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発情期

初めての※

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 結局、俺は少しばかりの喉越しの良いデザート的なものと飲み物しか口に入らなかった。何だか熱に浮かされつつある自分の身体が全然コントロール出来なくなる様で、俺は情けなさに涙が出てきた。

 そんな俺を見た祥一朗先輩は立ち上がって側に来ると、俺を膝に抱えて黙って抱き締めて、優しく大きな手で俺の背中を撫でた。ピリついた身体と心はその優しいリズムに癒されていった。リラックスするのと同時に、俺の中で渇望する何かが迫り上がって来るのを感じた。俺は溜まる唾液をゴクリと呑み込むと荒くなった息を吐いた。


 俺の様子を見ていた先輩は、俺をグッと抱えあげると大きな浴室へ連れて行った。浴室は明るい居室とは違って、瞬き始めた夜の都会のネオンをキラキラと鑑賞出来る様に、暗い照明になっていた。俺はぼうっと窓の外の煌めく夜景を観ながら、ここは何階なんだろうかとぼんやり考えていた。

 俺が突っ立っている間に、先輩はいつの間にかバスローブに着替えていて、俺はあっという間に裸にされていた。普段の俺なら他人に肌を触らせることなんて許さないはずだけど、今の俺は身体に触れる先輩の大きな手に縋りつきたい勢いだった。

「…先輩、俺…。」


 先輩は俺をそっと抱き締めると耳元で囁いた。

「何も言わなくていい。私のことは祥一朗と呼んでくれ。雪弥はただ私に任せてくれたらいい。」

 耳元で囁かれた俺は、強張った身体を先輩に預けた。先輩は俺の顎を持ち上げるとゆっくりと口づけた。先輩の分厚い唇が俺の唇を覆って柔らかく吸い付くと、俺は身体がゾクゾクと震えるのを感じた。秋良にされた時の様に、もっともっとと欲しがって身体は疼いた。

 煮えつく様な頭の俺は、先輩の唇を舌を伸ばして舐めると、もっと欲しくて柔らかく何度も吸った。先輩の身体が強張った気がしたけれど、俺はもう目の前の大きな身体でじりつく自分の疼きを解消したかった。先輩の舌が俺の唇を割って入って来る頃には、俺は自分の身体を先輩の硬い筋肉に押し付けて気持ちの良い場所を探していた。

 先輩とシャワーに打たれながら、俺は息を荒げながら全身を口付けられ、洗われて、痛い様な、気持ちいいような、迫り上がるような、弾けそうになりながら、先輩がしてくれる全てを受け取っていた。

 痛みさえ感じる自分の昂りに先輩の指先が何度か触れた瞬間、俺は真っ白になる気持ち良さで解放感と羞恥心で身が引き裂かれそうだった。




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