もふもふと一緒 〜俺は狙われているみたいだ〜

コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26

文字の大きさ
上 下
162 / 187
俺が譲れる事は

嫉妬※

しおりを挟む
俺は興奮した身体を震わせて、ぐったりとソファに沈み込んだ。秋良は手のひらに受け止めた俺の白濁をテイッシュで拭き取ると、ポケットから取り出したゴムを自分の昂りに器用に装着した。まじまじと見つめる俺に、ニヤリと笑うと甘くささやいた。

「授業中だからな。シャワー浴びれないだろ?」

俺はそんなことより、いつもそれを持ち歩いてるのかって、そっちの方にどん引きしたんだけど。そう言えば椿に引き摺り込まれた時も、あいつ同じことしてたかもしれない…。チャンスあれば俺を貪る気なのか?それとも…。俺は嫌な考えがチラッと浮かんで、顔を背けて言った。


「…そんなの用意してるってことは、俺じゃなくても…してるのか?」

言葉にするとそれがますます本当かもしれないって思い始めて、俺は何だか泣きたい気持ちになった。

目の前で、ある意味間抜けな格好の秋良は、少しポカンとしていたけれど俺に近づいた。そして背けた俺の顎を掴むと、俺と目を合わせた。眉を顰めていた秋良は俺の顔を見た途端、急に優しい顔をして甘くささやいた。

「あぁ、雪に嫉妬されるのが、こんなに嬉しいなんて知らなかった…。俺が他の奴を抱いてるって考えて嫉妬したんだろ?俺たちが雪以外の人間を抱くなんてあるわけない。俺たちは鎖の関係なんだ。雪以外のやつとそんな気になれないんだ…。」


そう言って、俺の目元に優しくキスした。俺は何だか妙に感傷的になって、鼻をぐずぐず言わせると目に溜まってしまった涙がこぼれない様に目を見開いた。困った様な嬉しそうな顔の秋良の顔を見るのが恥ずかしくて、じわじわと顔が熱くなった。

「くそっ、ここ学校なのに雪をめちゃくちゃに抱きたくてしょうがない。…愛してる。俺には雪だけだ。」

そう言う秋良の顔が真剣で、俺はついに堪えていた涙が頬を濡らすのを感じた。涙がこぼれた理由は俺には分からなかったけれど…。俺は手を伸ばして秋良の首を引き寄せた。


「…秋良。俺も秋良が好きだ。ほんとうに…。」

俺の言葉はあっという間に秋良の口の中に呑み込まれて、俺たちは熱い息を吐き出しながら、熱い指先でもどかしげに身体をまさぐった。俺はすっかり身体中が脈打って、ソファの背に手をついて乗り掛かると、肩越しに秋良を見つめて懇願した。

「はやく…。いれて。秋良…。」






しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた

翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」 そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。 チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。

『これで最後だから』と、抱きしめた腕の中で泣いていた

和泉奏
BL
「…俺も、愛しています」と返した従者の表情は、泣きそうなのに綺麗で。 皇太子×従者

俺の義兄弟が凄いんだが

kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・ 初投稿です。感想などお待ちしています。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

言い逃げしたら5年後捕まった件について。

なるせ
BL
 「ずっと、好きだよ。」 …長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。 もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。 ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。  そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…  なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!? ーーーーー 美形×平凡っていいですよね、、、、

処理中です...