神の加護を受けて異世界に

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海の国マリンゴールド

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ーー 旅は続くよ、次は海だ


グリンランド王国を出発した僕たちは進路を東に向け海に面した国、マリンゴールド王国に向かった。

聞くところによるとマリンゴールド王国はとても暮らしやすい地形なのであるが、

夜になると海から魔物があがってきて村や街を襲うため、

昼と夜の生活が天と地ほど違うと言われているそうだ。


馬車で進む事20日、風に乗って海の匂いがし始めた、すると高い城壁に囲まれた城塞都市が見えてきた。

王都であるマリーンの街は昼の街と言われ旅人も朝早くから昼過ぎまでしか滞在せず、

直ぐに他の国へ立ち去るため、交易が少なく活気があまりないそうだ。

確かに城壁の外側は魔物の攻撃を受けたような跡が各所に見られ、

所々は乗り越えられたような場所が見えた。

「確かにこの様子では夜はこの街にいたくないかもしれないな」

と呟いた僕の言葉に頷く同行者達、するとエストレーナが

「使徒様、何か良い手立ては御座いましょうか?」

と聞いてきた、僕は

「実際に見てみないと分からないかも」

と言いつつ魔物らの足跡を確認していった。


門を潜ると疲れた顔の兵士と急かされるように買い物を済ます市民の姿が見えた。

今夜の宿を探すため露店の店主に幾つかの品物を購入しながら

「この街に来たばかりなんだが何処かいい宿はないかい」

と尋ねると、いくつかの宿の名を口にした露店主が

「俺が言うことじゃないが、ここは夜物騒だ早めに他国に移動することをお勧めするよ」

と呟くように言ってくれた。


僕らは露店主の勧めた一つの宿屋に草鞋を脱いだ、

「しばらくお世話になります」

と挨拶する僕に店主は

「しばらく・・そうですか。どうぞごゆるりと」

と言って宿帳を差し出した。


その後僕らは教会、冒険者ギルド、王城にと手分けして情報収集と挨拶を行った。

すると王城から使者が夕刻に現れ明日にでも王が会いたいと伝えて慌ただしく王城に帰っていった。

宿は夕刻以降になると固く扉を閉め外出を禁じているようだ。

僕はエストレーナと二人で移転魔法で城壁の外に移転し夜の状況を確認することにした。

海が見渡せる小高い丘に腰を下ろし見ていると波間から何かが這い上がってきた。

よく見るとそれは魚の顔をした人の姿で魚人族と思われた。

100人ほどの魚人族が現れると何処からともなく馬車が近づき武器を手渡しながら

「今夜もしっかりやれよ、約束通りな」

と人族と思われる男の声が聞こえた。

数人の魚人族が何かを詠唱すると海から巨大な魔物が10体ほど現れた。

多分召喚魔法かティムだろうなと思いながら僕らはその後をついていった。


魚人族らと魔物は城壁にたどり着くと水魔法で攻撃し始めた、


城壁に強い水魔法を毎晩当て続ければ脆くなり崩れ始めるのも当然、

しかし攻撃の度合いが手加減しているように見えた。

僕はその後引き上げる魚人族の武器を受け取った馬車の男の後を付けることにした。

男は南下すると大きな入江に入り姿が消えた。

そこで索敵しながら男を探すと近くの洞窟にいることがわかった。

