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僕が僕であること
後悔先に立たず
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僕が入り口に姿を現した瞬間、そう広くはないが狭くもないお茶会会場が水を打った様に静かになった。今ならきっと、飾られた薔薇の花弁が床に落ちても聞き取れそうだ。
しかも居ると思わなかった殿下たちや、従者たち、壁際には護衛騎士たち。もちろん皇太子の正妃に側妃、第一皇子が眠っていると思われる美しい揺籠、リチャードの側妃、それに付き従う大勢の侍女や執事たち。うーん、いっぱい居る…。
僕は貼り付けた笑顔が崩壊寸前だった。するとアスランとリチャードが僕の前に進み出て跪いた。
「…人間の称号を戴くマモル様がこの様な場所に来ていただけるとは我々の喜びです。」
そう言ってアスランが僕の手をそっと掲げて口づけた。そのアスランの眼差しが非常に物言いたげだったので、僕はヒクヒクと頬を引き攣らせながら頷くだけに留めた。余計な口は効かない方が良さそう…。
リチャードが一歩前に進み出ると、やっぱり跪いて言った。
「マモル様におかれましては麗しいご様子。…御目にかかれて嬉しく思います。」
そう言ってやっぱり僕の手をぎゅっと握ると、ゆっくり甲に唇を押し当てた。うーん、妃たちが後ろにいて見られないからって、そんなギラついた顔しちゃダメだよ!
僕は二人の顔を交互に見つめると、にっこり微笑んでいった。
「今日は皇太子の第一皇子のお披露目を兼ねると伺って参りました。良ければ後で僕に祝福をさせて下さいね。」
僕は皇太子に手を引かれながら、妃たちのテーブルに向かった。皆素晴らしく美しく着飾っていて、今日はお茶会という名のマウント会なのかなと思った。僕は立ち上がって待っている正妃の前に進み出ると、美しい手をそっと握って言った。
「初めましてですね。私はこの国の人間の称号を戴いているマモル カザマです。今は側に居ませんが今度私の可愛い竜もご紹介します。」
僕は申し訳なかったけれど、正妃に余計なことを考えさせたくなかった。僕の事は全然別物として考えてもらって、アスランと縁付いていようがそれは、国家安泰の為なのだと言い訳できる様にしてあげたかった。
勿論僕も妃たちの嫉妬心が向けられたくはなかったからね。自己防衛といえばそうだ。でも僕もまた望んだ訳ではないけれど、結果的にハーレムを築いた身として殿下たちの気遣いの苦労も重々承知していたんだ。
さぁ、細工は流々仕上げを御覧じろ?
しかも居ると思わなかった殿下たちや、従者たち、壁際には護衛騎士たち。もちろん皇太子の正妃に側妃、第一皇子が眠っていると思われる美しい揺籠、リチャードの側妃、それに付き従う大勢の侍女や執事たち。うーん、いっぱい居る…。
僕は貼り付けた笑顔が崩壊寸前だった。するとアスランとリチャードが僕の前に進み出て跪いた。
「…人間の称号を戴くマモル様がこの様な場所に来ていただけるとは我々の喜びです。」
そう言ってアスランが僕の手をそっと掲げて口づけた。そのアスランの眼差しが非常に物言いたげだったので、僕はヒクヒクと頬を引き攣らせながら頷くだけに留めた。余計な口は効かない方が良さそう…。
リチャードが一歩前に進み出ると、やっぱり跪いて言った。
「マモル様におかれましては麗しいご様子。…御目にかかれて嬉しく思います。」
そう言ってやっぱり僕の手をぎゅっと握ると、ゆっくり甲に唇を押し当てた。うーん、妃たちが後ろにいて見られないからって、そんなギラついた顔しちゃダメだよ!
僕は二人の顔を交互に見つめると、にっこり微笑んでいった。
「今日は皇太子の第一皇子のお披露目を兼ねると伺って参りました。良ければ後で僕に祝福をさせて下さいね。」
僕は皇太子に手を引かれながら、妃たちのテーブルに向かった。皆素晴らしく美しく着飾っていて、今日はお茶会という名のマウント会なのかなと思った。僕は立ち上がって待っている正妃の前に進み出ると、美しい手をそっと握って言った。
「初めましてですね。私はこの国の人間の称号を戴いているマモル カザマです。今は側に居ませんが今度私の可愛い竜もご紹介します。」
僕は申し訳なかったけれど、正妃に余計なことを考えさせたくなかった。僕の事は全然別物として考えてもらって、アスランと縁付いていようがそれは、国家安泰の為なのだと言い訳できる様にしてあげたかった。
勿論僕も妃たちの嫉妬心が向けられたくはなかったからね。自己防衛といえばそうだ。でも僕もまた望んだ訳ではないけれど、結果的にハーレムを築いた身として殿下たちの気遣いの苦労も重々承知していたんだ。
さぁ、細工は流々仕上げを御覧じろ?
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