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行きたい学部
高山助教授
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高山助教授の優しい物言いに励まされて、俺は思い切って言ってみた。
「…はい。恥ずかしい話なんですが、俺、あ、僕、フェロモンだとか、オーラだとかの感受性が鈍くて、ほとんど自分じゃ分からないって言うか。それで結構生活に支障が出てまして、困ってるんです。」
高山助教授は顎に手を当てて、考え込みながら俺をじっと見つめた。
「…君は他人からの波動が感じられないのかい?それとも自分が他人に与える方が分からないのかい?」
俺は後ろで立っている三人を、振り返り見て言った。
「…あ、あのマーキング相手からのフェロモンは少しなら自覚出来るようになりました。けれど、自分が出す方に関しては全く分からなくて。僕としては自分で出さないように出来れば生活しやすいんじゃないかって思ったんです。」
高山助教授は頷くと、ゆっくり手を俺に伸ばした。一瞬、肌がピリッとしたけれど、それだけだった。それより後ろの三人の雰囲気が急に悪くなった気がして振り返ると、案の定三人の顔が酷く険しくなっていた。
高山助教授は三人に手を上げてクスッと微笑むと、言った。
「いや、すまない。ちょっとした実験をしたんだ。えーっと、黒崎くんだったかな。何か感じたかい?」
俺は手の甲を指でなぞって答えた。
「…そうですね。少しだけピリッてしました。それだけです。」
目の前の助教授は腕を組んで俺を見つめると言った。
「私が見るに、君はフェロモンやオーラの感受性が他の人よりかなり低いようだ。けれど、自分から放出するオーラとフェロモンは一般的なレベルの10倍以上だ。今の実験は私が君にフェロモンをぶつけてみたんだが、感受性は低いものの、それに反応したフェロモンは出過ぎなくらいだ。自分でそれは感じるかい?」
俺は今、フェロモン出しちゃってるのか?フェロモン出すって、誘ってるって事かな。やばいな、俺。自覚なしで誘惑するとか。俺は少し自分がままならない事に凹んで呟いた。
「いいえ、分かりませんでした。俺のこの引き寄せ体質、本当困ってて…。」
しょぼくれる俺に高山先生はしばらく考え込んでいたけれど、ふと思いついたように言った。
「私の知り合いに君のような体質に詳しい人間がいるんだ。もし良かったら、聞いてあげようか?それに君のような人並外れたオーラを持っている人に研究の協力してもらえると、こちらも助かるんだが…。良かったら研究室へ日を改めて遊びに来ないかい?」
「…はい。恥ずかしい話なんですが、俺、あ、僕、フェロモンだとか、オーラだとかの感受性が鈍くて、ほとんど自分じゃ分からないって言うか。それで結構生活に支障が出てまして、困ってるんです。」
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「…君は他人からの波動が感じられないのかい?それとも自分が他人に与える方が分からないのかい?」
俺は後ろで立っている三人を、振り返り見て言った。
「…あ、あのマーキング相手からのフェロモンは少しなら自覚出来るようになりました。けれど、自分が出す方に関しては全く分からなくて。僕としては自分で出さないように出来れば生活しやすいんじゃないかって思ったんです。」
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「いいえ、分かりませんでした。俺のこの引き寄せ体質、本当困ってて…。」
しょぼくれる俺に高山先生はしばらく考え込んでいたけれど、ふと思いついたように言った。
「私の知り合いに君のような体質に詳しい人間がいるんだ。もし良かったら、聞いてあげようか?それに君のような人並外れたオーラを持っている人に研究の協力してもらえると、こちらも助かるんだが…。良かったら研究室へ日を改めて遊びに来ないかい?」
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