洞窟に気配遮断の魔法をかけて入ると、入江の水が洞窟の奥まで続いていて船が一艘泊めてあった。

「今夜の首尾はどうだった」

別の男が船上から男に声をかけたすると男は

「問題ない、かなり城壁が崩れてきたもうそろそろ、

 宣戦布告して攻め込んでもいい頃だろう」

と答えると船上の男は

「なら魚人の人質も始末していいな」

と言いながら船を入江から海に走らせた、僕はそのまま船に乗り込み行き先を確認する。


朝日が昇る頃船はある港に入っていった。

船が係留され男が降りるのを待って僕らも港に降りると男を付けながら漁師らに声をかけた。

「ここはどこの港だい」

と尋ねると一人の漁師が

「なんだここがどこも知らねえって迷子か?ここはゼスト王国の北端の港町ミラージュだ」

と教えてくれたのでさらに

「ここは夜に魔物に襲われないのか?」

と聞けば

「魔物の!そんな話は知らんなそういえば隣の国に魔物が出ると聞いたがここじゃ聞いたことがねえな」

と教えてくれた。

その後男はこの街を治める領主の館に入っていったので、

こっそり聞き耳をたてながら侵入すると領主との会話が聞こえてきた。

「ミラージュ様、もうそろそろ良いかと思ます。

 王国には今から連絡しますのでご準備と例の人質の始末をお願いします。」

と言うと

「そうか分かった直ぐに準備をさせよう。」

と答え、近くの家臣に何事か指示していた。

僕はこの屋敷内の索敵を実施し地下牢のようなところに何人かの人の存在を確認していた。

エストレーナを連れて地下牢に向かう途中兵士が見張りをしていたが、

それらを眠らせ外の林に移転させながら。

すると地下牢に弱りきった魚人族が5人いるのを見つけた。

僕は、治療しながらグリンランド王国内の馬車に移転した。

「ここはどこです、あなたは誰ですか?」

治療の効果で意識を覚醒した魚人族の一人が僕に質問してきた

「気付きましたか、ここはマリンゴールド王国のある場所です。

心配する必要はありません僕が君たちを見つけ助け出したのですから。

 ああ言い忘れていました僕はカムイと言います」

と答えると、その魚人族が

「グリンランド王国・・・カムイ様・・・あなたにお願いがあります。

 私達魚人族をお助けください」

と涙ながらに訴えてきた。


話を聞くと魚人族はこの辺りの海に住む亜人族で、

海の魔物をティムして海の食材を陸地の種族と物々交換しながら生活してきたという。

しかし突然ゼスト王国の者達が彼ら族長達を騙し捕らえ、

何か不条理なことを行わせているらしいと言うこと。

であった、そこで僕は昨夜見たことを話すと魚人族は、

「なんと言うことそれを知っていれば我らは自害したものを」

と言う言葉に僕は、

「それは余計ダメだったでしょう。
 
あなた達が生きているように見せかけて、

更なる要求をしていた可能性すらあります」

と答えると下を向いて沈黙したがさらに僕が

「あなた達を殺しこの国を攻め込む理由を作ったゼスト王国が、

 魚人族をそのままにすると思いますか。

 多分迫害することは目に見えていますよ。

 僕に任せてくれませんか悪いようにはしませんから」

と言うと

「あなた様の言う通りにいたします」

とやけに素直に納得したようだった。



ーー 弱きを助け悪を撃つ!


