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人間に戻っちゃった!
人間の身支度は楽しい
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今は色々じっくり考える時間は無いと踏んで、鏡の前で自分の姿を見た。少しワイルドな髪型は、僕の好みじゃ無かった。僕にはもっと似合うヘアスタイルが有るからね。
僕はさっきもらった物品の中にハサミなど、ひと通りのグルーミングセットがあったのを覚えていた。それを奥から引っ張り出すと、試行錯誤しながら元の世界にいた時に近い髪型に整えた。
前髪をほおに掛かる様に長めセンター分けで残して、襟足はスッキリと刈り込んだ。バリカンが無かったけど、まぁ上手くいった。中々えっちな髪型になった。
僕は色が白いから、どちらかというと人より黒目がちな大きめの切長の目と、色素の濃い唇で、子供の頃は日本人形と揶揄されていた。もっとも妹なんて怪談に出てくるアレっぽい。
とはいえ、これは僕のチャームポイントなんだと、大きくなるにつれて分かって来た。中学生くらいから色っぽいと言われることが増えてきてたし、女子達には綺麗だとうっとりされたり、恨まれたり。
僕はそんな事を思い出して、ご機嫌で首周りに剃刀を当てて整えるとシャワーを浴びた。そう言えば、彼らが僕の股間を見てたのって、毛が生えていなかったせいかな。僕は永久脱毛済みの股間を見つめた。
確かにこれは普通に違和感があるかもしれない。僕は彼らの赤らんだ顔を思い出してクスッと笑った。ウィリアムもドキドキしたのかなと思いながら。
シャワーを浴びてスッキリした僕は、鏡の前で鼻歌混じりに着替えて荷物を整理した。足りないモノは何だろうと考えながら、僕は忘れない様にメモに取った。
僕は首筋に触れる慣れた鎖の感触を指でなぞりながら、なぜこのネックレスがあの小島にあったのか考えずにはいられなかった。そして僕がこの世界に馬として生まれた事も。
しかも、今の僕はあの穴に落ちた時と全く見かけも、中身も変わらない。でも、馬の身体の時は中身はともかく馬として一歳だったはずだ。完全な生まれ変わりでは無いのは、今僕が人間に戻ったことからもそうなんだろう。
分からないことを、いつまでも考えていてもしょうがない。僕は少し大きめなシンプルなシャツをブラウジングして、中世の王子様風などと楽しみながら着崩した。ああ、ファッションはどこにいても楽しさは一緒だ。
さすがにやる事も無くなって、窓から騎士団の敷地を眺めていると厩舎が見えた。そうだ、後であそこへ行ってこよう。ロイさんたちや、先輩馬たちの様子が見たい。
僕を不気味なものでも見るように怯えていなないていた、同期のあいつを揶揄うのも楽しそうだ。僕が外を眺めながらクスクス笑っていると、突然声を掛けられた。
「何が可笑しいんだい?」
そこには、ウィリアムの仲良しの騎士のケインが、扉に寄り掛かってこちらを見ていた。短めの銀髪は撫で付けられていて、薄い茶色の瞳は明るく輝いていた。ケインもウィリアムとはタイプが違うけれど、イケメンには違いなかった。
僕は変なところを見られたなと少し緊張しつつも、首を振ってあえてはにかんで見せながら答えた。
「いいえ、よくあの森から無事に帰ってこられたなと喜んでいただけです。」
僕はさっきもらった物品の中にハサミなど、ひと通りのグルーミングセットがあったのを覚えていた。それを奥から引っ張り出すと、試行錯誤しながら元の世界にいた時に近い髪型に整えた。
前髪をほおに掛かる様に長めセンター分けで残して、襟足はスッキリと刈り込んだ。バリカンが無かったけど、まぁ上手くいった。中々えっちな髪型になった。
僕は色が白いから、どちらかというと人より黒目がちな大きめの切長の目と、色素の濃い唇で、子供の頃は日本人形と揶揄されていた。もっとも妹なんて怪談に出てくるアレっぽい。
とはいえ、これは僕のチャームポイントなんだと、大きくなるにつれて分かって来た。中学生くらいから色っぽいと言われることが増えてきてたし、女子達には綺麗だとうっとりされたり、恨まれたり。
僕はそんな事を思い出して、ご機嫌で首周りに剃刀を当てて整えるとシャワーを浴びた。そう言えば、彼らが僕の股間を見てたのって、毛が生えていなかったせいかな。僕は永久脱毛済みの股間を見つめた。
確かにこれは普通に違和感があるかもしれない。僕は彼らの赤らんだ顔を思い出してクスッと笑った。ウィリアムもドキドキしたのかなと思いながら。
シャワーを浴びてスッキリした僕は、鏡の前で鼻歌混じりに着替えて荷物を整理した。足りないモノは何だろうと考えながら、僕は忘れない様にメモに取った。
僕は首筋に触れる慣れた鎖の感触を指でなぞりながら、なぜこのネックレスがあの小島にあったのか考えずにはいられなかった。そして僕がこの世界に馬として生まれた事も。
しかも、今の僕はあの穴に落ちた時と全く見かけも、中身も変わらない。でも、馬の身体の時は中身はともかく馬として一歳だったはずだ。完全な生まれ変わりでは無いのは、今僕が人間に戻ったことからもそうなんだろう。
分からないことを、いつまでも考えていてもしょうがない。僕は少し大きめなシンプルなシャツをブラウジングして、中世の王子様風などと楽しみながら着崩した。ああ、ファッションはどこにいても楽しさは一緒だ。
さすがにやる事も無くなって、窓から騎士団の敷地を眺めていると厩舎が見えた。そうだ、後であそこへ行ってこよう。ロイさんたちや、先輩馬たちの様子が見たい。
僕を不気味なものでも見るように怯えていなないていた、同期のあいつを揶揄うのも楽しそうだ。僕が外を眺めながらクスクス笑っていると、突然声を掛けられた。
「何が可笑しいんだい?」
そこには、ウィリアムの仲良しの騎士のケインが、扉に寄り掛かってこちらを見ていた。短めの銀髪は撫で付けられていて、薄い茶色の瞳は明るく輝いていた。ケインもウィリアムとはタイプが違うけれど、イケメンには違いなかった。
僕は変なところを見られたなと少し緊張しつつも、首を振ってあえてはにかんで見せながら答えた。
「いいえ、よくあの森から無事に帰ってこられたなと喜んでいただけです。」
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