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俺が譲れる事は
資料室での駆け引き
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ギラつく眼差しの秋良を前に俺は息を呑んだ。
「それで?俺にどんな仕返ししようとしたか教えろよ。…雪。」
最後の雪って呼び方、俺をその気にさせる時と同じように甘く呼ぶなんてズルイにも程があるよ、秋良。俺はもうやけになって秋良から目を背けて言った。
「別に。ちょっと秋良にドキドキ返ししようと思っただけだよ。」
秋良は優しく俺の顎を掴むと、面白そうな顔をしてささやいた。
「いいぜ。やってくれ、仕返し。」
俺は基本、訳がわからなくなってなければ、受け身だと思う。そりゃちょっとした感謝のチューくらいはするようになったけど、自分から性的に攻めるとか恥ずかしくてできない。
でも確かに教室で考えていた仕返しのキスはエロいやつだ。俺はしばしの葛藤の後、覚悟を決めてこの目の前の面白がってる秋良の鼻を明かしてやろうと、妙なやる気が出ていた。
俺は背の高い秋良の首に手を回して引き寄せると、ゆっくりと舌先で秋良の唇をなぞった。ビクリと身体を固くする秋良に少しいい気分になって、俺はノリノリで形の良い唇を味わった。
誘うように空いた隙間で待ち兼ねてる秋良の舌は無視して、俺は柔らかな唇を吸ったり押したり、噛んだり、舐めたり、出来ることは全てした。自分でも焦れつく身体の気怠さを感じながらも、頑張って俺は顔を離すとにっこり笑って言った。
「…ドキドキした?」
秋良は心なしか息を荒げて、欲求不満でいっぱいの眼差しで俺を見つめてささやいた。
「雪はいつの間にか随分とテクニシャンになったんだな。しかも俺の理性を試してるのか?そんなに発情してるのに。それって俺への仕返しじゃなくって、自分にお仕置きしてるんじゃないのか?…雪、キスして欲しいだろ?俺の舌でたっぷり甘やかして、蕩けさせて欲しくないか?なぁ。」
俺は自分で自分を追い込んだだけじゃなくて、秋良のスイッチも馬鹿みたいに連打したんだと気がついた。しかも今秋良にキスしてもらわなかったら、俺、廊下を歩いてる奴に襲いかかりそうなくらいじれてる…。
「…秋良、俺、秋良にキスしてもらわないと、きっと手当たり次第歩いてる奴食い散らかしそうなんだけど。秋良はいいの?俺がどーでもいい奴とキスしても。」
俺が秋良の唇に近寄って触れるか触れないかの距離でささやくと、秋良は急に俺を抱き上げてソファに放り出した。
「…悪い子だ。お仕置きだな。」
「それで?俺にどんな仕返ししようとしたか教えろよ。…雪。」
最後の雪って呼び方、俺をその気にさせる時と同じように甘く呼ぶなんてズルイにも程があるよ、秋良。俺はもうやけになって秋良から目を背けて言った。
「別に。ちょっと秋良にドキドキ返ししようと思っただけだよ。」
秋良は優しく俺の顎を掴むと、面白そうな顔をしてささやいた。
「いいぜ。やってくれ、仕返し。」
俺は基本、訳がわからなくなってなければ、受け身だと思う。そりゃちょっとした感謝のチューくらいはするようになったけど、自分から性的に攻めるとか恥ずかしくてできない。
でも確かに教室で考えていた仕返しのキスはエロいやつだ。俺はしばしの葛藤の後、覚悟を決めてこの目の前の面白がってる秋良の鼻を明かしてやろうと、妙なやる気が出ていた。
俺は背の高い秋良の首に手を回して引き寄せると、ゆっくりと舌先で秋良の唇をなぞった。ビクリと身体を固くする秋良に少しいい気分になって、俺はノリノリで形の良い唇を味わった。
誘うように空いた隙間で待ち兼ねてる秋良の舌は無視して、俺は柔らかな唇を吸ったり押したり、噛んだり、舐めたり、出来ることは全てした。自分でも焦れつく身体の気怠さを感じながらも、頑張って俺は顔を離すとにっこり笑って言った。
「…ドキドキした?」
秋良は心なしか息を荒げて、欲求不満でいっぱいの眼差しで俺を見つめてささやいた。
「雪はいつの間にか随分とテクニシャンになったんだな。しかも俺の理性を試してるのか?そんなに発情してるのに。それって俺への仕返しじゃなくって、自分にお仕置きしてるんじゃないのか?…雪、キスして欲しいだろ?俺の舌でたっぷり甘やかして、蕩けさせて欲しくないか?なぁ。」
俺は自分で自分を追い込んだだけじゃなくて、秋良のスイッチも馬鹿みたいに連打したんだと気がついた。しかも今秋良にキスしてもらわなかったら、俺、廊下を歩いてる奴に襲いかかりそうなくらいじれてる…。
「…秋良、俺、秋良にキスしてもらわないと、きっと手当たり次第歩いてる奴食い散らかしそうなんだけど。秋良はいいの?俺がどーでもいい奴とキスしても。」
俺が秋良の唇に近寄って触れるか触れないかの距離でささやくと、秋良は急に俺を抱き上げてソファに放り出した。
「…悪い子だ。お仕置きだな。」
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