その日の午後僕は王城に上がると王との謁見を行った、王は疲れた顔で


「その方が話に聞く使徒様であるかこのマリンゴールド王国に何用があって来られた」

と言うので

「魔物の攻撃に困っていると話に聞きお手伝いにと思い来ました、何かお手伝いはありますか?」

と言うと王は

「お前のような子供に何ができると言うのか、できると言うならそれを見せてみろ話はそれからだ」

とけんもほろろの様子で言うのを手で制して

「一つだけご忠告を、隣のゼスト王国が攻め入る準備を始めています対応のご準備を」

と言いおくとその場を去った、すると王は宰相を呼びつけ

「あの小僧が隣国のゼスト王国が我が国に攻め入ろうと準備していると、

 言い残して立ち去ったわ、まさかそのような事はなかろうな」

と問いただすと

「恐れながらそのような噂はございますが確認はしておりません」

と答える宰相に王は

「直ちに確認せよ、もしそれが本当ならわしは誠に失礼な言葉を口にしてしまった」

と先程の自分の言葉を後悔し始めた。



その夕刻僕は助けた魚人族を連れて馬車であの海岸にやって来ていた。

すると闇夜に乗じて一人また一人と魚人族が波間に姿を表す、

そこに現れた馬車の男が魚人族に近づく前に僕が馬車の前に姿を表す。

「なんだ小僧、ここに居たら魔物に殺されるぞ早く帰んな」

と言う男に僕は

「帰るのは貴方ですよただ用が済むまでは牢に入ってもらうね」

と言うと男は素早く剣を抜いて切り掛かってきた。

難なく交わすと僕は雷撃で男を拘束し馬車の後ろに押し込め呆気に囚われている魚人族に

「あなた達を拘束している人質はここに無事助け出しています。

 代表の方はこちらに来て確認してください」

と声をかけると数人の魚人族が馬車に近づいて来て、

馬車から降りてきた5人の魚人族を見て涙を流しながら再会を喜んだ。

しばらくして魚人族の代表という男が僕にこう言った

「我々は人質を取られたと言えども人族を毎夜襲ってしまいました、

 この責めは私が負います」

と神妙に言うので僕は

「おかしなことを言う人達ですね。

 この国は魔物が溢れて困っただけであなた達の存在は見ても居ませんよ。

 ただしばらく海の底で静かにしておいてもらえればいいかと思いますが、

 心配する事はないと僕が保証しましょう」

と言うとその場にいた魚人族が全員両手を着いて

「あなた様の言うとうりにいたします」

と言うと海に帰っていった。


その日は最近では初めて魔物が襲ってこない夜だったことから、

街の人はどうしたのかと逆に不安になっていたがその時僕が、

「みなさん知らないんですか?

 海の魔物は魚人族が昨夜追い返してくれて昨夜から襲わなくなったんですよ」

と魔法を使い大きな声で言うと

「坊やそれは本当かね」

「それならよかった」

と市民が口々に喜びを口にしていたら、城の兵士が駆けつけ僕に剣を向け

「お前か民衆を謀る者は!」

と言うとそばに控えていたエストレーナが

「無礼者!使徒様に剣を向けるとはこの国に天罰を望むのか」

と恫喝すると兵達は慄きその場に剣を捨て

「お許しください」

と詫びを入れだしたので僕は

「いいえ貴方は仕事に誠実な人です。

 今後魔物の襲撃は無くなりましたが隣の国が不穏な動きを見せていますから、

 これからも注意深くいてくださいね」

と言うと

「分かりました皆にそう伝えます、失礼致します」

と言いながら城に去っていった。

その様子を聞いていた市民は

「使徒様だそうじゃ、生きているうちに見ることができてしあわせじゃ」

と高齢の男性が言うと皆僕に頭を下げたのだった。



ーー マリンゴールド王国王城にて


国王は宰相の報告を聞きながら

「真にゼスト王国がここに攻め入る準備をしているのだな」

と念押しすると宰相も

「間違いありません数日うちに国境を越え進行してくると思われます。

 直ちに壊れた城壁を修繕し体制を整えなければなりません」

と言う言葉に王も

「そうじゃのしかしまた魔物が襲ってくれば・・、」

と言っていたところで別の報告が入った

「申し上げます、市中で魔物がもう襲って来ないと言い触れていた者に声をかけたところ、

 使徒様であることが判明。

 そして魔物は魚人族が追い払ったのでもう来ないと申されたそうです」

と報告したそれを聞いた国王は

「使徒様がそんなことをそれが本当であれば敵はゼスト王国のみ。

 早急に城壁を直し兵を集めよ。

 可能であれば誰か使徒様を呼んでもらえぬかもう一度話がしたい」

と命じた。

王に請われる形で僕は再度王城に出向き王と対面すると

「先日の失礼ヒラに御容赦してくだされ。

 使徒様がおっしゃる通り隣国ゼスト王国が我が国に侵攻してくるとの情報を得ました。

 これからこの辺りは戦場となります使徒様においては早急に避難をお願いします。」

と言うと

「何を勘違いしているのですか、私が避難するわけがないでしょう。

 この度の戦争はゼスト王国に非があります、

 天罰というものをその目に焼き付けてもらいましょう。」

と言うと使徒様は王城を出てゼスト王国側に馬車を進めたと報告があった。

王は

「使徒様は何をなさると言うのか?

