビールト
氏名:  
分類: 現体
種族: 虫族
LV: 10/10 (進化可能) <活性><治癒><成長補正(中)><習得補正(中)>
HP: 372/650
SP: 120/650 
MP: 300/460 
筋力: 290(+200)
耐久: 450 (+200)
体力: 320 (+200)
俊敏: 230 (+200)
器用: 260 (+200)
思考: 220 (+200)
魔力: 220 (+200)
スキル
・肉体:<牙LV3><爪LV3><角LV9><外殻LV4><飽食LV5>
・技術:<槍術LV3><槌術LV5><団結LV5><魔力感知LV1><気配感知LV3><見切りLV3><急所突きLV3><身体操作LV4>
・技能:<身体強化LV7><連撃LV1><特攻LV1><突き飛ばしLV6><踏ん張りLV8>

うむ! 他の奴らも順次到達するじゃろ。少し下がり、進化した蟷螂マンティアに場所を譲る。進化したい気持ちはあるが、この場を放棄する訳にもいかん。こやつらの援護と壁・・・役、を・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こりゃ、必要無いのう。

ならば、わしも進化しようかのぅ。どれどれ?

進化先
上位甲虫ハイビールト
多角甲虫モスビールト
殴打甲虫ボルビールト
大角甲虫ボンビールト
砦甲虫ビックビールト
突撃甲虫ブルビールト
甲虫人ワービールト
魔甲マナビー―――

いったい、どれだけあるのじゃ、こりゃ?
しおりを挟む
感想 482

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~

はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。 俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。 ある日の昼休み……高校で事は起こった。 俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。 しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。 ……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

処理中です...