107 / 131
馬は3回目です。慣れてます。
さよならエリート
しおりを挟む
今日はいつになくウキウキしている僕。だって今日は騎士団のお迎えが来るんだもんね。僕は身だしなみが良い馬丁さんに丁寧に手入れされながら、お迎えを首を長くして待っていた。
僕のそんな様子に、エリートたちも声を掛けて来た。僕の波瀾万丈な冒険談がみんなの良い娯楽になった様で、仕事終わりは皆のリクエストで、僕が面白おかしく話をするのがここ最近の習慣になっていた。
『フォルの話が聞けなくなるのは寂しいですね。』
『あの怪物の話もっと聞きたかったな。』
『たまに遊びに来て話してくれよ。』
いや、どんだけ娯楽に飢えてんの君たち。そう言って突っ込む僕たちのやりとりを眺めながらリーダーがクスっと笑って言った。
『最初はどうなるかと思ってたけれど、結果が良ければ全て良しだ。フォルも騎士団に戻ってもしっかりやりなさい。君は騎士団所属にするには美しいから、中身もそれに見合う馬になりたまえ。』
僕はどんな時もシュッとしているリーダーに、ちょっと見惚れてボーッとしてしまった。まさに抱かれたい馬No.1だ…。そんな僕の耳に懐かしい足音が聞こえて来た。
僕は馬場に現れたウィルに駆け寄ると手を伸ばしたウィルに顔を押し付けた。あんまりグイグイ押したので、ウィルが少し笑って言った。
「フォル、ちょっと待って。転びそう。」
そう言って、ウィルは僕を撫でまくってくれた。僕はウィルに抱きしめられて心持ちうっとりとして、意識が飛んでいたかもしれない。近くで咳払いがして、そちらを見ると指揮官と副指揮官が居た。
僕はウィルに甘えているのを見られて罰が悪い気持ちで、一応二人にも撫でてもらって挨拶した。それにしてもどうしてこの二人がここに?僕のそんな気持ちが分かったのかウィルが僕の鞍を馬丁に渡しながら話してくれた。
「さっきまで第二王子と話をしていたんだ。今度の満月の時にハルに変幻するところに立ち会いたいという事だったので、まぁ今までの経緯なんかもガッツリ聴かれてね。
第二王子はまだ14歳ながら、非常に聡く、味方にするべき人物かもしれない。しかも秘密の書を彼が持っていると話してくれたよ。
内容については、直接ハルと検証したいって事だった。今度の満月の後は王宮に通う事になりそうだ。私としたら離れていた分、ハルとゆっくりしたかったが。」
そう言って、ウィルが色っぽい眼差しで僕を見つめるから、僕のあそこがミョンと出てきてしまった…。ウィルはクスクス笑うし、指揮官たちは呆れた顔してるし、エリート集団は何か騒ついてるし…。
ああ!僕とっても居たたまれないっ!誰か埋めて!
僕のそんな様子に、エリートたちも声を掛けて来た。僕の波瀾万丈な冒険談がみんなの良い娯楽になった様で、仕事終わりは皆のリクエストで、僕が面白おかしく話をするのがここ最近の習慣になっていた。
『フォルの話が聞けなくなるのは寂しいですね。』
『あの怪物の話もっと聞きたかったな。』
『たまに遊びに来て話してくれよ。』
いや、どんだけ娯楽に飢えてんの君たち。そう言って突っ込む僕たちのやりとりを眺めながらリーダーがクスっと笑って言った。
『最初はどうなるかと思ってたけれど、結果が良ければ全て良しだ。フォルも騎士団に戻ってもしっかりやりなさい。君は騎士団所属にするには美しいから、中身もそれに見合う馬になりたまえ。』
僕はどんな時もシュッとしているリーダーに、ちょっと見惚れてボーッとしてしまった。まさに抱かれたい馬No.1だ…。そんな僕の耳に懐かしい足音が聞こえて来た。
僕は馬場に現れたウィルに駆け寄ると手を伸ばしたウィルに顔を押し付けた。あんまりグイグイ押したので、ウィルが少し笑って言った。
「フォル、ちょっと待って。転びそう。」
そう言って、ウィルは僕を撫でまくってくれた。僕はウィルに抱きしめられて心持ちうっとりとして、意識が飛んでいたかもしれない。近くで咳払いがして、そちらを見ると指揮官と副指揮官が居た。
僕はウィルに甘えているのを見られて罰が悪い気持ちで、一応二人にも撫でてもらって挨拶した。それにしてもどうしてこの二人がここに?僕のそんな気持ちが分かったのかウィルが僕の鞍を馬丁に渡しながら話してくれた。
「さっきまで第二王子と話をしていたんだ。今度の満月の時にハルに変幻するところに立ち会いたいという事だったので、まぁ今までの経緯なんかもガッツリ聴かれてね。
第二王子はまだ14歳ながら、非常に聡く、味方にするべき人物かもしれない。しかも秘密の書を彼が持っていると話してくれたよ。
内容については、直接ハルと検証したいって事だった。今度の満月の後は王宮に通う事になりそうだ。私としたら離れていた分、ハルとゆっくりしたかったが。」
そう言って、ウィルが色っぽい眼差しで僕を見つめるから、僕のあそこがミョンと出てきてしまった…。ウィルはクスクス笑うし、指揮官たちは呆れた顔してるし、エリート集団は何か騒ついてるし…。
ああ!僕とっても居たたまれないっ!誰か埋めて!
11
お気に入りに追加
1,051
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
婚約破棄されたから能力隠すのやめまーすw
ミクリ21
BL
婚約破棄されたエドワードは、実は秘密をもっていた。それを知らない転生ヒロインは見事に王太子をゲットした。しかし、のちにこれが王太子とヒロインのざまぁに繋がる。
軽く説明
★シンシア…乙女ゲームに転生したヒロイン。自分が主人公だと思っている。
★エドワード…転生者だけど乙女ゲームの世界だとは知らない。本当の主人公です。
嫁側男子になんかなりたくない! 絶対に女性のお嫁さんを貰ってみせる!!
棚から現ナマ
BL
リュールが転生した世界は女性が少なく男性同士の結婚が当たりまえ。そのうえ全ての人間には魔力があり、魔力量が少ないと嫁側男子にされてしまう。10歳の誕生日に魔力検査をすると魔力量はレベル3。滅茶苦茶少ない! このままでは嫁側男子にされてしまう。家出してでも嫁側男子になんかなりたくない。それなのにリュールは公爵家の息子だから第2王子のお茶会に婚約者候補として呼ばれてしまう……どうする俺! 魔力量が少ないけど女性と結婚したいと頑張るリュールと、リュールが好きすぎて自分の婚約者にどうしてもしたい第1王子と第2王子のお話。頑張って長編予定。他にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる