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悠久の時を微睡む
姿絵
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ロクシーと僕が爛れた日々を送って数日、ロクシーはベッドの中で僕の匂いを吸い込みながら呟いた。
「ねぇ、僕マモルの絵が欲しいな。」
僕はロクシーの首の窪みを指でなぞりながら呟いた。
「絵?僕の姿絵が欲しいの?…ねぇ、絵じゃなくちゃダメかな?僕の世界には写真というものがあったんだけど、これほど魔法が使える世界なら可能の様な気がするんだけど。そうだ!ちょっと待ってて。」
僕はそう言うと、ロクシーから離れて裸足で部屋の中を彷徨いた。何か良いもの…。適当なもの…。僕は目の前にあった美しいガラスの嵌められたリボン入れを見つけた。蓋にはまったガラスを取り出すとそれを持ってロクシーの所に戻った。
「見ていてロクシー。」
そう言って僕はベッドから少し離れて、伸ばした手をロクシーに向けた。僕の得意な認証登録魔法を応用して、直接ガラスにロクシーの姿を焼き付けようと思った。ロクシーとまぐわったせいか、僕の魔法の力が強くなっているのが自分でも分かった。
ピリリと手のひらが熱くなって、それをガラスに向かって押し当てた。手のひらの熱をガラスが吸い取ったのを感じて、そっと手を離すと、ベッドの上の気怠げな色っぽいロクシーがそこに映し出されていた。
僕はお試しが想像以上に上手くいったことに喜んで、ロクシーにそれを見せた。ビックリした顔のロクシーは、自分の姿の映し絵、まぁ写真?をマジマジと見て言った。
「僕もマモルの映し絵が欲しいな…。今みたいに色っぽいものも、可愛いものも。でもガラスだと持って帰る時に割れちゃいそうだ。」
そう残念そうに言うロクシーに、僕はにっこり笑って言った。
「多分ガラス以外も大丈夫だと思うよ。今みたいにすれば布や紙にも映し撮れるはずだから。魔法はいいね、万能で。」
それから数日、僕はロクシーのリクエストに応じて、着飾ったり、外でポージングしたり、果てはベッドでいやらしい格好をさせられたりして、ロクシーはご機嫌で僕の姿を映し撮った。
絹の布の映し絵はそれこそ写真の様だったけれど、映し撮ったはずの僕の裸の映し絵はせがんでも見せてくれなかった。僕も閨では夢中になってしまうので、ロクシーがこっそり際どい映し絵を作ったとしても気付けないだろう。
僕は側に居られないロクシーなら仕方がないかと、目を瞑ることにした。
ロクシーに大きな鏡の前で後ろから抱えられながら、僕は手を伸ばして二人の姿を映し絵に撮った。
何十枚目かになった僕たちの映し絵を見て、ロクシーは嬉しげに微笑んで囁いた。
「これで僕も、またしばらくマモルと離れてもやっていけそうだ。愛してるよ、マモル。」
僕はロクシーとのしばしのお別れが来たのだと気がついて、悲しみが襲ってきた。思わず頬に流れる涙を感じながも、ロクシーの頬に手を触れて、頑張って微笑んで囁いた。
「僕も愛してる、ロクシー。待ってるから。」
***** お知らせ *****
最新作『カワウソの僕、異世界を無双する』公開開始しました。
2日で100お気に入り頂き、喜んでいます!
この作品のパンダ?→馬→コツメカワウソと、私の動物愛は止まりません笑
したたかなコツメカワウソの『僕』のほのぼのな癒しの日常と、時々人間化して過ごす裏生活から巻き起こる事件にワクワクドキドキして楽しんで頂けたら嬉しいです。ライトBL予定ですがライトじゃなくなるかも…?
よろしくお願いします♡
「ねぇ、僕マモルの絵が欲しいな。」
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「絵?僕の姿絵が欲しいの?…ねぇ、絵じゃなくちゃダメかな?僕の世界には写真というものがあったんだけど、これほど魔法が使える世界なら可能の様な気がするんだけど。そうだ!ちょっと待ってて。」
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僕はお試しが想像以上に上手くいったことに喜んで、ロクシーにそれを見せた。ビックリした顔のロクシーは、自分の姿の映し絵、まぁ写真?をマジマジと見て言った。
「僕もマモルの映し絵が欲しいな…。今みたいに色っぽいものも、可愛いものも。でもガラスだと持って帰る時に割れちゃいそうだ。」
そう残念そうに言うロクシーに、僕はにっこり笑って言った。
「多分ガラス以外も大丈夫だと思うよ。今みたいにすれば布や紙にも映し撮れるはずだから。魔法はいいね、万能で。」
それから数日、僕はロクシーのリクエストに応じて、着飾ったり、外でポージングしたり、果てはベッドでいやらしい格好をさせられたりして、ロクシーはご機嫌で僕の姿を映し撮った。
絹の布の映し絵はそれこそ写真の様だったけれど、映し撮ったはずの僕の裸の映し絵はせがんでも見せてくれなかった。僕も閨では夢中になってしまうので、ロクシーがこっそり際どい映し絵を作ったとしても気付けないだろう。
僕は側に居られないロクシーなら仕方がないかと、目を瞑ることにした。
ロクシーに大きな鏡の前で後ろから抱えられながら、僕は手を伸ばして二人の姿を映し絵に撮った。
何十枚目かになった僕たちの映し絵を見て、ロクシーは嬉しげに微笑んで囁いた。
「これで僕も、またしばらくマモルと離れてもやっていけそうだ。愛してるよ、マモル。」
僕はロクシーとのしばしのお別れが来たのだと気がついて、悲しみが襲ってきた。思わず頬に流れる涙を感じながも、ロクシーの頬に手を触れて、頑張って微笑んで囁いた。
「僕も愛してる、ロクシー。待ってるから。」
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よろしくお願いします♡
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