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祥一朗side離れがたい相手
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私の腕の中で甘える様に擦り寄る雪弥は、最近特に猫っぽい。以前はツンと気高く立ち去って行くような野良猫を思わせたけれど、今の雪弥はすっかり人に飼われることに慣れて、それを楽しんでいる猫そのものだ。でも、時々野性の性格を顕にして私たちを引っ掻いてみせる。
私はこんな考えが気に入って、ひとりクスクスと忍び笑っていた。腕の中の雪弥が身動きして瞼をピクピク動かすと、目はまだ開かないものの、赤い唇をゆっくり開いて囁いた。
「…なに?」
私は雪弥の額にキスすると、何でもないと言って優しく腕の中の裸の雪弥を撫でおろした。相変わらず吸い付く様なこのきめ細やかな肌質は雪豹ならではなのだろうか。雪弥以外には感じたことのない感触に、私はまた口元を緩めた。
「…また笑ってる。」
気づけば雪弥はとろりとした、銀色の瞳の黒い瞳孔を大きくして私を見上げていた。そのまっすぐな眼差しに魅入られて、私は引き寄せられる様に甘い唇を啄んだ。やっぱり私の口元は笑っていたんだ。
私はベッド後にこんな風に離れがたいと、いつまでもイチャイチャするタイプでは無かった筈だ。どちらかと言うと、言葉は悪いが、やる事やったんだから解放してくれという気持ちの方が強かった。
甘えてくる相手の気持ちも分からなくは無かったけれど、私は相手より優先するものが多かった。だから、やらなきゃいけない事を沢山抱えていたとしても、どうしても雪弥を手放してでもそれに取り掛かる気にはなれない今の自分が嘘みたいだ。
身体を熱くさせる、癖になる雪弥の甘い香りを吸い込んですっかり臨戦態勢になってしまっている私の昂りを、ゆっくりと雪弥に押し当てた。雪弥はビクっと震えると、自分から口を開いて私の舌を迎え入れた。
いつもより熱く感じる雪弥の舌は、チロチロと悪戯に私の舌を突ついた。絡めとろうとすると逃げ回るその甘い舌を強引に貪って堪能していると、耐えきれない様に漏れ出す、甘える様な雪弥の喘ぎ声が耳をくすぐる。
「…ん、っ、ふ…。」
雪弥の柔らかなのに弾力のある可愛いお尻を両手で掴んで私に引き寄せると、雪弥の呻き声はさっきより大きくなった。私は顔を離して雪弥と目を合わせると囁いた。
「…もう一度、雪弥をくれるか?」
雪弥は少し頬を染めて、怒ったような顔で私を睨んで言った。
「いちいち聞くなよ。俺が祥一朗のこと欲しがってるのわかってる癖に…。意地悪なんだから。」
そう言ってもっと顔を赤くする雪弥が可愛くて、私は馬鹿みたいに貪ってしまったんだ。
私はこんな考えが気に入って、ひとりクスクスと忍び笑っていた。腕の中の雪弥が身動きして瞼をピクピク動かすと、目はまだ開かないものの、赤い唇をゆっくり開いて囁いた。
「…なに?」
私は雪弥の額にキスすると、何でもないと言って優しく腕の中の裸の雪弥を撫でおろした。相変わらず吸い付く様なこのきめ細やかな肌質は雪豹ならではなのだろうか。雪弥以外には感じたことのない感触に、私はまた口元を緩めた。
「…また笑ってる。」
気づけば雪弥はとろりとした、銀色の瞳の黒い瞳孔を大きくして私を見上げていた。そのまっすぐな眼差しに魅入られて、私は引き寄せられる様に甘い唇を啄んだ。やっぱり私の口元は笑っていたんだ。
私はベッド後にこんな風に離れがたいと、いつまでもイチャイチャするタイプでは無かった筈だ。どちらかと言うと、言葉は悪いが、やる事やったんだから解放してくれという気持ちの方が強かった。
甘えてくる相手の気持ちも分からなくは無かったけれど、私は相手より優先するものが多かった。だから、やらなきゃいけない事を沢山抱えていたとしても、どうしても雪弥を手放してでもそれに取り掛かる気にはなれない今の自分が嘘みたいだ。
身体を熱くさせる、癖になる雪弥の甘い香りを吸い込んですっかり臨戦態勢になってしまっている私の昂りを、ゆっくりと雪弥に押し当てた。雪弥はビクっと震えると、自分から口を開いて私の舌を迎え入れた。
いつもより熱く感じる雪弥の舌は、チロチロと悪戯に私の舌を突ついた。絡めとろうとすると逃げ回るその甘い舌を強引に貪って堪能していると、耐えきれない様に漏れ出す、甘える様な雪弥の喘ぎ声が耳をくすぐる。
「…ん、っ、ふ…。」
雪弥の柔らかなのに弾力のある可愛いお尻を両手で掴んで私に引き寄せると、雪弥の呻き声はさっきより大きくなった。私は顔を離して雪弥と目を合わせると囁いた。
「…もう一度、雪弥をくれるか?」
雪弥は少し頬を染めて、怒ったような顔で私を睨んで言った。
「いちいち聞くなよ。俺が祥一朗のこと欲しがってるのわかってる癖に…。意地悪なんだから。」
そう言ってもっと顔を赤くする雪弥が可愛くて、私は馬鹿みたいに貪ってしまったんだ。
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よろしくお願いします♫
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感想ありがとうございます♡嬉しい〜です(*≧∀≦*)
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