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高等貴族学院
お帰りなさい!お兄様※
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ヘンリック様と別れてご機嫌で自室のドアを開けると、いきなり強く抱きしめられた。この柑橘系の爽やかな香りは…僕はぎゅっと抱きしめ返して言った。
「…お兄様、…本物のお兄様?」
ぼくが見上げた目の前に、すっかり大人の男性になったリュードお兄様がいた。お兄様はアメジスト色の美しい瞳を潤ませて、声を滲ませ微笑みながら言った。
「ただいま…。リオンの元に帰ってきたよ。」
僕はすっかり言葉も消え失せて、泣いてることにも気づけずに、只々お兄様の顔を食い入る様に見つめ続けた。
「…リオン、おかえりって言ってくれないのかい?」
「…お、おにぃさま、おかぇりな…さい…。うっ、ヒック…。」
僕は子供の様に泣きじゃくって、お兄様の首に抱きついた。懐かしいお兄様だけの香りを胸の奥深くに吸い込んで、今ここにお兄様が居る事を実感していた。
「あぁ…、本物のリオンだ。リオンが私の腕に中にいるんだね…。リオン。」
お兄様は僕の首筋に埋めていた顔をあげると、ゆっくり首に回ってた僕の腕を取り手のひらに口づけた。
「リオンの愛しい顔を見せて。口づけさせて…。」
片手で僕の腰を支えながら、涙でしとどに濡れた僕の顔を手のひらで拭って、お兄様は恭しく口づけた。
まるで壊れ物のガラス細工を扱う様に優しく指で僕の頬をなぞりながら、僕をひとつひとつ確認する様に瞼にひとつ。額にひとつ。反対の瞼にもうひとつ。鼻にひとつ口づけた。
そして唇を指でなぞった後、ゆっくりと重ね合わせた。お兄様の唇は熱くて、離れ難くて、僕たちはあっという間に夢中になった。
「んっ。ぁあっ…。くぅ。んっふ。」
お兄様が舌を僕の口の中いっぱいに押し込んで、くすぐり、特に上顎を執拗に舐め擦ると、もう声を抑える事が出来なくなった。既に足の力は抜けてガクガクと腰が揺れている。
僕は必死でお兄様に縋りつきながらお兄様の存在感を身体に染み込ませた。蕩ける意識の中で、どこか遠くから鐘の音が聞こえる気がする。
さっきから聞こえる喘ぎ声や吐息は僕のものなのか、お兄様のものなのか。
僕は見覚えのない強い眼差しのお兄様に見つめられて、一瞬怖いような、痺れるような心持ちを感じてゾクリとしてしまった。そして僕のお腹にお兄様の強張りを感じて、目線を落とした。
僕に触れているズボンは昂ったお兄様のもので大きく突き出していて微かに震えていた。
「お兄様、僕ももう我慢できない…。僕はもう何も知らない子供じゃないの。」
僕はお兄様の手を取ると僕の股間に導いた。僕の昂りもまたいきり勃っていて、息を呑んだお兄様にグッと掴まれた瞬間先走りが飛び出たのを感じた。
短く息を荒げながらお兄様を見つめる僕に舌打ちしながら、僕を抱き上げたお兄様はベッドへ僕を寝かせた。
「はっ。あぁ、リオン。私は天にも登る喜びと嫉妬でうめく苦しさでおかしくなりそうだよ。ただ、今はリオンを私の手や口で味合わないではいられない。…リオンが嫌な事はしないよ。
嫌なら…止めてくれっ。」
お兄様はギュッと目を瞑って歯を食いしばり、押し出す様にそう言った後、息をゆっくり吐きながら僕を見つめた。
「…お兄様、…本物のお兄様?」
ぼくが見上げた目の前に、すっかり大人の男性になったリュードお兄様がいた。お兄様はアメジスト色の美しい瞳を潤ませて、声を滲ませ微笑みながら言った。
「ただいま…。リオンの元に帰ってきたよ。」
僕はすっかり言葉も消え失せて、泣いてることにも気づけずに、只々お兄様の顔を食い入る様に見つめ続けた。
「…リオン、おかえりって言ってくれないのかい?」
「…お、おにぃさま、おかぇりな…さい…。うっ、ヒック…。」
僕は子供の様に泣きじゃくって、お兄様の首に抱きついた。懐かしいお兄様だけの香りを胸の奥深くに吸い込んで、今ここにお兄様が居る事を実感していた。
「あぁ…、本物のリオンだ。リオンが私の腕に中にいるんだね…。リオン。」
お兄様は僕の首筋に埋めていた顔をあげると、ゆっくり首に回ってた僕の腕を取り手のひらに口づけた。
「リオンの愛しい顔を見せて。口づけさせて…。」
片手で僕の腰を支えながら、涙でしとどに濡れた僕の顔を手のひらで拭って、お兄様は恭しく口づけた。
まるで壊れ物のガラス細工を扱う様に優しく指で僕の頬をなぞりながら、僕をひとつひとつ確認する様に瞼にひとつ。額にひとつ。反対の瞼にもうひとつ。鼻にひとつ口づけた。
そして唇を指でなぞった後、ゆっくりと重ね合わせた。お兄様の唇は熱くて、離れ難くて、僕たちはあっという間に夢中になった。
「んっ。ぁあっ…。くぅ。んっふ。」
お兄様が舌を僕の口の中いっぱいに押し込んで、くすぐり、特に上顎を執拗に舐め擦ると、もう声を抑える事が出来なくなった。既に足の力は抜けてガクガクと腰が揺れている。
僕は必死でお兄様に縋りつきながらお兄様の存在感を身体に染み込ませた。蕩ける意識の中で、どこか遠くから鐘の音が聞こえる気がする。
さっきから聞こえる喘ぎ声や吐息は僕のものなのか、お兄様のものなのか。
僕は見覚えのない強い眼差しのお兄様に見つめられて、一瞬怖いような、痺れるような心持ちを感じてゾクリとしてしまった。そして僕のお腹にお兄様の強張りを感じて、目線を落とした。
僕に触れているズボンは昂ったお兄様のもので大きく突き出していて微かに震えていた。
「お兄様、僕ももう我慢できない…。僕はもう何も知らない子供じゃないの。」
僕はお兄様の手を取ると僕の股間に導いた。僕の昂りもまたいきり勃っていて、息を呑んだお兄様にグッと掴まれた瞬間先走りが飛び出たのを感じた。
短く息を荒げながらお兄様を見つめる僕に舌打ちしながら、僕を抱き上げたお兄様はベッドへ僕を寝かせた。
「はっ。あぁ、リオン。私は天にも登る喜びと嫉妬でうめく苦しさでおかしくなりそうだよ。ただ、今はリオンを私の手や口で味合わないではいられない。…リオンが嫌な事はしないよ。
嫌なら…止めてくれっ。」
お兄様はギュッと目を瞑って歯を食いしばり、押し出す様にそう言った後、息をゆっくり吐きながら僕を見つめた。
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