 天罰と言われたが何をそこまでお怒りになっているか誰かわかる者はいるか?」

と周囲に声をかけるも誰もその答えを知らないようだった、そこで王は

「しばらくは使徒様の行動を見守りその間に防御を固めよ」

と命じた。


国境沿いの村にたどり着いた僕は村長に

「ゼスト王国が進軍してくる、しばらく王都の方に避難しておきなさい」

と伝え村人を避難させるとエストレーナに

「ゼスト王国軍の規模と位置を確認してきなさい。

 それと途中人がいれば避難をさせてください」

と命じた。



ーー ゼスト王国がミラージュ子爵軍


「ミラージュ様これで我がミラージュ子爵も伯爵いや侯爵は間違いありませんな」

と家臣の一人が笑いながら話しかけた話しかけられたミラージュ子爵は

「お前の言う通りであった。

 これから壊れかけたグリンランド王国王都の城壁を壊し降伏させればいいだけの話。

 進軍の速度を速めよ」

と意気揚々に進軍していった。


それらを遠目に見て確認したエストレーナは、直ぐに戻ると敵軍の規模と位置を報告した。

僕は既にMAPでその情報は確認していたが改めて戦略を練った。


後山二つという位置で僕は、進軍する兵の前に姿を表しこう言った、

「これより先に進む事は僕が許さない、進めば死が待つだけだ」

と言うと、軍隊と僕の間にいく本かの稲妻を落としてみせた。

それを見たゼスト王国軍は非常に狼狽しその歩みを止め幾人かはその場から逃げ始めた。

すると後方から10頭の馬に乗った兵士が現れ、

「お前が怪しげな妖術で皆を惑わしている者は、俺が相手してやる。」

と剣を抜いて駆けてきた。

するとエストレーナが前に出て

「お前らの相手は私で十分だ」

と相手をする様子を見せ、襲いかかる兵士を次々に地に落とし意識を刈り取っていった。

すると弓兵が現れ一斉に弓を射て来たが全ての弓を結界魔法で防ぐと僕は土魔法を発動した。

地面が大きく揺れだし僕とゼスト王国軍の間に大きな亀裂が入り通行できなくしてから、

再度雷撃をゼスト王国軍を追い立てるように落とし始めると我先に逃げ始めた。

「何が起きているんだ!誰か説明しろ、なぜ逃げる止まれ」

とミラージュ子爵の隊長が叫ぶも、

皆その声が聞こえないように逃げ去ってそれを追うように雷が降り落ちて来た。

これではまずいと思った隊長は、子爵を伴い自国まで引き返すしかなかった。


すると国境を越えたところで国境沿いに山と見間違えるような城壁が姿を現し始めた、

「あれはなんなのだ!」

ミラージュ子爵の声に応える者は存在せず、ただ目の前に突然少年が姿を現し

「お前が今回の元凶だな、天罰を下す覚悟せよ」

と言うとミラージュ子爵に雷撃を落とした。

少年は子爵を捕らえると馬車に詰め込み周りの兵士に対し

「手向かえすれば誰一人として許さぬ、武器を捨て降伏せよ」

と言うと数人の兵士が手向かおうとした瞬間「ドドーン」と言う雷鳴が響き、

兵士たちが黒焦げとなった。


その姿を見た他の兵士は武器を捨て平伏すと降伏した。

無人の野を行くように少年の乗った馬車がゼスト王国の王都に向け進む。

次の日ゼスト王国軍の本隊に出合った少年の乗った馬車は、

その進軍を止めるように立ち止まると馬車から少年が降り立ち、

進軍する軍隊に向かいこう言った

「我は女神の使命を帯びてこの地に生まれいでたカムイなる。

 此度の戦果の火種はゼスト王国軍にあり、ここより先はこの僕が許さぬ。

 心して参れ」

と声を魔法で広げて伝えると。

馬車が一台姿を現した、その馬車から若い男が姿を現し僕に黙礼すると

「我はゼスト王国の第一王子ゼットン。

 其方が使徒であるならばその証拠と我が軍の非を申されよ」

と声高々に訴えた。


僕は馬車からミラージュ子爵を引き摺り出すと王子の前に引き出し

「汝事実のみを申せ」

