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それから

二人の時間※

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「あ、…ああんっ、アル…。」

僕は切れ切れにアルバートの名前を呼んだ。四つん這いになった僕をゆっくりと指先で攻め立てるアルはいつもの様に念入りだった。アルバートは僕を焦らすのが好きみたいだ。まるで崇拝するかの如く、僕を味わって、褒め称える。

僕の生きてる全てを味わう様な、その愛撫は僕をぐったりもさせたし、辿り着けないその高みを期待させた。背中に押しつけられたアルバートの筋肉質の逞しい身体は、僕をゾクゾクさせて、甘い息を吐き出させた。


僕は背中に口づけるアルバートに懇願した。

「お願い…。きて。アルのがほしい…。」

アルバートが僕の胸をぎゅっとつねって、僕はビクビクと身体を震わせながら呻いた。それから直ぐに息を止めたアルバートが僕の中へとゆっくりと抉ってきた。それは息が止まる苦しさと、容赦なく征服される事への諦めを連れてきた。

けれどそう思ったのは一瞬で、身体が欲しがる場所に直ぐに届いて、僕は甘く喘いでしまった。アルバートは僕のそこにゆるゆると押し付けながら、僕の胸の先を苛める。


「…ん。サミュエルの中が私に吸い付いてくるよ。胸、気持ちいいんだね。」

そう首元で囁かれて、僕はドキドキと心臓を震わした。ああ、そんな意地悪されたら僕はもう逝ってしまいそう…。僕が我慢できずに、腰を突き出してアルバートのその太ましいシンボルを迎えに行くと、アルバートが呻いた。

僕たちまるで追いかけっこの様に、お互いの忍耐を試しながら、焦らしあっているみたいだった。


先にを上げたのがどちらだったのか、始まって仕舞えばそんな事は何処かに吹き飛んでしまう。僕はアルバートに後ろから激しく揺さぶられながら、自分のエレクトしたそれを揺らして嬌声を上げて仰け反っていた。

僕の肩にアルバートの手が食い込んで、きっと後でアザになるかも知れなかったけれど、今の僕にはどうでも良かった。ただアルバートの与えてくれる情熱を感じたかったんだ。

「アルっ、もっと、アルっ!」


舌打ちが聞こえた気がしたけれど、そこから僕の記憶は薄れていて、気づけば馬鹿みたいに震えながら終わらない絶頂に放り出されていた。僕を何度も深く抉りながら、耳元でアルバートが僕の名前を呼んで雄叫びを上げるのを、僕はクラクラしながら微笑んで聞いていた。

僕にはそれが、僕への愛の言葉にしか聞こえなかったのだから。ああ、アルバート、僕は一生アルバートを味わって生きていきたい。僕はきっと口に出して呟いたんだろう。アルバートは汗だくで濡れた身体を僕に重ねながら、耳元で甘く囁いた。


「サミュエル、私は一生サミュエルのしもべだよ。愛してる…。」

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