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二重生活

目覚め※

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僕は別にその手の事に潔癖な訳じゃない。ケインが娼館に通ったり、その手の相手が居るのも良く知ってて、面白く話を聞いていたくらいだ。ただ、それまで自分がそんな気になれなかっただけ。

ただ、密かに心配していた事があった。それは、僕がその手の事に動物的反応をしてしまうのではないのかって事。僕の心と身体は二つの成分によって影響されてる。人間とカワウソと。カワウソには強烈な発情期があるし、人間は影響されたらいつでも発情期だ。


それがダブルで来たら?…僕が酔っ払って皆に甘えてた?アルフレッドにも?それってちょっとヤバい。実際アルフレッドに指を舐められたせいで、じわじわ身体が疼いているんだ。これがバレたら不味い。さっきから、僕ヤバいしか言ってなくない?

僕はじっと僕を見つめて観察しているアルフレッドから視線を逸らして、何とかしてこの腕の中から逃げ出さないと、馬鹿みたいな事をしてしまいそうな気がした。


心臓の鼓動が速くなって、不意にアルフレッドが僕の首元に唇を押し当てた。

「…ジュシア、随分と脈が速い。興奮してるのか?」

僕はビクリと仰け反ってしまった。触れ合わせた身体から、僕のあそこが起き上がってしまってるのが分かってしまう。するとアルフレッドがゆっくりと、僕の身体を自分に押し付けて揺らした。

途端にじっとしてられない気持ちよさが僕を襲ってきた。


アルフレッドの硬い腹筋に押し付けられて、思わず目を閉じて喘いだそのまま、アルフレッドは僕に唇を押し付けた。柔らかな感触は、正直気持ち良かった。甘やかすようなアルフレッドの巧みな口づけは、僕の抵抗を弱めた。

僕はすっかり野性を見せて、目の前の快楽を与えてくれる存在にしがみついた。ああ、もうこのままどうにでもして。ふと、口づけが止まった気がして重くなった瞼を開けると、目の前のアルフレッドがすっかり本気を出した眼差しで僕を見つめていた。


「ジュシア、私は君が欲しい。こんな気持ちになったのは初めてなんだ。どうか私に君をくれないか。」

僕はチカチカする様な興奮に身を焼かれて、熱い息を吐き出しながら言った。

「…僕は何も約束できないよ。ただ僕の身体を鎮めて欲しいだけ。」

眉間を深くしたアルフレッドはしばらく黙っていたけれど、ため息をついて囁いた。

「…私を身体目当てにするなんて、ジュシアぐらいだよ。でもこの機会を逃すほど馬鹿じゃないし、ジュシアを魅了すれば私にも色々チャンスが…。」


僕は何だか色々言っているアルフレッドの唇に食らいついて、舌先で滑らかな唇の内側をなぞった。もう、くっちゃべってないでさっさとしようよ。僕は経験の無い熱に浮かされてアルフレッドの身体にしがみついていた。





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