と命じたすると子爵は今までの計略を一から十まで話すと、

共に協力者などの情報も話しだした。

それを聞いていた王子は、

「もうよい、我が国の恥である誰かこの恥知らずを捕らえ王都に連れてゆけ」

と言い終わると僕を見たので

「雪でも降らせましょう」

と答え魔力を練り込むと水と風を操り周辺に雪を降らせ始めたすると王子は片膝付き

「試すようなことをして申し訳ない。

 此度の戦闘心よりお詫びいたしますついては即刻マリンゴールド王国に使者を立てます」

と申し出るので

「これより後はお互いに話し合えば良かろう。

僕はこれ以上口を挟まないが心しておくようにゼスト王国は既にマイナス1ですよ」

と言い置き馬車に乗り込むとマリンゴールド王国方面に走り去った。



ーー マリンゴールド王国国王 side


「その報告は真や」

王は次々にもたらされる情報を確かめるように聞き返す

「間違いありませぬ、この目で確認しこの耳で聞きました」

とゼスト第一王子との話し合いを聞いた家臣が早馬を乗り継ぎ王に報告しに戻っていたのだ

「分かった、これで我が国は戦争を回避できたl

 魔物もその後襲来の様子がない真憂が消しとばされた思いじゃ」

と大きく息を吐いた。

すると宰相が王に

「王よ、使徒様にはなんとお話しするつもりですか?」

と聞いてきた王はしばし考えていたが

「使徒様の最近の足取りの報告を聞けばその力が人の枠をはるかに越えている事は間違いなく、

伝説の使徒様に間違いなかろう。

 それであれば神と同じく相対する以外方法はなかろう。

頭を低くしてその言葉に耳を傾け信仰を深くするのみであろう。」

と答えた。



ーー 海での会合 伝説の人とは?


マリンゴールドに戻った僕はあの海岸に向かった。

するとあの時の魚人族の男が姿を現し跪づくと

「使徒様此度は我が魚人族のためにその手を煩わせて申し訳ありませんでした。

 この御恩子孫まで忘れはしません」

と言うとその場に平伏した、僕はその手をとり立ち上がらせると

「皆同じ命、少しでも安心して暮らせるように僕はこれからも世界を回ります。

 貴方も知り得たことを僕に教えてくださいそれがあな達の恩返しになるから」

と答え海に帰した。

その様子を見ていた神父見習い従者のダンクが

「使徒様なぜ魚人族は初めから貴方が使徒様であることを知っていたのでしょう?」

と今まで疑問に思っていたことを口にした僕は

「より自然に近い生き物は自ずと神に近しい者の存在を感じるものです、ただそう言う理由でしょう」

と言ってその場を後にした。


後日その理由が判明する、魚人族の伝説に

[魚人族が窮地に立たされることあれば、

 神はその姿を子供に変えて救に来るであろう。

 その姿は光り輝いているそれまで我が種族は、

 信仰を忘れることなく平和に暮らすこと]

と言う言い伝えがあり彼らは、光属性を目で確認することができる種族であることから、

僕の存在をすぐに信じたようだった。


ーー これからのマリンゴールドと魚人族の関係


僕は三度マリンゴールドの国王に謁見しこう申し向けた

「此度のゼスト王国の暴挙で被害を受けたのはこの国と海の種族魚人族です。

 これからはお互いその存在を認めながら友好に暮らすことを望みます」

と言うと国王は

「分かっております、使徒様の言葉忘れることなく、

 末永く良き友として付き合うことをここに誓います」

と答えてくれた、僕は頷くと

「城壁は僕が直しておきましょう明日にはここを出ますので、

と言って城を後にした僕は、城壁を巡りながら土魔法でさらに丈夫で高い城壁を作り直してその日は終わった。

次の日宿に別れを告げ僕らは馬車に乗り込み次の国へと走り出すのであった。
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